言語空間+備忘録

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実戦経験がない軍隊は弱い

2010-12-27 | 日記
西部邁・宮崎正弘 『日米安保50年』 ( p.253 )

(宮崎) 人間組織としての軍隊というご指摘がありました。軍には存立理由があるけれども、常に実戦経験を積まないと世代交代が起きて、軍は滅びてしまいます。中国の軍が実はそうなのです。朝鮮戦争以来、あの軍は対外戦争をしていません。中越戦争は華南の部隊が行っただけの地域限定戦争でした。そうすると、肥りきった官僚機構の中で、日本の自衛隊と同じようにサラリーマン化していきます。
 アメリカは常に戦争をしているから、非常にビビッドな軍です。そのうえ、軍の中にグリーンベレー(米陸軍特殊部隊)や海兵隊(マリーン)などエリートの層があって、ヒエラルキーがはっきりしています。そうすると戦う時も非常に強いし、精神も大事ですが、装備とか給与という条件もモラル、士気に影響します。その両方をアメリカは持っています。


 軍隊は常に実戦経験を積まないと世代交代によって弱くなってしまう。アメリカは常に実戦経験を積んできているが、中国には実戦経験がない、と書かれています。



 たしかにこれはあるかもしれません。

 安全が保証されている「模擬演習」と、何が起こるかわからない「実戦」とでは、まったく違うでしょう。

 いかにシミュレーターが発達したとはいえ、やはり実戦に勝る経験はないと思います。



 中国の軍事力を考えるうえで、これは重要な視点ではないかと思います。

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