肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

第31回北海道門脈圧亢進症研究会 特別講演のメモをアップ 動画は現在限定公開です

2021年03月15日 | 学会研究会報告新聞記事など
 

特別講演の動画をアップしました。現在限定公開なので、希望の方はコメントに連絡先を書いていただければ、送ります。
是非ご活用下さい。

第31回北海道門脈圧亢進症研究会
日時:2021年3月13日(土)14:00~15:10
会場:Cisco Webexにて開催
座長:札幌禎心会病院 消化器内科 高木 秀安
《特別講演》 14:00~15:00
「肝細胞癌治療と門脈圧亢進症」
演者:東邦大学医療センター大森病院 消化器内科 
   臨床教授 永井 英成 先生                  
【閉会の辞】15:00-15:10
代表世話人 手稲渓仁会病院 消化器病センター 辻 邦彦
当番世話人:札幌禎心会病院 消化器内科 高木秀安
代表世話人:手稲渓仁会病院消化器病センター辻邦彦
共催:北海道門脈圧亢進症研究会・塩野義製薬株式会社

今回の特別講演の聞きながらメモです。川西作成です。
誤字脱字内容間違いあり得ますこと御了承下さい。

肝癌破裂でTAEでなく
レンバチニブを使った症例 バイタルが安定してて皮膜下出血だったので飲ませてみた
腫瘍血管が退縮して血洞ができてきた。
TKIを最初に投与するのがいいのではと

ソラフェニブでHAICしてたときの話し
4週から8週後の分析で 16%から63.6%まで奏効率が上がって2年生存がえられた
Vp3以上では 
6.6ヶ月から10.6ヶ月にMST中央値が変わった

レンバチニブはどうするか迷った、まずは、長期に飲めるようにを徹底した
4週後で77.8%ORRがでた。
Vp4はアンモニアがあがった肝障害も出た
Vp4だとMSTが121日しかえられなかったので、OSが伸びない
門脈本幹の狭窄率で検討して見た
70%の狭窄でわけると 以上は121日で未満は予後がよかった。
70%以上の狭窄でHAICを併用するようにしてみた。

ソラフェニブと動注下学寮法を交互にすると腫瘍血管が消失していく
腫瘍細胞は血管周皮細胞が欠如してる これを正常化させて抗がん剤が到達しやすくしていると

ソラフェニブは腫瘍細胞が5FUを無効化するところをブロックすることで効果が上がる
5FUを排泄する部分も抑制する インビトロではそうだったと

ADAM9を抑制することでMICAの解離を抑制して暴露されやすくする
がんの免疫から隠れているのを免疫の元へ引っ張り出す事も言われている

門脈圧亢進症については
脈管侵襲MVIがあった症例で、門脈腫瘍栓が小さくなって
PHGが綺麗に消えた
PHGはvp3より4の方がでやすい

食道静脈瘤が破裂症例5例は、供血路が開通してる本数が多かった症例についての補足
永井先生補足くれました「」部分
「PVTT症例に対してはEISは禁忌となります。Vp3以上のHCC患者であっても急激にできたPVTTであるために、静脈瘤の合併頻度はそれほど高率でなく、また破裂する症例も頻度が低いですが、やはりRC陽性で血管造影にてLGV/PGV/SGVの3本の側副血行路が開存している症例は破裂の兆候と考え、このような症例に対してはHCCの治療よりもまずはEVLをおこなって食道静脈瘤コントロールをすることを優先すべきであると考えて取ります。PVTT症例は予後が短いが故に、最短でHCCの撲滅へ向けた治療計画が重要であり、どのような症例に対してHCC治療優先なのか、それともまずは静脈瘤優先の治療計画を練るかの参考になればと考え出させて頂きました。(HCCの治療が効果あれば、静脈瘤も軽減する症例もあり、静脈瘤治療症例の囲い込みの意味となります。)」

血小板増やしながらの治療はやりやすくていいなあ

質問 Vpへの放射線の位置づけは、TKI+動注にはVpの制御はどっちが効いてるという感じでしょうか
照射の日数が入院期間が伸びるので患者さんの抵抗もあって、照射+HAICよりTKIとHAICの方がよかった。
70%未満の人ならそれでいいのではと
予後が切羽詰まっていなければ70%超えてないならアテゾベバをファーストに
保険上は月をずらして行っている HAIC中はレンバを休薬してる
ポートトラブルがあるので4週間は病院でやっている

70%を決めた基準は 後ろ向きで 3ヶ月の予後がよく言われて180日を超えたところで分析したらROC曲線を作ってみて70%とした

TKIとHAICのレジメの使い分け増悪したときはどちらを中止するか基準はあるか
Child-Pughは5点ならフルドーズでいけるとおもうが7に近い人などは量を減らして行く肝不全が誘発されるので上手く調整 いかにレンバチニブを4週間安全に飲ませるか エルカルチンを併用すると維持しやすいくなる。

ソラフェニブは出番は今あるか。なかなかガイドラインとのコンセンサスがあるが、ソラフェニブも効く人には効くが
レンバが優先かなと 私の勝手な間隔だが、論文で線維化の改善があるので、類洞細胞の再生に向くなどもあるし、再生治療的な面に使える可能性はあるかなと。