prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

もうひとつのニュー・シネマ・パラダイス トルナトーレ監督のシチリア

2015年01月30日 | 映画
「ニューシネマパラダイス」がNHK-BSで放映されるのに先立って監督のジュセッペ・トルナトーレが故郷のシチリアに帰って映画の構想のもとになった実体験や周囲の人たちを紹介していく。

主演のトトことサルヴァトーレ・カシオが目を傷めて今はスーパーで働いている。黒眼鏡をかけている姿が映画の後半のフィリップ・ノワレに重ねってしまい、役者を続けていたらもっと悲惨なことになっていただろうとはいうが、何か微妙。
以前「世界ふしぎ発見」では、レストラン兼宿泊施設を経営しているとされていたらしくて、ややずれがある。ロケ地のパラッツォ・アドリアーノは人口2000人くらいの街では映画館が七つあったという。

映画のパラダイス座はオープンセットで、奇妙な形の広場につながる道路に建てられたものなのがわかる。
内部は実在の教会が使われたらしいが、実際別のだが教会が教区映画館として使われていたという。検閲係の神父が女好きというのが笑わせる。

トルナトーレが映写技師として働いていた映画館は今でも営業中だが、デジタル映写に替わっていたがフィルム映写機も保存されていて監督がフィルムのセットをやってみせる。

映画の中の映写室で映写機が一台しかないのはおかしくないか、フィルム上映では一巻10分しか一度に上映できないので二台並べてかわるがわる切り替えなくてはいけないはず、という指摘は公開当時からあった批判については、特に番組は言及していない。
トルナトーレの父親は政治運動家であまり家に帰ってこなかったという。映画で父親がロシア戦線から戻ってこなかったという設定はそういう友人がいたのだという。他、自分や身近な周囲の実体験を盛り込んでいるのがわかる。

チャンネル [BSプレミアム]
2015年1月28日(水) 午後9:00~午後10:00(60分)
ジャンル ドキュメンタリー/教養>ドキュメンタリー全般

番組内容
感動の名画「ニュー・シネマ・パラダイス」。イタリア映画界の巨匠、ジュゼッペ・トルナトーレ監督作品。自らロケ地シチリアを案内し、映画誕生の秘密を明かす。

出演者ほか
【出演】ジュゼッペ・トルナトーレ,【語り】渡辺俊雄

詳細
泣ける映画のランキングで毎年、上位に選ばれる名画「ニュー・シネマ・パラダイス」。監督はイタリア映画界の巨匠、ジュゼッペ・トルナトーレ(58歳)。この映画は監督の故郷、シチリアを舞台に、映画好きの少年と映写技師との心の絆を描いたもの。監督自身が子ども時代に経験したことや、見聞きした実話が映画に反映している。番組ではトルナトーレ監督自らが撮影のロケ地を案内しながら、映画誕生の秘密を明かす。


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