prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「青空エール」

2016年09月27日 | 映画
頑張って勝ち抜いていくのをドラマの眼目にするというのとは違い、何しろヒロインはまったくそれまで楽器に触ったこともないのだから、正直かなり低いレベルでうろうろしていて、他のメンバーと甘えることもできる人間関係を作っていくこと自体がドラマのカタルシスになる。

吹奏楽部と野球部のそれぞれで頑張る女の子男の子の話が同時並行して進むので、ヤマ場をどう配分するかは相当難しかったのではないかと想像する。
それがただ平行しているというのではなく、自然に力まずに互いに支え合っている形ができているのが大きな美点。

二人がすぐ恋人同士みたいにならないのはいいけれど、最後まで曖昧なままでもよかった気はする。

ケガしたを吹奏楽で励ます場面、励ますのを決める場面と時間が前後するのを音楽をずうっと流して混乱させないで処理したのが上手い。

あまり恋愛モードに入らないのがいいところだと思っていて、ラスト、蛇足気味に二人の関係が次のレベルになったのまで見せず、青空が画面いっぱいになるところで終わった方が良かった気がするのはちょっと惜しい

キャスティングが細かいところまで行き届いていて、ちょっと腕があると思って腕のない相手を切り捨てるようなイヤな感じで出てくるキャラクターが成長しているのを書き込んでいる。
全体にセリフがいい。

上野樹里が吹奏楽部顧問役で出てくると当然「のだめカンタービレ」ののだめがだぶりそうになるが、まったく違うごくシリアスな調子でやっているのに役者やのおと思う。
(☆☆☆★★)

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