えくぼ

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永田紅の四つの玉子

2014-06-01 09:17:13 | 歌う

            「永田紅の四つの玉子」

 現代短歌新聞6月に 「玉子四つ」 という永田紅の短歌13首が掲載されている。読みながら河野裕子をおもう。この連作を河野裕子に読んで欲しかった。娘の紅の赤ちゃん、つまり孫を見ることなく亡くなった河野裕子、「紅さん、もっと早く赤ちゃんを産めばよかったのに、いや河野裕子が世を去ったのが早すぎたのだ。河野にはとても感謝している私。短歌に自信を失くし俳句を始めようとしていたとき、「毎日新聞全国短歌大会・河野裕子選者賞」をいただいた。はじめてお会いした時、わたしよりぐんと若いのにまるで姉のように思えた。逞しくて頼れれそうなあの河野が、、。だから娘の紅さんがママになって私はうれしい。

 ♠ 夢の中にても子どもを風呂に入れ耳濡れぬよう気を配りいつ

 ♠ 八ヶ月実験をしていない手に子を抱き研究室へ見せにゆく午後

 ㊟研究室に(ラボ)のルビ、紅は父・永田和宏のように生化学とか細胞の研究をしているらしい。1975年生まれ、12歳で「塔」短歌会入会。歌集『日輪』『ぼんやりしているうちに』。
第八回歌壇賞、第四十五回現代歌人協会賞受賞。

 ♠洗濯が終われば干して取り込みて昼間の時間はあるようでない

  ※ これは私も同じ。専業主婦は働いていないようで自由な時間がほとんどないのだ。

 ♠週末に君がもどりてくるときに合わせて玉子四つを買いぬ

 河野裕子は「玉子かけごはん」が好物だった。1パックではなく4個、この玉子は生まれたてか、特別な○○玉子か。紅が夫をとても大切にしていることがわかる。それにしても13首を読んでも、赤ちゃんが男か女か私にはわからない。何となく可愛い女の子ように思えるが。

     今日から6月、わたしは洗濯を迫られている、下着たちに  松井多絵子



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