劇場未公開の2010年アメリカ・カナダ合作。
出だしで10歳の女の子を両親がオーブンに押し込んで焼き殺そうとするショッキングなシーンがあるが、このモデルになったとおぼしきアメリカであった事件を新聞のベタ記事で読んだおぼえがある。
警官だかが部屋に踏み込んだところオーブンの中で子供が焼き殺されていて、傍らの母親が「悪魔を焼き殺した」とうそぶいていたという映画そこのけの事件だった。
で、その子供がもし…というところからストーリーを発展させていったと思われる。
少女役のジョデル・フェルランドは撮影時(2006年)12歳くらいだが、あきれるくらい達者。
撮影はバンクーバーで行われたそうだけれど、カナダ産のスリラーというのはちょっとアメリカ産とは肌合いの違う独特の冷ややかなタッチがあるように思う。
監督のクリスチャン・アルバートはドイツ出身。
あまり期待しないで見たら案外楽しめた。
幻覚表現がかったホラーシーンのセンスはなかなか良い。
子供をダシにしたサスペンス・ホラーというのはあまり好まれないのか、アメリカで叩かれて4年ほど公開が遅れたらしい。
(☆☆☆★)