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私は殺される

2016-03-20 18:12:58 | ★★★★★★★☆☆☆

監督 アナトール・リトヴァク
キャスト バーバラ・スタンウィック、バート・ランカスター、エド・ベグリー、ウェンデル・コーリイ、アン・リチャーズ、ウィリアム・コンラッド、リーフ・エリクソン
1948年 アメリカ
ジャンル:サスペンス

【あらすじ】
製薬会社のニューヨーク支店長の妻レオナは、心臓を患いベッドで過ごす日々を送っている。最近、様子のおかしかった夫が帰宅時刻になっても戻らず、彼女は夫の会社に電話する。だが通じず、彼女は混線した電話から「今夜11時15分に例の女を殺そう」という恐ろしい会話を聞いてしまう。警察に相手にされず、夫の秘書や主治医に連絡するうちに、夫への疑惑を深めるレオナ。そんな中、エヴァンスという男から電話がかかってくる。

【感想】
当たり前だが出演者の大半がもはやこの世にいない。

電話の混線で殺人予告を聞いてしまった心臓病の妻を描く。原題の「SORRY, WRONG NUMBER」の方が作品の内容をよく表していると思います。邦題の「私は殺される」は広義すぎる。

偶然に殺人予告の電話を聞いてから、夫婦間に何があったのか徐々に明かされるのと同時に、次第に追い詰められていく焦燥感との間合いが絶妙でした。いきなり取ってつけたような急展開するのではなく、じわじわと着々に追い詰められていくので見応えがあります。おかげで冒頭に間違って聞いてしまった殺人予告が妻本人のものであるというのは最初から容易に想像できたにもかかわらず、手に汗握る展開を楽しめました。バーバラ・スタンウィックの演技も熱演でした。回想シーンでの社長令嬢ならではわがままな性格と現在進行形での追い詰められていく絶望感の演じ分けが見事でした。   

違和感を感じた点として出演者全員のセリフが非常に長いのを挙げておきます。小説の文章をそのまま読んでいるかのようなものが多かったと思います。1948年の映画なので今とは映画自体の作りが違うというのもあるのでしょう。聞きにくさはある半面、意訳のようになっておらず丁寧な印象を受けました。結末があっさりしているのもこの時代らしいです。最近の映画はオチを捻りすぎていて、そのうち一巡して昔に戻るのではないかと思ってしまう。

よく出来たサスペンスでモノクロ映画時代の名作と言ってもいいでしょう。

お薦め度:★★★★★★★☆☆☆

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