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黒沢清監督による前田敦子の4thシングルのプロモーション・ムービーなのだが、第8回ローマ国際映画祭のインターナショナル・コンペティション部門で最優秀監督賞と最優秀技術貢献賞の2冠を獲ったというのが異色で目を引く。
初めのうちロシアで女の子の一人旅、それもおそろしく不用心なのを描いていて大丈夫かと思わせるが、案の定いろいろと大丈夫ではなくなる。廃墟好きとか横移動撮影とかいった黒沢作品らしいタッチは見られるものの、なんか普通というかぼうっとした映画だとな思っていたら、いきなり目が点になるようなとんでもない展開になる。
なるほど前例のなさという意味で映画祭で受賞するわけだ。
歌のプロモーションなのだから、終盤に歌っている姿が本編にカットインされて映画としての結構を崩すのは当然なのだが、展開があまりにとんでもないのでいきなり歌になる結構の崩し方と相乗効果を生む。
しかしロシアが舞台だと、どんなとんでもないことがあってもおかしくないなと思わせます。