監督 アルフレッド・ヒッチコック
キャスト ティッピー・ヘドレン、ショーン・コネリー、ダイアン・ベイカー、アラン・ネイピア、ブルース・ダーン、マリエット・ハートリー
1964年 アメリカ
ジャンル:サスペンス、ミステリー、ロマンス
【あらすじ】
フィラデルフィアで会社を経営するマークは、社員募集の面接に来た女性を見て訝る。彼女はマークの取引先で金庫破りをして逃走した女子社員に似ていたのだ。しかしマークは彼女を雇い、彼女が赤い色や雷鳴に異常に反応することを知る。やがて彼は彼女の盗みの現場を押さえるが、警察に突き出す代わりに盗癖のある彼女を保護しようと強引に彼女と結婚する。本名を名乗らない彼女を“マーニー”と呼ぶふたりの新婚生活が始まるが…。
【感想】
そのうち見ようと思ってたら、見ないまま10年以上過ぎてしまったシリーズ。こういうのが結構あるので一つずつ埋めていきたい。
ヒッチコックによるサイコサスペンス。同監督は巻き込まれ型のサスペンスが有名ですが、本作のようなサイコサスペンスも定番です。
毎回名前を変えて銀行で金庫破りをしている女の謎を描く。この女が金庫破りをするようになった理由が過去のトラウマにあって、一人の男の努力によってその真実が明かされていく過程が非常にスリリングでまさに謎をひも解いていく感覚でした。金庫破りでマーニーが靴を落としそうになるシーンなどヒッチコックのこだわりを感じさせるシーンがいくつもありました。
ヒッチコック作品はある程度キャストの顔ぶれが決まっているケースが多い中でショーン・コネリーの存在がひと際、目を引きました。画面を通じて精神的に不安定な主人公の女を受け止める包容力がにじみ出ていました。この演技はなかなか出来ないと思う。マーニーのことが好きであるにもかかわらず、ずっと拒否され続けるのですが、それでも感情を表に出さずに余裕を持って接する姿は英国紳士を思わせる。同時になんでもお見通しで強引に行動してしまう所も気に入りました。
またラストで過去のトラウマが明らかにされる時のティッピー・ヘドレンも熱演でした。今、このような演技をしたら過剰であると叩かれるのかもしれませんが、それだけの迫力があったと思います。
欠点としてはマーニーのトラウマを含めたシナリオがありきたりな点を挙げておきます。ヒッチコック作品の中ではあまり人気がない理由なのかもしれません。
個人的には鑑賞できて満足。このままお蔵入りにしなくてよかった。
お薦め度:★★★★★★★☆☆☆
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