英雄か、モンスターか。
世界の運命を変えた天才科学者のあまりにも切ない秘密とは・・・
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
監督・・・モルテン・ティルドゥム
出演・・・ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、マーク・ストロング、チャールズ・ダンス、アレン・リーチ、マシュー・ビアード、ロリー・キニア 他
【解説】
第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ。劣勢だったイギリスの勝利に貢献し、その後コンピューターの概念を創造し「人工知能の父」と呼ばれた英雄にもかかわらず、戦後悲劇の運命をたどったチューリングを、ベネディクト・カンバーバッチが熱演する。監督は『ヘッドハンター』などのモルテン・ティルドゥム。キーラ・ナイトレイをはじめ、『イノセント・ガーデン』などのマシュー・グード、『裏切りのサーカス』などのマーク・ストロングら実力派が共演。
【STORY】
第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)はドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かすが……。
最近私が鑑賞した中でも実話ベースの作品が多い・・・思いつくままザッと挙げてみるだけで、
『ザ・テノール 真実の物語』
『アメリカン・スナイパー』
『フューリー』
『フォックス・キャッチャー』
『ビッグ・アイズ』などなど・・・
そして今まで知らなかったことの多さに驚く。世の中には私の知らない所で活躍しながらも、苦悩し、認めてもらえない人々のなんと多いこと。平凡で、なんの役にも立たない私なんかが普通にシアワセに生きてていいのかな。ふとそんなことを考えてしまう作品だったように思う。
今使っているPCの元にもなったという、コンピュータ。その裏にはこんなに壮絶な物語があったなんて。本当に驚いた。。。。天才数学者がエニグマというとてつもない暗号機に闘いを挑んで・・・ってお話だと思っていたら、その陰には更なる物語が。
それが冒頭のシーン、強盗が入ったのに「何も盗られていない」という不可思議な事件に繋がるワケだけど・・・
以下、ネタばれもあります。ご注意ください。
昔は・・・いえ、そう昔でもない時代・・・
人と違った愛の形は認められなかっただけではなく、それは犯罪。いけないことだと逮捕されてしまう時代があった。(殺害されたりもしたよね)
どんなに立派な人間でも、知識人でも、著名人でも・・・。
そんなにいけないことですか?子孫繁栄に役立たないからですか?それは出来る人に任せればいいじゃないですか・・・異質なものを排除しようとする力って本当に怖い。別の時代に生まれていたら、もっともっと認められ有意義な人生を送れたでしょうか。
と、思わず庇ってしまうほど切ない愛でした。
自分が作ったマシンに“クリストファー”と名前を付けてしまうほど彼の心の支えになっていたのでしょうね。はぁ切ない・・・
そして、せっかく血のにじむような努力をして解読したのに~それからは命の選択をしなければならなかった。これは見殺しに、ここは阻止・・・まるでゲームのように・・・
そんな究極の苦しみの後、同性愛者のレッテルを貼られ激しいホルモン治療を受けさせられて廃人同様になってしまうなんて。国に裏切られたようなもの・・・
2009年に首相が謝罪
2013年にエリザベス女王が恩赦って・・・ついこの前じゃない・・・言葉を失うわ。
しかも、この映画を観なかったら私なんて一生知ることもなかった彼の存在。
ベネ様予想通り凄かった・・・
実際のチューリングとは似てないけど、彼そのものってカンジでした。ちょっとアスペルガー入ってるような喋り方から、切羽詰まった表情まで完璧・・・
アカデミー主演男優賞ノミネのメンバーでは、まだレッドメインだけ観てないんですが~私の中では今のとこトップ。
キーラ、美しいだけではなく賢く包容力のあるジョーン。よかった。
たとえ小さな役でも出演したかったと脚本に惚れこんでの出演。納得の演技・・・
インパクトあるから、すぐ分かっちゃうマシュー・グードとか、似合ってたわ。
とにかく出演者がみんな英国の方で・・・作品への思い入れが違うな~と。英国人ならみな広く知って欲しい物語だと思うし。そういう想いが溢れた作品でした。
どのシーンも印象に残るし・・・
彼がジョーンのアドバイスで仲間にりんごを配るところ・・・
彼の死因(青酸系が付いたりんごのかじりかけが転がっていた)を考えると思わせぶりなシーンでした。本当に自殺なのでしょうか。
どちらにしても貴重な人物を失くしてしまったことに変わりはないですね。
見応えありました。
※2015年アカデミー賞脚色賞受賞
マリー的お気に入り度・・・ ★9個(作品として、かなり好みです!)
世界の運命を変えた天才科学者のあまりにも切ない秘密とは・・・
『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』
監督・・・モルテン・ティルドゥム
出演・・・ベネディクト・カンバーバッチ、キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、マーク・ストロング、チャールズ・ダンス、アレン・リーチ、マシュー・ビアード、ロリー・キニア 他
【解説】
第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ。劣勢だったイギリスの勝利に貢献し、その後コンピューターの概念を創造し「人工知能の父」と呼ばれた英雄にもかかわらず、戦後悲劇の運命をたどったチューリングを、ベネディクト・カンバーバッチが熱演する。監督は『ヘッドハンター』などのモルテン・ティルドゥム。キーラ・ナイトレイをはじめ、『イノセント・ガーデン』などのマシュー・グード、『裏切りのサーカス』などのマーク・ストロングら実力派が共演。
【STORY】
第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)はドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かすが……。
最近私が鑑賞した中でも実話ベースの作品が多い・・・思いつくままザッと挙げてみるだけで、
『ザ・テノール 真実の物語』
『アメリカン・スナイパー』
『フューリー』
『フォックス・キャッチャー』
『ビッグ・アイズ』などなど・・・
そして今まで知らなかったことの多さに驚く。世の中には私の知らない所で活躍しながらも、苦悩し、認めてもらえない人々のなんと多いこと。平凡で、なんの役にも立たない私なんかが普通にシアワセに生きてていいのかな。ふとそんなことを考えてしまう作品だったように思う。
今使っているPCの元にもなったという、コンピュータ。その裏にはこんなに壮絶な物語があったなんて。本当に驚いた。。。。天才数学者がエニグマというとてつもない暗号機に闘いを挑んで・・・ってお話だと思っていたら、その陰には更なる物語が。
それが冒頭のシーン、強盗が入ったのに「何も盗られていない」という不可思議な事件に繋がるワケだけど・・・
以下、ネタばれもあります。ご注意ください。
昔は・・・いえ、そう昔でもない時代・・・
人と違った愛の形は認められなかっただけではなく、それは犯罪。いけないことだと逮捕されてしまう時代があった。(殺害されたりもしたよね)
どんなに立派な人間でも、知識人でも、著名人でも・・・。
そんなにいけないことですか?子孫繁栄に役立たないからですか?それは出来る人に任せればいいじゃないですか・・・異質なものを排除しようとする力って本当に怖い。別の時代に生まれていたら、もっともっと認められ有意義な人生を送れたでしょうか。
と、思わず庇ってしまうほど切ない愛でした。
自分が作ったマシンに“クリストファー”と名前を付けてしまうほど彼の心の支えになっていたのでしょうね。はぁ切ない・・・
そして、せっかく血のにじむような努力をして解読したのに~それからは命の選択をしなければならなかった。これは見殺しに、ここは阻止・・・まるでゲームのように・・・
そんな究極の苦しみの後、同性愛者のレッテルを貼られ激しいホルモン治療を受けさせられて廃人同様になってしまうなんて。国に裏切られたようなもの・・・
2009年に首相が謝罪
2013年にエリザベス女王が恩赦って・・・ついこの前じゃない・・・言葉を失うわ。
しかも、この映画を観なかったら私なんて一生知ることもなかった彼の存在。
ベネ様予想通り凄かった・・・
実際のチューリングとは似てないけど、彼そのものってカンジでした。ちょっとアスペルガー入ってるような喋り方から、切羽詰まった表情まで完璧・・・
アカデミー主演男優賞ノミネのメンバーでは、まだレッドメインだけ観てないんですが~私の中では今のとこトップ。
キーラ、美しいだけではなく賢く包容力のあるジョーン。よかった。
たとえ小さな役でも出演したかったと脚本に惚れこんでの出演。納得の演技・・・
インパクトあるから、すぐ分かっちゃうマシュー・グードとか、似合ってたわ。
とにかく出演者がみんな英国の方で・・・作品への思い入れが違うな~と。英国人ならみな広く知って欲しい物語だと思うし。そういう想いが溢れた作品でした。
どのシーンも印象に残るし・・・
彼がジョーンのアドバイスで仲間にりんごを配るところ・・・
彼の死因(青酸系が付いたりんごのかじりかけが転がっていた)を考えると思わせぶりなシーンでした。本当に自殺なのでしょうか。
どちらにしても貴重な人物を失くしてしまったことに変わりはないですね。
見応えありました。
※2015年アカデミー賞脚色賞受賞
マリー的お気に入り度・・・ ★9個(作品として、かなり好みです!)
この映画を見終えた後、
私は何日も感情を引きずりました
こんなにも感情がドップリとハマってしまう映画は
久しぶりに観たような気がします
実はアカデミー賞の作品賞を受賞した
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」も
劇場で観ましたが私個人的には特別な感動も感想も無く
アメリカの人はこういう作品がお好みなのねー
くらいにしか思えなかったので
ブログにレビューを書く気持ちにもなれず…
何で「イミテーション・ゲーム」がアカデミー賞の作品賞に選ばれなかったのか
って疑問に思っちゃいました
作品賞は受賞していなくても
ホントに印象に残る秀作でしたよね
冒頭のシーンから回想へと突入し…
そして、再び冒頭へと繋がって行く…
その後の展開はもう切ないというか、
複雑な感情しか出てきませんでした。
当時って、あんなにも偏見があったんですね。
サイモン・シン「暗号解読」などでチューリングの運命は知っていましたが、最後は哀しいです。
カンバーバッチのチューリングは良かったと思います。
キーラ・ナイトレイのジューン役も良かった。
「はじまりのうた」でいいなあと改めて思ったのですが、本作でも良かったですね。
マーク・ストロングの英国情報部員のクセ者演技がいつもながらいい感じでした。
さて、エニグマについて映画に描かれなかった事実を一つ。
なぜチューリングらの功績はその後も秘密にされたのか?
戦後、イギリスは押収した大量のエニグマを南米やアフリカ諸国に解読不可能な暗号機械として売りました。
エニグマは解読されていたのでそれらの国の情報は当然イギリスには筒抜け。
だから知られる訳にはいなかったんですね。
、、、したたかですが、なんとも複雑な気分になります。
私も、今の所上半期ベスト3には確実に入る作品と思われ…。
天才であるが故の孤独と苦悩、そして功績に報おうとしない仕打ち。
胸がひりひりとする作品だったと思います。
TBさせていただきます。
なかなかお伺い出来なくてスミマセン。
テクテクさんもお気に入りですか~。
「バードマン」私も観たんですが、ハマれず・・・。こちらの方が印象に残りました。
うん、これがアメリカのお話なら作品賞いけたのかも・・・
イギリスの話だからあっちに持ってかれたのかなぁとも。
私の中では作品賞で主演男優なんですけど~
冒頭の事件にはハテナ?と思いながら
その後の回想からグイグイと持ってかれました。
当時の偏見・・・
「ダラス・バイヤーズクラブ」でも、びっくりしましたが~
普通になったのは本当に最近だったのだなと。。。
切ないですよね~
そうですね・・・役者さんみんなよかったですが~
マーク・ストロングもよかったです。こういう役似合う~。
私は全く知らなかったので、本当に驚きました。
そういう事情がなければ功績も称えられて別の生き方もあったのかな。複雑・・・
コメント&TBありがとうございます。
あとで伺いますね。
本当に胸に迫る作品でしたね。
切ないけど知ってよかった・・・と思える作品でもありました。
上半期べすと3ですか?
もうそんな時期なんですね・・・そこにも驚いた!(笑)
ごめんね。これ記事まだ中身書いてないのよ、
だからTB頂いたけど、書いてから解除するねー
というかみなおさないと忘れちゃってぜんぜん書けないの
とほほ。
好きなのでうれしいけど。
こうやって映画化してくれたおかげですごいコトをした人を知ることができたのは嬉しいですね。
私も恩赦がつい最近でびっくり。
でもやっとというか認めてもらえて良かった。