prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「劔岳 点の記」

2009年07月14日 | 映画
評価の難しい映画。出来栄えそのものより、作るための苦労を見に行くようなもの。
本物主義で撮ってきた映像はもちろん見ごたえ十分だけれども、ではこれまでこれに匹敵する過酷なロケを敢行した映画がないか、日本の自然を描いて並ぶものがないかというと、そうでもないだろう。苦労もしていない見るだけに人間が何を言うと言われたら、それを言っちゃおしまいだろうし、ドラマが弱いと言っても意味がない。

作中人物も作者たちも、目的があって登るのではなく、昇ること、「苦行」に身をさらすこと自体が自己目的化している。うっちゃりをかけるようなラストからして、確信犯的にそうしているのだろう。
ラスト、「仲間たち」とスタッフ・キャストの名前が横並びで流れる中、監督・撮影の木村大作の名前で出ていなかったのではないか。寝ぼけていて見落としたか?
将来的に「八甲田山」のような微妙な評価に収斂するのだろうか。


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