prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「フェイシズ」

2014年05月28日 | 映画
人の顔の見分けがつかなくなる相貌失認という現象をネタにして、犯行を目撃した殺人犯が迫ってもわからないというアイデアを立てたところまではおもしろいのだけれど、そこから後のどうこのネタを生かすかというところの工夫が足りない。
早い話、人の顔の見分けがつかなくなっているというのがどういう状態なのか画で見せる工夫がほとんどない。

顔がフランシス・ベーコンの絵みたいに異様にぼやけていたらそれだけで何か怖い感覚が出たと思うのだが、普通に撮っているだけなので、ヒロインにとってどういう風に世界、というか人々が見えているのか、あるいは見えていないのかわからない。
しかも、殺人犯と代替可能な少ない男のキャストのマスクがそれほど変わりがないので、ますますメリハリが利かないし、クライマックスで殺人犯に追われるところで、まわりに人がいくらもいるのに助けを求めないのに首をひねってしまった。

ミラ・ジョボヴィッチは「バイオハザード」シリーズでの大暴れとはうって変わっての被害者役。関係ないけれど、出身地のウクライナの汚職まみれで有名な前大統領の式典で歌っていた映像を、先日見たドキュメンタリーで見た。美人はいろいろ使い道があります。
(☆☆☆)







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