人間万事塞翁が馬

長い人生では、人の周囲に何がどのように展開されるか分からない。だから人生は生きている価値がある。

矛盾

2017-07-19 13:33:22 | Weblog
先日、社員に子どもが生まれました。しかし、どうも子育て世代の意見を聴きますと足下の育児支援があまり充実していないような気がします。政治は獣医師が足りないとか余っているとか話が右往左往していますが、出産に必要な産婦人科の問題に対する議論はあまり聞こえてきません。本来は若者の支援として健保組合から出産費用を10割補助するのが妥当だと思いますが、健康保険料収入の大半は被保険者への保険給付費で、これは当然の出費です。しかし、別途約10年前から高齢者医療費の一部を健保組合が肩代わりするようになりました。

本来は高齢者医療は消費税を上げてでも国民が平等に負担すべきだと思うのですが、若い人たちの保険料収入から保険給付費と並ぶような高額な納付金を国に納めているのが現状です。女性が働きやすい環境を整備するには出産費用や育児費用を保険料収入で支援給付できればいいのですが、その余裕も削られるように企業の健保組合は国の税収の一部として扱われています。働く労働者の為に支援策として保険料が使われるならば異議はないのですが、高齢者医療費負担の為に大切な労働者の健康保険財政が蝕まれるのはやや疑問を感じます。

欧米並みに出生率を上げるならば、国が責任を以って育児から教育まで税で面倒をみるべきではないでしょうか。高齢者の給付負担金を全面的に否定しているわけではありませんが、消費税は国民の反対が大きいので、被保険者には目立たず直接に反対しにくい健保財政に給付を求めるのは政治の都合のようにも思えるのです。願わくば高齢者費用の負担金を消費税を活用し、健保財政を若い労働者の支援に回せるような仕組みに変えて戴きたいと思う次第です。高齢者医療費の高騰は国が責任を以って税で賄うべきです。しかし一番必要な事は無駄な医療費を国家を上げて削減することです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする