prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ランゴ」

2011年11月09日 | 映画
モーション・キャプチャーによるジョニー・デップほかの著名な俳優が出演しているが、爬虫類や鳥類や両生類のキャラクターになっているのだからいくらなんでも元の俳優の顔と照らし合わせるのはムリで、実質声だけの出演とあまり変わらない。
唯一まともに顔が出てくる人間(?)のキャラクターも、当人の声に似せているけれど違う人があててます。

CGの表現力はますます凄くなっていて、暗いサルーン(酒場)の中で外の光が滲んでいるといった表現や、ガラス瓶を通して向こうが歪んで見えたりするといった光学現象の再現をやって見せている。そういえば出崎統が二次元アニメで光学現象をよく再現してましたね。画面に現実のリアリティとはまた別の「映画的」なリアリティを求めるとやることが似てくるのかもしれない。

それにしても、これだけ特殊メイクやCGが発達して俳優の素顔が出てこなくても演技のうちと認められるようになると、俳優の肖像権と役のキャラクターの権利との兼ね合いってどうなるのだろう。

主人公が名無しで適当に目に入ったものから名前をとるのは「三十郎」とも通じる流れ者のパターン。

ランゴはカメレオンなのだが、そんなに周囲に合わせてころころ身体の色を変えたりしない。
首が途中で一回曲がりかけてまた上に伸びているという形になっているのに、なんだか植物が芽を出して双葉をつけたあたりの形に似ているな、と思った。
要するに何者にもなれるけれども、まだ何者でもないということだろう。
(☆☆☆★★)

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