時評が語るその時代

思うままに日々感じたことを掲載

個人の特質・・学力

2008年06月28日 | インポート

全国学力・学習状況調査の調査の結果が発表された。それを見た多くの教育評論家や諸々の評論家は、都道府県の経済力と学力の相関を問題にした。地域や家庭の経済力が即子供の学力差を生んでいると、経済格差=学力格差論を展開している。だから、地域や家庭の経済格差をなくす社会を造る政策を執れば、学力格差は是正できると結論付けている。私には現象を見て結論を導く過程が貧弱に聞える。

ナゼ経済格差があり、なぜ学力格差が生じるのか?根本的には二つの格差に相関はなく別の問題である。が、原因は一つ、『能力が低いから』である。人間の能力は、多種多様あるがそれら個々の能力は個人差と云う格差、すなわち生まれながらの能力差がある。学ぶ能力である学力の低い親からは、学力の低い子供が生まれる確率が高い。経済力は、学力だけでは決まらないが、生きるに必要な知識知恵体験を学ぶ能力の低い親は、当然社会の中で経済的に有利な職を持つことは出来ず、経済力も低くなる。経済力が低いから、学力が低いのではなく、学ぶ力(学力)が低いから経済力が低くなると云うのが動物的、社会的必然である。怖いのは、低学力低所得の連鎖。ただし、学力は経済力を決める一つの要素に過ぎない。発想力、洞察力、興感力、体力学力、環境対応能力、知恵知識、応用力など、生きる能力全てが関係して『生きる力』を形成しする。経済力も総合能力の中で生まれ、生きる力を高める。それら能力の中で、学力は評価しやすいと云うこともあり注目されやすいだけ。元々日本人は学ぶ事を美徳とする文化が有り、高齢になっても「人生之勉強」などとバカな事を言って大学へ行く人がいる。生活の中で学ぶ事は一生続くが、高齢者は学んだ事を使って値打ちのある世代なのに、いつまで勉強しているのと言いたくなる。学力が高くても社会的生存力に欠け、経済力は低いと云う人は星の数ほど存在し、その逆も真である。経済力が低い、学力が低いは、個人の特質の反映である。


中国・四川大地震(2)

2008年06月20日 | インポート

日本政府は、中国政府から四川大地震の被災地支援のため、テントや毛布などの支援物資と、自衛隊の輸送機を含む輸送手段の提供の要請があったことを明らかにした。政府は、中国でおきた四川大地震の被災者支援のため、航空自衛隊のC130輸送機でテントや毛布、医薬品などを輸送する検討に入った。中国政府から物資支援の要請があったのを受けたもので、自衛隊が最も迅速に対応できると判断している。実現すれば、自衛隊の部隊が中国に派遣される初めてのケースとなるはずだったが・・・政府は中国・四川大地震の被災地支援のための自衛隊機の派遣を見送ることを決め た中国側から申し入れで、救援物資の輸送は自衛隊機ではなく民間機を使ってほしいとの要請があったという。日本政府は中国の国防部は前向きだったが、外交部が待ったをかけたのだろうとの見方を示した。支援物資は自衛隊機に替え民間機で輸送する。

やはりネ~。日本の軍機が中国国内に入る事には,中国国内で反対が多いんだよキット。中国政府は、被災者が暴動を起こす前に手を打とうと日本の援助支援を決断したが、台湾を経由したインターネットで、日本自衛隊が中国支援を名目に中国本土へ入ってくると云う情報が広がった。反日教育の成果?や日頃から中国は世界の中心で強い国と教育しているから、甚大な地震被害で膨大な被災者が出ても、外国に支援を要請しなくても中国だけで充分出来るという幻想が強く、自国力の過信と外国の支援など受け入れない国民感情があるという状況が、今の中国ってことでしょう。中国の国力は世界を席巻していると信じている国民は、インターネット上で外国の支援など必要ない、しかも日本の軍隊なんてとんでもないとする猛烈な反対意見であふれ、全体の7割に達した。もちろん反対しているのは、被害も受けずインターネットの使える環境にいる恵まれた一部中国国民である。四川は中国GDPのわずか4%で中国内の貧しい地域。被災者はそんな事を問題にする余裕はないだろう・・・貧困層の被災者の救済と外国の支援に反対する裕福な都市部の反応にも気配りしなければならず、騒乱を招く可能性も秘めている。たくさんの要素が絡んで、中国共産政府も大変だよね

中国政府としては、迅速大量空輸の可能な自衛隊を使ってでも支援物資を黙って受取りたいと云うのが本音だが、日本の素早い報道で中国国民の知るところとなった事を、日本政府の責任だと心中穏やかではないと思われる。四川大地震の最終的被害は、中国発表で死者・行方不明者10万人以上、避難生活をしてた人は1520万人、被災者数が4500万人以上とスペイン国民数と同じで世界が経験したことのない甚大なものであり、国内の世情不安は極限まで高まることが予測できる。自治区住民や農村部、貧困層が、この地震を通じ国内格差事情を知り中国全域に社会不安が広がって全国各地で騒乱を誘発することだけは、何としても食い止めたい中国政府である。

アッチを立てればコッチがたたず、困ったコマッタこまどり姉妹の心境が今の中国共産政府・・・。余談ですが、四川大地震の被災地避難地報道を観ていると、ずいぶん子供が多いね~。中国は一人っ子政策をとっているはずなのに??無国籍中国人はいったい何千万人いるのでしょうか?教育も受けられずひとりの人間として社会に認知されない人々・・・中国の広い国土と13億人を超す人口・・・偏狭的情報を信用する国民、共産政府と人民解放軍の不安定な関係・・・ホンとのことは判らない国、中国・・・一つの体制下で13億もの人々を統治するのは無理なのでは??


生態本能の撹乱(家畜化人間)

2008年06月14日 | インポート

映画を観終わって便所へ行った。この頃若い男が大便の所へ入って座って小便をする姿が増えました。立ったまま小便をすると、便器を汚したり辺りに飛び散って不潔だと、小さい時から男の子も座ってするように、母親が育てた結果である。でもね。哺乳類のオスが、攻撃されない様に又すぐ攻撃できるように、立ったまま用便すると云うのはオスの習性である。オスの特質を捨てるような育児をすると性格も中性になって、生殖能力も低下していきますよ。座って小便にとどまらず、近頃は男性をペット化する女性が増えているんだって。カワイイ男の子が良いなんて云わないで、やさしく、雄雄しい男性を望む女性になってください。日本に限って云うと男性の中性化が著明で、男性は女性を求め求婚する常識までも危うくなっています・・・ジレッタイ男性を待っていられないと女性からプロポーズする事も珍しくないようです。動物の世界では、オスはメスを獲得するために全精力を投入し、時には命がけで取り組みます。人類だけ特別なんてことはなく、「適者生存」が自然の掟。特に先進国二十歳代男性の生殖本能の減退は著明です。性欲はきわめて低く、精子の数や飛程距離は、50代後半なみと深刻です。動物的に考えると絶滅危惧種のレベルです。幼児化の様に見えますが、そうではなく老人化なのです。自然を守り人類が適者として生存するために、オスの特質を伸ばす育児をしてください。生態本能を撹乱し掟に逆らうと、子供が出来ないとか発達障害が増え生存意欲も減退し、適合食物がなくなる、気象などの自然環境に適応できなくなるなどの報いがあります。女性主導のモノの考え方が、世界や自然界との調和をおかしくしている点が多々見受けれれる昨今です。

話は変わりますが、SF映画「猿の惑星」は、地球外に出ていた主人公が不時着した惑星は知能の発達した猿が支配していた。人間もいたが猿の奴隷として働かされていた・・・気が付くとそれは地球の未来の姿だった・・・原因は?地球全面核戦争によって引きおこされた・・・。このSFは人間の未来をある意味予測していると思う。でもそうなった原因がチョット違う。・・・ホモサピエンスは社会を形成し7万年の年月を経て、『人間は社会と云う枠の中で生きることが生能となり、社会というオリの中でしか生きられない家畜化人間』を造り続けた。家畜化した人間は、緊張感を持って餌を求め命を守る生活をする必要がなくなり、徐々に生体の持つ本能が退化した。自然環境・地球環境が変化する中、人間は本能退化で適応できなくなり、滅亡へと向かった。猿は野生本能が人間の様に退化していなかったので、環境適応を繰り返し変化に対応できた。数万年の年を経て、猿は今の人間並みの知能を持った進化した動物として生き残った。社会と云う機構の中で家畜化された人間もわずかに生き残ったが、自然と向き合わず緊張感のない生活を続けたため知能は衰え、猿の家畜奴隷として生き延びる事となった・・・滅亡するといわれていたシロクマは、時を経て進化し形を変え生き残ったが、家畜化された犬や猫、豚、馬、ニワトリは絶滅した・・・と云うのが私が描く「猿の惑星」のシナリオです。


中国・四川大地震(1)

2008年06月07日 | インポート

中国・四川大地震で、死者・行方不明者の合計10万人以上に達するとの見通しを示しており、犠牲者数はまだ増える可能性が高い。避難生活者1550万人、被災者は4550万以上に達したと発表したが、4550万人という被災者の数はスペインの全人口に匹敵する。人民解放軍などの救助部隊は、震源地の四川省アバ・チベット族チャン族自治州ブン川県での救助活動が、道路の寸断などの影響で作業は難航しているもようだ。中国国営の新華社によると、温家宝首相に続いて胡錦濤国家主席が四川省大地震の被災地を視察するため、四川省に入いった。同主席が地震後、現地に入るのは初めて。      

このあたりは、元々チベット人が住んでいた所で貧困層がきわめて多い地域。中国はインドプレートに押され1年に6cm縮んでいるといわれている地帯。中国国旗「五星紅旗」の4つの小星はそれぞれ満州・モンゴル・ウイグル・チベットを表している。これら4星の自治区地域が中華人民共和国国土の約6割を占め、漢民国がジワジワだまし取ろうとしている。中国人の内10億人を超す漢人(漢民族=漢民国)を養うには、漢民国本土だけでは人口過密で生活環境や経済環境の確保は出来ず、この4自治区地域なしに国家が成立しない。4自治区地域は資源豊かな地域でもある。また、核施設軍事施設など危険や公害の発生しやすい政府施設は全てこれら地域に集中している。中国人の本心から云うと、この地震でチベット人が出来るだけ多く死亡してくれれば、この地域を漢民国化したい中国政府にとってこの上ない幸運であり、復旧活動や情報公開をしないのがベストの対策であったのだが・・・甚大自然災害で、さすがの共産中国政府も報道統制が間に合わなかった今はチベット自治区の騒乱や北京オリンピックで、世界の注目が中国に向いており救助しない訳にもいかず、逆手をとって人権や情報公開などのパフォーマンスのチャンスとして使っている

その一方でチベット人が多く暮らす地域は、孤立状態になったため直ぐに報道陣の入れなかったのを良い事に、人民解放軍が入る様になっても外国救助支援部隊にも立ち入らせず、後に報道統制された。その間、この地域で起こったチベット人の騒乱の押さえ込みの好機とし首謀者の隠滅を画策した。また外国に知られてはならない核施設軍事施設の秘密保持にも努めた。実にシタタカな国である。

中国政府にとってもう一つの問題は、自治区住民や農村部、貧困層が、この地震の報道を通じ国内事情を知り中国全域に社会不安が広がって全国各地で暴動を誘発することである。今回の地震は報道統制も間にあわず、4つの小星の自治区地域である四川省のチベット人をはじめ少数民族と中国人との格差、内陸部と沿岸部の格差ははなはだしく大きい事や人民解放軍と共産政府の主導権争いによる不調和な行動など「中国のひずみ」が表面化してしまう。中国としてはめずらしく、中国国内の実情が外国人報道者によって中国国内も含め世界に地域・貧困・社会インフラの格差の実態を明らかにされてしまった。中国政府は、国内治安のためにも政府が全力を上げ地震被災者救援に取り組み少数民族貧困地域の区別なく対応して、ミャンマー軍事政権と違い開かれた中国であると、国内外にアピールすることが最重要課題となった。

ともあれ、チベット人が地震で多数死亡することなど中国にとって問題でなく、漢民国人の本心を知られることと、国内他人民が中国国内の超格差に気付き暴動に発展することを恐れている。地震後1時間30分後に温家宝首相が4日後には胡錦濤国家主席が四川省に入り、主席と首相が同時に北京を離れるのはきわめて異例で、中国が国内外に抱える問題が大きい事を意味している。

反面、反日など対外的に問題意識を持たせ国民を結束させてきたが、中国政府にとっては北京オリンピックと四川大地震は国民を一丸とさせるチャンスでもある。それを見込んで地震後の中国国内報道は、報道監視で果敢な救助活動と感動画面で埋めつくされた。そのやり方は、四川大地震の少し前にサイクロンで7万人の死者・行方不明者を出したミヤンマー軍事政権と同じだ・・・日本の救助支援隊に対するおおげさな感謝の言葉も、指示によるパフォーマンスと思われる。