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東シナ海に日本の自衛艦を

2011-01-19 | 日記
櫻井よしこ 『異形の大国 中国』 ( p.70 )

 04年秋に日本政府は三次元の探査能力を持つ調査船をノルウェーから借り受け、東シナ海の海底調査を行った。そのときあからさまな妨害が行われた。日本による調査活動を妨害したのは他ならぬ民間の船を装った中国船だった。
 中国の妨害行為は05年に入って海軍の艦船による示威行動に変わっていった。たとえば1月22日、ソブレメンヌイ級の駆逐艦が同海域を遊弋した。9月9日には、ミサイル搭載の駆逐艦1隻、フリゲート艦2隻、洋上補給艦、情報収集艦各1隻の計5隻が船団で中間線近くで展開した。こうした海軍力の効用について中国はこう述べている。
「(南海、東海、北海の各艦隊に)機動部隊を保有してはじめて、政治・外交手段により、問題を解決し、『戦わずして敵を屈服させる』可能性が生まれる。(海軍機動部隊投入による)威嚇効果がない時には、実際の打撃を有効に加えることができる」(『甦る中国海軍』平松茂雄著、勁草書房)
 海軍の最大の効用は、ただ公海上を通過するだけで、その国の軍事力をみせつけることが出来る点だ。陸軍が他国に踏み入る時には相当の摩擦、場合によっては戦争を覚悟しなければならない。だが、公海上なら平時でも有事でも自由に通過出来る。国際法上も問題はない。そして航行する艦船を諸国はじっと見詰め、その国の実力を知らされることになる。だからこそ、各国はいつ、どのような編成で姿を見せるかに心を砕く。海軍の展開はその国が行使したい影響力や圧力の表現に他ならない。日中の戦争海域、東シナ海の中間線のすぐ脇を中国海軍の艦船が遊弋することは、この海域への手出しは許さないという中国の強烈な国家意志の表現なのだ。

(中略)

 防衛大国際関係学科の村井友秀教授は、日本は国際社会の常識に倣ってもっと普通に行動するのがよいと言う。
「日中中間線のあたりは公海なのですから、日本の自衛艦も中国の軍艦がしているように、航行しても遊弋しても問題はないのです。どこに行ってもいいし、日本がこれから試掘する、そのための施設の周囲に常駐してもいいのです。
 一連の行為によって戦争がおきるということは、まずありません。中国艦船との睨み合いはあっても恐れる必要はない。いくら中国でも、国際法を守って行動している日本に攻撃を仕かければ国際社会からどんな非難を受けるか理解しているはずです」
 村井教授は、中国が最新鋭の駆逐艦を出してきたといっても、日本の海自の駆逐艦との性能の差は大きいと指摘する。たとえば中国の駆逐艦のエンジンは蒸気タービン、日本のそれはガスタービンで性能ははるかに日本のほうが秀れている。日本は対潜哨戒機を飛ばして駆逐艦を守ることができるが、中国には哨戒機がない。戦闘機の性能も今のところ、日本有利である。
「明らかな軍事力の差で中国がフィリピンやベトナムを圧倒し、南沙諸島や西沙諸島を奪ってしまった事例と、日本の場合は違います。日本には中国と対等か、それを上回る力があります。要は、それを如何に巧みに、平和的解決のために用いるかです」
 まさに「戦わずして敵を屈服させる」ことが求められているのだ。国益を守るのに、軍事力は必要条件のひとつにすぎない。必須条件はその力を生かす政治の意思の存在である。たとえば、村井教授が指摘したように、「東シナ海に中国の軍艦が出て来ても、特に行動を起こすのではなく、単に海上自衛隊の船を出しておけば十分」であると合理的に判断し、揺らがずに、それを実行することである。


 日本が東シナ海で海底調査を行おうとすると、中国海軍が近くを遊弋する。日本も同様に、公海上を遊弋すればよい、と書かれています。



 上記引用により、平時であろうと有事であろうと、公海上の航行は自由であることがわかります。軍艦の航行も自由であるようです。



 とすれば、中国海軍が日本の調査船の近くを遊弋することも、国際法上、問題はないことになります。

 おそらく中国はそれを承知のうえで、「わざと、これみよがしに遊弋してみせることで、間接的に圧力をかけている」のでしょう。中国の狙いは、まず間違いなく、「日本側 (民間人) を恐れさせ、調査を中止させる」ことだと思います。

 しかしこれは、合法であるだけに文句のつけようがありません。



 とすると、日本側も海上自衛隊を出すしかありません。海上自衛隊を出動させて、調査船 (民間人) を守ればよいだけの話です。

 もちろん中国海軍同様、日本の自衛艦が公海上を遊弋することも合法なので、法的な問題もありません。

 中国側がそれとなく実力をちらつかせてくるなら、日本側はいざとなれば対抗しうる態勢であることを示せばよいだけです。



 日本の場合、海上自衛隊を出動させると、一部の政治家が問題視しそうですが、
  1. 国際法上問題がないとのことですし、
  2. これを行わないならば、日本は東シナ海における自国側海域のガス田開発をあきらめるしかない
ことを考えると、ほかに方法はありません。



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