prisoner's BLOG

私、小暮宏が見た映画のノートが主です。
時折、創作も載ります。

「ビヨンド・ザ・マット」

2016年10月20日 | 映画
アメリカの極端にエンタテイメント化したプロレスのヘビィな裏面を追ったドキュメンタリー。一種のショー・ビジネスのバックステージものと言っていい。
とにかくプロレスというのが身体を痛めつける稼業であることを今更ながら知らされる。ミッキー・ロークの「レスラー」そのまんま。

家族がひどく心配そうにリング上を見つめていながら、勝つとはしゃいで喜ぶのが矛盾しているようだが、一方でそうだろうなと思わせる。

副業を持ってなんとか食いつないでいたり、引退後の身の振り方で悩んでいたりと、あまり恵まれているとはいえない境遇のレスラーを何人も描いている。

プロレスはキャラクター・ビジネスでもあって、ダレン・ドロズドフは自在にゲロを吐けるのでピューク(puke=ゲロ)というリングネームをビンス・マクマホン・ジュニアにつけられるという笑えない喜劇が実際に起こったりする。
ママ(と、でかい図体で言うのよ)にリングネームを報告したという時の情けない表情といったら。

テリー・ファンクが日本とイメージが同じ。
先日、NHKの「アナザー・ストーリー」タイガーマスク編で思いがけずダイナマイト・キッドが脳内出血で倒れて介護施設にいる姿を見たばかりなので、何だか粛然とするものがあった。

監督は「サタデー・ナイト・ライブ」やエディ・マーフィ主演作の脚本を書いていたりするインテリのプロレス好きというタイプで、日本にもいるいるという感じ。




10月19日(水)のつぶやき

2016年10月20日 | Weblog