風を感じて~子宮頸がんの記録~

2007年7月に子宮頸部小細胞癌と診断され子宮と卵巣を摘出後、抗がん剤を6クール投与。2010年3月肺転移しました。

自覚症状 3 (心の中)

2009-03-02 15:43:46 | 自覚症状
ようやっと、病院に行かなきゃ・・・と思いはしたものの婦人科は行きにくい。
特に内診台は嫌だな~と思いました。
少しでも行きやすさを自分の中で考え、女医さんがいいなぁと思い、前に軽い炎症と子宮がん検診をやってくれた女医さんの診察日・時間を調べて(自分の心の中で)行く事としました。

「病院行かなきゃ」から「病院へ行く!」までのタイムラグが数日あったように思います。

何となく忙しいのを口実に・・・
病院の場所はうろ覚えだからネットで調べよう。でも打ち出すコピー用紙が切れてるよ、買いに行ってからだな、とか・
女医さんの勤務曜日は〇曜日は午前中だけか。よしその次の△曜日の午後に行くとしようか~とか。


心の奥底では、何かしらの病名を医師から告げられるかもと思っていましたが
楽観的な考え(治療が終われば元通りになる)と婦人科への行きにくさが絡まり行動が鈍くなっていたように思えます。

放っておいたら症状が軽減するかも・・・なども病院に行く直前まで思ってましたし。


その間、空いた時間や寝る前に「家庭の医学」を読んだり、ネット検索して
自分の症状と似たような病気や症例はないものかと探していました。

でもピタリと当てはまるものは無く、どれを見ても「婦人科へ行きましょう」的な事が書いてあります。

そりゃ、そうだよね。素人判断は危険だもんね。
やっぱり病院行かないと・・・と思うものの気が付くと本屋で何かないかとまた物色。


そんな中ふと目に留まったのが「子宮会議」 (洞口依子著) という本です。

症状的にも似ている?抜け切らない疲労感・生理なのか不正出血なのか分かりにくい出血。

モヤモヤと心の中で起きた気持ちを、仲のいい友達とおしゃべりして共感しあえたような気持ちになりました。

婦人科に行きにくいという気持ち・行くなら女医さんがいいという気持ち・病気を疑うものの向き合わないでやりすごす気持ち・・・
この数日間の感情がそこに書いてある。


・・・・で、この女優さんは何の病気なんだ?と立ち読みの途中でパラパラとページをめくるとそこには「癌」の文字が・・・・
(見ればオビにもちゃんと書いてあったけど全く気が付かず、でした)


うげっっと思い手を離しました。冗談じゃない、という気持ちです。
私は子宮筋腫や卵巣の病気かもとは確かに思ったけど、癌とは思ってないわよ~~。
ていうか、ホント冗談じゃない。癌なんかじゃ困るんだ。

生活は?お金は?命は?みんなわからない。
不明瞭な事を「癌かもしれない」なんていう前提にたって生活を送る訳にはいかないんだ。
そうだ、私が癌であっていい訳がない。


・・・とさっきまで共感し合え嬉しかった気持ちをすっかり冷まし、本棚にしまいました。
そして早く忘れるようにとイソイソとそこを立ち去りました。


でも心の奥底では、うっすらと「私は癌という言葉を避けているな」と感じていました。今になって考えてみればの話ですけど。

よーく考えれば癌という可能性も出てきそうなので、あえてそこに行き着かないように調整していたというかね。


調べているのと同時に、事実や可能性から逃げてもいるので、どこもに行き着きません。
この頃の自分に「さっさと病院行け~~っ」と言ってやりたいです。

≪追記≫
この後、子宮頸がんと診断されて直ぐ「子宮会議」の本を買ってよみました。
読み進めると私の辿った経過とは違ってきますが、とても参考になりました。
また現在は男性・女性医師の好みとか区別は全くないです。


自覚症状 2

2009-02-26 10:42:05 | 自覚症状
昨日の記事より、2ヶ月程前に戻ります。

その年の4月頃から少しオリモノの量が増えた気がしました。


オリモノの量なんて普段気にする事なんて無かったのに
今でも覚えているのだから、やっぱり多かったんだろうなあ、と思います。


でも、それだけでした。多かった・・・でおしまい。
私の中で多い時もある、少ない時もある、という位置付けだったので
「多い」としか考えなかったのです。


6月に自分の顔色見て、病気かも~なんて思ってたくせに、
この時は症状があったのに「自覚」が全然ない。



6月半ば過ぎから生理になりました。
最初はかすかな出血のみ・・・いつもの生理とは違う気がしました。
これって生理?それとも不正出血?思ったものの2日目からはいつもと同じに。


生理前の腰痛もいつもの事だったし、生理後に治まるのも同じ。
1週間程度出血が無くなるのも同じで
何だ、考えすぎか・・・と安心して、またすぐ忘れてしまいました。



自覚が出てきたのは7月です。

オリモノ多い時もあるよね~という感じから
このオリモノちょっと多くね?に変化したのでした。
オリモノは水っぽく、量も益々も増えてきています。

7月の生理は1週間程早く始まりました。私には滅多にないことでした。
血液量も、増えたと思ったらかすかな出血になり、また量が増え・・・の繰り返しです。


目の前の現実は、何らかの対処をしなけりゃならなくなってる事を示してました。
ノンビリしてる場合じゃないぞと心の中の自分がいいます。


それでも自分を、「がんかも?」とは想定していませんでした。
がんになっちゃったら、すごく大変だという考えが「癌」の可能性を否定させてた気がします。
漠然と子宮か卵巣に問題がありそうだ・・としか考えませんでした。 

自覚症状 1

2009-02-25 12:38:27 | 自覚症状
自覚症状・・・といっても殆ど私にはありませんでした。

一番感じていたのは、肌つやの悪さでしたけど
これが自覚症状と呼べるものかどうかいえば、かなりアヤシイです。

アヤシイけれど、私病気になってないか?と感じた初めての瞬間だったので
一応続けます。



6月のある朝、ホテルで目覚めました。
寝たのは午前2時を過ぎてたので、まだ寝てから4時間ぐらいです。
(この時はまだ仕事してましたね。 仕事でお泊まり、でした)


ホテルの鏡は、朝の光を反射させて30代も半ばに入った肌を容赦なく照らし・・・
20代の肌とは違うなぁ~と実感させてくれます。


家でパパッと化粧するのと違って、客観的にこう見えてるんだ~とわかるような
感じとでもいえばいいのか。
街でショウーウィンドゥに写った自分の姿をうっかり見ちゃった感じに近いかな。



いつもより少し時間をかけてメイクして、
馴染ませると、少しは見られた顔に。
顔色も肌つやも何とかカバー・・・出来た・・・かな

いや、カバー出来たんですよ。ホントに、その時は。

その顔を見て反対に、

今まで普通だと思ってた私の顔って


決して健康的ではない顔だったんだな。(事実不健康な生活だし)


ふと


私どっか悪いトコあるのかな、と思いました。



でも、すぐに打ち消して・・・
30代の顔が老けて見えたからといって、
病気を疑うのは考えすぎだよね。むしろ当たり前?
まぁ、あえて言えば、少しホルモンバランス崩れてるのかな。
それより普段早く寝ろ!だよなぁ。


うんうん、考えすぎ・・・
このところ、ちょっと忙しかったけれど
落ち着いたら・・・ぐっすり寝たら・・・また良くなるさ、大丈夫。

その日は慌しく過ぎて
悪いトコあるのかも、なんて感じたことは、すっかり忘れてしまいました。



タイトルに自覚症状とつけましたが

本当は症状と呼べるものはありません。

かすかな、何か変?という思いがあっただけです。