映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

私の中のあなた

2010-12-05 14:20:00 | ★★★★★★★★★★
監督 ニック・カサヴェテス
キャスト キャメロン・ディアス、アビゲイル・ブレスリン、アレック・ボールドウィン、ジェイソン・パトリック、ジョーン・キューザック、トーマス・デッカー、エミリー・デシャネル、デイヴィッド・ソーントン、エリザベス・デイリー、リン・シェイ
2009年 アメリカ
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
アナ、11歳。白血病の姉・ケイトを救うために、ドナーとして“創られて”生まれてきた。ケイトに生きて欲しい―その想いは、家族みんな同じだと疑わなかった母・サラは、ある日信じられない知らせを受ける。「もう、姉のために手術を受けるのは嫌。自分の体は、自分で守りたい」とアナが両親を訴えたのだ。病気と闘いながらも幸せだった家族に訪れた、突然の出来事。いったい何故、アナは突然大好きな姉を救うことをやめる決意をしたのか?その決断の裏には、驚くべき真実が隠されていた―。

【感想】
完全にノーマークでした。これからも泣ける映画特集として取り上げられることになるでしょう。違う意味で映画館で鑑賞しなくてよかった。

最初は白血病の姉に対して臓器提供を求められた妹が母親を告訴する部分だけが浮いており、現実離れしていることもあってとても気になった。しかし物語が進むにつれ関して明確な理由が隠されていのが判明し納得させられました。離れていたものに予想外の形で接点が生まれる演出は見事でした。

娘が母親を告訴することに関してはこのような理由から賛否両論あるようです。しかし私にはこれがあったおかげで病人を使って感動させることに対する一種の「感動の押しつけ感」が結果的に弱くなったので良かったです。不治の病ネタで感動させる映画に対する抵抗が抑えられた。あえて現実離れしている裁判で問題提議を投げかける手法でもあったと思います。

とはいえ、本作の一番の魅力は小難しいことを考えなくても直感的に感動できる点ではなかろうか?映画である以上は完成度はもちろん大事だが、直感的に楽しめるかという要素はそれ以上に大きい。特に自分と同じ白血病を持つ恋人が出来た場面が好きですね。生きがいを見つけたような笑顔とその後の恋人の結末がジェットコースターのようでやるせない気分にさせられる。

白血病の娘を持ったために強い母親であることを求められたことで生じた家族のすれ違いが綺麗に修復される形で迎えたラストも爽やかでした。

この点数でいいでしょう。

お薦め度:★★★★★★★★★★  

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グラン・トリノ

2010-05-17 00:19:25 | ★★★★★★★★★★
監督 クリント・イーストウッド
キャスト クリント・イーストウッド、クリストファー・カーリー、ビー・ヴァン、アーニー・ハー、ブライアン・ヘイリー、ジェラルディン・ヒューズ、ブライアン・ホウ、ジョン・キャロル・リンチ
2008年 アメリカ
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
妻に先立たれ、孤独な生活を送っている老人・ウォルトは誰にも心を開こうとしない。そんなある日、隣家の少年・タオがウォルトのヴィンテージ・カーを盗もうとするが失敗し…。

【感想】
監督、役者としてのクリント・イーストウッドの集大成を見せてもらった気分。それまでの作品についてはそれほどいい印象があったわけではなかったが、本作については素直に認めるしかないです。

他人種に対する差別や偏見、宗教観、絶えない暴力や争いなど描かれているテーマは色々ある。その中で何を一番感じ取ったのかと言われれば、人生の最後を自分で決めた男の姿を挙げたいです。映画の中の話であるにもかかわらず、クリント・イーストウッド本人の決意と重なってしまうほどでした。それまで人を撃ち殺すような役でヒーローと呼ばれてきたクリント・イーストウッドが望んでいる本当の姿なのではなかろうか。

主人公のコワルスキーは妻に先立たれ、息子ともうまく行っていない中で、周囲に悪態をつくだけの生活を送っていた。そんな彼が隣に引っ越してきたアジア系家族との交流を通じて、心にぽっかり開いた穴を満たしていく。この部分についてはそれまでの主人公の人生の充実度ではなく、保守的な思想を持つ白人にありがちな差別や偏見が社会悪であると警告しているように感じた。

タイトルになっているグラン・トリノという愛車はコワルスキーの宝物のような存在。少年タオと仲良くなるにつれ、グラン・トリノも輝きを増したようだった。 

家族のような存在となった隣人が襲撃されて、コワルスキーは決断をする。まだ未来のある若者のために取った彼の行動はそれまで悩み続けてきた人生の最後を締めくくるにのふさわしい行動であった。戦争で相手を殺すことで貰った勲章には意味がないが、ここでの行動は勲章に値するという主張は反戦に関する明確な意思表示。

映画賞に縁がなかったのはおそらくアジア系の役者の英語のしゃべり方を含めた演技による所なのでしょう。この部分は英語が苦手な日本人には大きくプラスに作用すると思う。それから保守系の人間からの受けは最悪であることが予想されるので抑えこまれた可能性も否定できない。

保守層を批判するような個人的な政治思想が見受けられるのが難ではあるが、数年に一度出るか出ないかの名作でしょう。

お薦め度:★★★★★★★★★★

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アパートの鍵貸します

2010-02-25 00:03:17 | ★★★★★★★★★★
監督 ビリー・ワイルダー
キャスト ジャック・レモン、シャーリー・マクレーン、フレッド・マクマレイ、レイ・ウォルストン、ジャック・クラスチェン
1960年 アメリカ
ジャンル:コメディ

【あらすじ】
上役の情事の為に自分のアパートを貸しているしがない会社員バド。それもみんな出世のため。だが、人事部長がつれ込んできたエレベーターガールの女性フランは、バドの意中の人だった。出世か、それとも恋人か、最後にバドが選んだ答えとは……?

【感想】
洗練された脚本と演出に脱帽するしかありません。熟練した職人技の域に達している。

セットから役者達の会話、しぐさの一つ一つに至るまで細部にまで注意が払われていて綿密である。シナリオ上、さほど重要ではないと思われる部分に対しても手が加えられていて意味があるのがわかる。

主人公バクスターがニューヨークの労働者の数を一の桁まで正確に記憶していることをオープニングで紹介するので几帳面な性格であることがわかります。これは終盤においてもどんなに急いでいてもエレベーターに乗る前にきちんと帽子を取るという些細な演出につながっています。またテレビをつけて名画を見ようとするとCMが入って思わずチャンネル変えてしまうのも性格なのでしょう。一見すると何もない光景の中にも細かい演出が数えたらきりがないほど詰まっている。一度きりの鑑賞では全てを理解できないと思う。

ビリー・ワイルダーお得意の小道具の使い方も健在です。ラケットでパスタの水切りをするシーンはビリー・ワイルダー以外の映画監督だったら失笑物になってしまうことでしょう。

役者ではシャーリー・マクレーンの掴み所のない性格がいいですね。バクスターが新調した帽子を被った姿をフランに「似合う?」と尋ねた時の彼女のそっけない表情が忘れなれない。これも大して重要な場面ではないのですが・・・。おかげでバクスターは出世目当てであっても、どこか憎めない、不憫な人という印象が強かったです。

ラストの急展開は少女漫画的で批判もあるようだが、これこそが魅力なのだと思う。私はこの部分が一番好きです。物語の最後におけるジェフとの会話の中でフランが土壇場でバクスターの気持ちを察する。すると彼女は何の躊躇もなしにバクスターの元に向かう。少し鈍感なフランに対するそれまでのもどかしさを一気に開放してくれました。しかも再会した二人はお決まりのラブシーンではなく大の大人がトランプのゲームをして終わる。こんなラストの映画は観たことがないです。このトランプのゲームが何を意味しているのか?二人のこれからの関係は必ずしも順風満帆ではないのかもしれないと捉えることもできるでしょう。

ホテルに行けばいいじゃないかというレビューを見たことがあるが、そういう人は本作を語る資格はないです。あくまで洗練されたコメディであって現実社会における人間模様をリアルに描いた映画ではないです。評価する尺度を勘違いしている人が多いのは残念。文句なしに満点です。

お薦め度:★★★★★★★★★★

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街の灯

2009-01-05 00:11:38 | ★★★★★★★★★★
監督 チャールズ・チャップリン
キャスト チャールズ・チャップリン、ヴァージニア・チェリル、ハンク・マン、アルバート・オースチン
1931年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、コメディ、サイレント、ロマンス

【あらすじ】
街角で花売りをする盲目の少女は、なけなしのコインで一輪の花を買ったチャーリーを金持ちの紳士と誤解してしまう。チャーリーは、この誤解をきっかけに、少女を助けようと懸命な金策に走り回ることになる…。

【感想】
このラストは本当に素晴らしい。
ここまで人間の持つ本質的な側面を表現した映画は他にないでしょう。人の心の奥底に僅だが残っているある部分を刺激してくれる映画です。

以下、ネタバレしています。未見の方は注意。

目の見えない花売りの女性のために、なんとか力になってあげようとするチャップリンの姿が、あの滑稽な動きや絶対にそんなことに巻き込まれることはないであろうドタバタ劇を通じて、色々な感情と共に飛び込んできます。それに加えて台詞のないサイレント映画の中で、背景に流れる音楽の素晴らしいこと。

ラストは色々な解釈があるようですが、私はポジティブに捉えたいです。大半の人が生きていくのがやっとで金持ちは金持ちと結婚する時代にそれまで目の見えない生活を送っていた弱い立場にあった花売りが彼の正体にそこまで落胆したのであろうか?もちろん彼女の心の中では彼は王子様だったのでそれなりのギャップはあったのでしょうが、すぐに現実として前向きに受け入れられる範囲内だったと解釈しております。

(そのように解釈していることが前提になっていますが)目が見えるようになった花売りの前で、自分の正体を言い出せないチャップリンに対して、つい驚いた表情を顔に出してしまった彼女が、それでも直ぐに自分への好意に対する感謝の気持ちや心づかいを示したことへの人間味、それを見た時のチャップリンの安堵や喜びの混じった笑顔には胸を打たれます。文句なしに映画史に残る名シーンです。

完ぺき主義者のチャップリンは盲目の花売り娘と最初に出会うシーンを300回以上取り直したという有名なエピソードがあります。至る所で相当なこだわりが感じられる映画です。

死ぬまでに一度は見ておきたい大名作。ただしサイレントに慣れていない人は序盤はきついかもしれないので、十分に睡眠を取った上で鑑賞するようにしましょう。

お薦め度:★★★★★★★★★★

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ゴッドファーザーPART II

2009-01-01 00:09:13 | ★★★★★★★★★★
監督 フランシス・フォード・コッポラ
キャスト アル・パチーノ、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン、ロバート・デ・ニーロ、ジョン・カザール、タリア・シャイア、リー・ストラスバーグ、マイケル・V・ガッツォ、ハリー・ディーン・スタントン、ダニー・アイエロ
1974年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、シリーズ、マフィアもの

【あらすじ】
前作でファミリーの長となったマイケルは、新しいドンとして苦難の道を歩む。それはちょうど海を渡った父ドン・コルレオーネが、一代でファミリーを築きあげた苦難の道のりと好対照だった…。

【感想】
2009年最初のエントリーはこれに飾ってもらうことにしました。
いまさら説明不要の歴史的名作。前作「ゴッドファーザー」を超える映画はあるのかと考えたときに、その続編である本作が候補として浮かんでくるのは恐ろしいことです。

もう何度鑑賞しているのか記憶にないほどですがその都度、その世界観に浸っています。実は最初に上映されたときには私はこの世にいなかったりするのですが、それでも度々映画館で上映してくれたおかげで迫力のある大画面・大音響で楽しむことが出来ております。

前置きが長くなってしまったのでようやく内容に入っていきますが、本作は続編なので前作ほどの圧倒的なインパクトはありませんが、その完成度や芸術性にはさらに磨きがかかったという評価です。

現在のゴッドファーザーとして君臨するマイケルと父親であるヴィトがゴッドファーザーと呼ばれるようになる過程を交互に見せる、いわゆるフラッシュバックという手法で二人のゴッドファーザーの生き様を比較させることで奥深さが生まれています。この重要な役に大抜擢されたロバート・デ・ニーロの以降の活躍を誰も疑う人はいなかったでしょう。また野心のある老人ハイマン・ロスを演じたリー・ストラスバーグの演技も絶品で文句なしのキャスティングだったと思います。

他にもお馴染みのトム・ヘイゲンやケイ、フレド、コニーやその他の脇役に至るまで彼らの個性や生き方をしっかりと感じ取れる作りになっております。前作では他作品から転用したという理由でアカデミー賞にノミネートすらされなかったニーノ・ロータの音楽も一段と素晴らしいです。

シナリオ、演出、映像、音楽、役者、全てにおいてこれだけ完成度の高い映画は他に見当たりません。

ただしあえて難を言えば、もともとが5時間近くあったのを強引にカットしたために説明に不親切なシーンが多々見受けられ、初見のみでは本当の面白さを得るのが難しいことを指摘させていただきます。具体的な例を挙げれば、1つ目はフランクが法廷でマイケルに不利な証言をギリギリで撤回させたシーンです。兄弟を呼び寄せたのですが、お恥ずかしい話、初見では意味がよくわからなかったです。(私だけかもしれませんが)
また2つ目マイケルがフレド殺害を決意する時です。生きていくために常に冷徹な行動を取りながらもファミリーを大切にするマイケルは裏切り者で役立たずのフレドを直ぐには殺さず、母親が亡くなるのを待ってから決行します。母の葬式の際にフレドと仲直りしたように見せかけて、側近の殺し屋に目で合図を送るのですが、これもお恥ずかしい話、見逃してしまいました。

個人的には1の方がお気に入りだったりするですが、本作についても見れば見るほど、新しい発見がある甲乙つけ難い歴史的名作だと思います。

お薦め度:★★★★★★★★★★

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ビッグ・フィッシュ

2008-11-05 00:25:25 | ★★★★★★★★★★
監督 ティム・バートン
キャスト ユアン・マクレガー、アルバート・フィニー、ビリー・クラダップ、ジェシカ・ラング、アリソン・ローマン、ヘレナ・ボナム=カーター、ミッシー・パイル、スティーヴ・ブシェミ、ダニー・デヴィート、ロバート・ギローム
2003年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、コメディ、ファンタジー

【あらすじ】
死期が迫った父が、改めて息子に語り聞かせる人生の回想。巨人とともに故郷を出て、サーカスで働きながら、あこがれの女性と結ばれる。戦争へ行き、ひとつの町を買い上げる……。

【感想】
素晴らしい出来ですね。「ティム・バートン、こんな映画作れるんだ」と素直に感心させられました。全く期待していなかっただけに大きなサプライズでした。と同時に今まで見逃してしまっていたことを後悔したのと、ここまで面白いのであれば映画館に見に行ってたのに誰か教えてくれという気持ちになりました。

以下、ネタバレあり。未見の方は注意(というか絶対見ないでください)

主人公は父親から大人になってまで聞かされ続けたどこまでが本当なのだかさっぱりわからない嘘っぽい身の上話に反発し続けます。父親の余命が残り僅かとなった時にようやく本当の事実に気がつくのです。これらの身の上話と主人公の父親に反発する気持ちがラストへの伏線として見事に繋がっていたと思います。

特に主人公が病院で生まれたときの全く面白くもない平凡な話を他人から聞かされるシーンがとても効果的だったと思います。

ラストでは主人公が父親に代わって想像の世界を作りだして物語の最後の部分を完結させます。父親の意思は生まれきた主人公の息子にも引き継がれていくのでしょう。

ネタバレ終了。
とにかくラストで感動が一気に湧いてくるような映画でした。普段、ティム・バートンの映画の感想を書くときは映像のことしか触れていない気がしますが、これは文句なしに最高傑作に認定させていただきます。

最後に少しだけ全く関係ない個人的な話をさせてもらえば「ギャラクシー・クエスト」に出ていたミッシー・パイルを発見して驚きました。失礼ですが、「まだ生き残っていたんだ」と思ってしまった。

ちなみに2000年以降の映画としては実質初の満点です。(「ホテル・ルワンダ」はおまけの加点要因があるので除外)

お薦め度:★★★★★★★★★★

ビッグ・フィッシュ コレクターズ・エディション

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ファントム・オブ・パラダイス

2008-09-12 16:19:00 | ★★★★★★★★★★
監督 ブライアン・デ・パルマ
キャスト ポール・ウィリアムス、ウィリアム・フィンリー、ジェシカ・ハーパー
1975年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、サスペンス、ミュージカル

【あらすじ】
気は弱いが天才的なロック作曲家だったウィンスロー・リーチ。しかし、腹黒いレコード会社の社長スワンにより、自分の曲を盗作された上に無実の罪まで着せられてしまう。刑務所を脱走した彼は、レコードのプレス工場に忍び込んだ時、機械で顔半分を押しつぶされてしまった。仮面をかぶった怪人と化したウィンスロー。スワンの裏切り行為に激怒した彼は今や復讐の鬼となった──。

【感想】
私が数ある映画の中で今まで一番多く鑑賞している映画が実はこれです。
ハマれば間違いなく癖になります。何度見ても飽きない映画はそうはないと思いますので迷わず最高得点です。ただし同時に見る人をかなり選ぶ映画でもあるのでダメな人は全く理解できないのも確かです。そのような人は「こいつ趣味が悪い」と思われるのでしょうが、何を言われようが全くかまいません。

とにかくそのセンスに脱帽しました。ジャンル的にはミュージカルですが、その枠を完全に超えています。この映画は何が素晴らしいのか言葉で書いてもうまく説明できないので、とにかく見てくれとしかいいようがありません。映像や音楽から伝わってくるものを体で感じ取る映画でしょう。

ただ、それでは少し無責任なので、強いて表現するのであれば「サイケデリック」という表現が合っていると思います。不気味で後味も悪いのだが、強烈なパワーのある映画。密かにインチキ臭い芸能界を皮肉っているのも好きです。B級と一言で片付けてしまうのはあまりに失礼です。

本作に限らず70年代の映画は多くが今でも通用すると思います。逆に80年代になると急にダサくなるのが、面白いところであります。

余談になりますが、ルパンⅢ世の「ルパンVS複製人間」のマモーは完全にスワンですね。

カルト映画の代表作。勝手にデ・パルマ最高傑作に認定いたします。

お薦め度:★★★★★★★★★★


ファントム・オブ・パラダイス

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バック・トゥ・ザ・フューチャー

2008-05-27 20:37:44 | ★★★★★★★★★★
監督 ロバート・ゼメキス
キャスト マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、クリスピン・グローバー、リー・トンプソン、トーマス・F・ウィルソン
1985年 アメリカ
ジャンル:アクション、コメディ、アドベンチャー

【あらすじ】
1985年10月25日、ブラウン博士は手伝いの高校生マーティを、深夜の秘密実験に呼び出した。博士は愛車のデロリアンをタイムマシンに改造していたのだ。かくてマーティは30年前へと旅立った…。

【感想】
エンターテインメント作品という意味では本作とスターウォーズ旧3部作はやはり別格ですね。 とにかく夢がある映画。この点数をつけるのもためらいはありませんでした。(もう3年もやっているのにこのシリーズを取り上げていなかったのが自分でも不思議でなりません)

これを見てしまうとアメリカをいう国がとても素晴らしく感じられます。逆に「ボウリング・フォー・コロンバイン」では絶対にこんな国には住みたくないと思うのが面白いのですが、光と影の部分があるとするなら、本作は「光」でしょう。

マーティとドクは当然として、デロリアンや時計台も「Power of Love」もその他脇役まで全てが魅力的で文句のつけようがありません。ストーリーはそれほど斬新ではなくどちらかと言えばありきたりでタイムトラベルに関する矛盾もありますが、これらの前ではそんなことは全然気になりません。

それから今見ても当時とは違う感じ方がありますね。特に情けない父親の若い姿に昔以上に感情移入してしまいまいました。

本作にてマイケル・J・フォックスは一躍スターの仲間入りをしましたが、今ではとても残念なことになってしまいました。もし復活するときがあればその時は映画館に足を運びたいと思っています。
これは知らないと絶対損をする。そんな作品です。

お薦め度:★★★★★★★★★★

バック・トゥ・ザ・フューチャー

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン

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反撥

2008-04-24 00:04:58 | ★★★★★★★★★★
監督 ロマン・ポランスキー
キャスト カトリーヌ・ドヌーヴ、イヴォンヌ・フルノー、ジョン・フレイザー
1964年 イギリス
ジャンル:ドラマ、サスペンス

【あらすじ】
姉と2人暮らしのキャロルは、毎晩のように姉とその恋人の情事の音を聞かされるうち、あらぬ妄想を抱くようになり、やがて幻覚に悩まされるように。そんなキャロルの状態に気付かない姉は旅行に出かけてしまい、1人残されたキャロルのもとを彼女の恋人が訪れるが・・・。

【感想】
これだけ綺麗な人が男に対する嫌悪感から徐々に精神を病んでいくというシナリオはたまりませんね。こんなことを書いてしまうと「お前は変態か」と言われそうですが、騙されたと思って一度見ていただければ、納得していただけると思います。
私はこのサイコな犯罪映画を「怖い」というよりも「美しい」とすら感じてしまった。

とにかく描写が強烈で圧倒されてしまいます。なんでもあのデヴィッド・リンチが多大な影響を受けた程ですから・・・。

カトリーヌ・ドヌーヴの心理状態を見事に表現した(興奮した時の)音楽、街を歩いている彼女を後方から回すように撮っていくカメラアングル、男に何度も暴行されてしまう妄想シーン(壁から手はちょっと嫌でしたが・・・)、話の合間に腐敗したウサギの料理を織り交ぜる手法。他にも書ききれない位、狂気や恐怖をテーマにした見事な演出が散りばめられてます。やはりロマン・ポランスキーは天才でした。

更にモノクロ映画であることが、怖さを一層引き立てることに成功していると思います。カトリーヌ・ドヌーヴの精神を病んでいく演技も立派でした。何より性格の硬そうな美人役としてはまっていました。

サイコサスペンスが好きな人は必見。

お勧め度:★★★★★★★★★★


リプルション~反撥~

パイオニアLDC

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エイリアン2

2008-02-26 19:50:20 | ★★★★★★★★★★
監督 ジェームズ・キャメロン
キャスト シガニー・ウィーバー、マイケル・ビーン、ランス・ヘンリクセン、ビル・パクストン、ポール・ライザー
1986年 アメリカ
ジャンル:ホラー、アクション

【あらすじ】
前作の宇宙船ノストロモ号の惨劇でただ1人生き残ったリプリーは、やがて地球に戻った。だがエイリアンが発見されたLV426惑星で、住民の消息が途絶える。リプリーは数名の兵士たちとLV426惑星に向かうことになる…。

【感想】
断言はしませんが、これを超えるアクション映画はないのではないかと未だに信じています。久しぶりに見る機会があったのですが、やはり手に汗握ってしまいました。はじめてみた時なんて続編だと思って甘く見ていたら、度肝を抜かれましたよ。迫力のある演出はとにかく圧巻。いくらCGが進歩してもこの演出は真似できないでしょう。

続編に定評があるジェームズ・キャメロンですが、期待を裏切ることなく、その力を存分に見せつけてくれました。前作も名作ですが、閉鎖的空間の中で徐々に追い詰められる恐怖感を描いた前作に対し、2はアクション色がかなり強くなり派手な武器で多数のエイリアンを殺していきます。自分の身長くらいあるのではないかと思われる大きな武器で戦いに挑む演出が巧いなと思います。またタイムリミット直前で絶望的な少女を助ける出すためにリプリーが一人で乗り込んでクイーンに出会ったあのシーンはすごかった。シガニー・ウィーバーの熱演があったからこその盛り上がりでした。

要するにべた褒めなのですが、それだけでも能がないので、強いて欠点を言えば、前作とは趣向が違うので、あの恐怖感が好きだった人にとっては大味に感じられてしまうことでしょうか。

この作品には通常版と30分長い特別版の2種類が存在しますが、おすすめは絶対に特別版です。リプリーがコールドスリープで宇宙を漂っている間に娘が亡くなってしまうという重要なエピソードが追加されています。このシーンは惑星で助けた少女に対するリプリーの感情を考えるとかなり重要だと思うのですが、上映時間の関係から上の人間から無理やり削られたらしいです。映画監督も素人のお偉いさんから作品に口を出されて大変ですね。

アクション映画史に残る大傑作。

お薦め度:★★★★★★★★★★


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ホテル・ルワンダ

2007-11-02 00:57:48 | ★★★★★★★★★★
監督 テリー・ジョージ
キャスト ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ホアキン・フェニックス、ニック・ノルティ、デヴィッド・オハラ
2004年 アメリカ、カナダ、南アフリカ、イタリア
ジャンル:実話、戦争

【あらすじ】
1994年、長年続いていた内戦が終結し、ようやく平和が訪れようとしていたルワンダ。しかしある夜、大統領が何者かによって暗殺され、大統領派は対立勢力による犯行として、報復の大虐殺が始まる…。

【感想】
本当は9点ですが、10年ちょっと前(1994年)に80万人もの大虐殺がこの世界で起こっていたことを全く把握しておらず、好き勝手、気ままな生活していた自分を戒める意味を込めて10点にしました。

ツチ族をゴキブリと呼び、なたで斬り殺すフツ族、状況を把握していて何もしない国連、流れている過激な内容のラジオ放送etcになんとも表現しがたい、つらさ、悲しさ、怒り、恐怖が入り混じったやりきれない気持ちになります。それだけでも作品としては十分なのですが、同時にうまく脱出できるのだろうかというハラハラドキドキ感もかなりのものです。強いて注文すればラスト以降の展開が気になったことくらいでしょうか。

ジェノサイドの歴史には色々ありますが、ルワンダ紛争はナチスのように一人の独裁者が国民の思想をコントロールしたケースではなく、お互いを理解しようとしない民族間の対立です。人口の4分の3を占めながら長年不毛な扱いを受けていたフツ族の怒りがある事件をきっかけに一気に爆発したのです。事実、ツチ族を虐殺した軍の正体は民兵と呼ばれる一般参加の市民です。このような民族紛争を描いた映画はどういうわけか少ないので存在価値を高めていると思います。

ちなみに、日本では当初未公開だったのですが、著名運動が広がり、配給会社を動かし、最終的には公開にこぎつけたことからも人気の高さが伺われます。と同時にこの映画をスルーしようとした日本の映画会社に呆れてしまいました。

地球人としてこの事実は知っておきたいおきたいです。

お薦め度:★★★★★★★★★★


ホテル・ルワンダ プレミアム・エディション

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チャップリンの独裁者

2006-02-19 03:35:45 | ★★★★★★★★★★
監督 チャールズ・チャップリン
キャスト チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード、ジャック・オーキー、ジャック・オーキー、レジナルド・ガーディナー
1940年 アメリカ
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
記憶を失なった床屋が、軍の迫害を逃れながらも生き抜いていると、ある日独裁者に間違われ…。

【感想】
チャップリンの作品は基本的に全てが該当するのですが、一生懸命に生きている人間の姿がスクリーンを通してこれでもかと伝わってきます。私にとってチャップリン作品の多くは恐れ多くてレビューすらできないほどです。

ただこの作品だけはどうしても取り上げておきたいという想いから今回、手短に残しておくことにしました。

内容を書くとつまらなくなってしまうので遠慮しますが、ナチス全盛の恐怖で支配する時代にヒトラーを批判する映画を作ったことがどれほど勇敢で人に生きる希望を与えてきたのかは平和ボケしてしまっている我々には想像すらつかないです。

チャップリンの最後の演説とそれを見ていたハンナが空を見上げて笑顔を取り戻したシーンは震えがきたのを今でも覚えています。

どんなに月日が経ってもこの映画だけは廃れることがあってはならない。映画というよりも人類の財産なのです。

評価は10点ですが星がいくつあっても足りないくらいです。


お薦め度:★★★★★★★★★★

独裁者 コレクターズ・エディション

ジェネオン エンタテインメント

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フォレスト・ガンプ/一期一会

2005-08-20 21:10:30 | ★★★★★★★★★★
監督 ロバート・ゼメキス
キャスト トム・ハンクス、ロビン・ライト、ゲイリー・シニーズ、サリー・フィールド、ミケルティ・ウィリアムソン
1994年 アメリカ
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】
知能指数は低いが、ピュアな心の持ち主フォレスト・ガンプ。ベトナム戦争やウォーターゲート事件などアメリカ現代史に関わりながら駆け抜ける

【感想】
当時リアルタイムで観た時は猛烈に感動しました。その瞬間的に感動したという意味では最高クラスの映画です。

この映画を知ることができてよかったと今でも思っています。あれから十年以上の月日が経った今、私自身の価値観や考え方はかなり変わってしまいましたが、それでも何度もテレビで再放送をしてるのを見て、最初の羽が飛んでるシーンが出てだけでしんみりきてしまいます。当時見た印象を大切に、今だとどうかなということを考えながら★をつけていますが、いい歳した大人が観ても十分に感動できると思います。

確かにありえない話ではありますが、この作品に関してはそんなことはかまわないです。周囲からいじめられ、誰にも相手にされないが純真な心を持ってひたむきに生きる少年を心から応援したくなります。そして大人になっても相変わらず知能は低いが母親や恋人、友人多くの人に支えられ生きていくフォレストに対して羨ましくも思えてきます。

ラストでジェニーの墓の前で想いを語るトム・ハンクスの演技は格別です。是非一度は観ておきたい作品です。

RUN FOREST RUN!


お薦め度:★★★★★★★★★★


フォレスト・ガンプ 一期一会

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ゴッドファーザー

2005-05-28 17:52:54 | ★★★★★★★★★★
監督 フランシス・フォード・コッポラ
キャスト マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、ロバート・デュバル、タリア・シャイア、ダイアン・キートン
1972年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、マフィア、犯罪

【あらすじ】
47年、ニューヨークでマフィアの抗争が激化した。敵対するタッタリア・ファミリーにドンを襲われたコルレオーネ・ファミリーでは、ソニーとマイケルの兄弟が戦いの中心人物となる。

【感想】
完全に芸術の域に入っています。

ストーリー、演出、役者、音楽、映像どれをとっても超一級品で公開されてから30年以上が経ちますが、未だに本作を超えるものは輩出されていないのではないでしょうか。逆にその「伝説」や「カリスマ性」はますます深まるばかりです。

ゴッドファーザーと呼ばれるドン・コルレオーネ、血の気の多い長男ソニー、器の小さい次男フレド、マフィアの世界には興味のなかった三男マイケルや側近トム・ヘイゲン、娘コニー、他の殺し屋等の脇役陣にいたるまでの個々の生き様をはっきりと感じることができます。
とりわけその中でマイケルが権力を握るまでの過程や、父親を超える冷静さをもった2代目ゴッドファーザーになるが、ファミリーを守ることを徹したあまり、家族愛を犠牲にする様子などが緻密に描かれた濃すぎる内容の3時間になっています。

この作品にまつわる裏話はDVDに収録されています。背の小さく無名だったパチーノの起用にはほとんどが周囲の反対しており、コッポラ一人だけが無理やり押し切った話やそのコッポラ自身が撮影途中で首になりかけた等この名作がとても厳しい環境の中で製作されていたことがわかります。

幾多の苦悩や困難を熱意や情熱で乗り越えた偉大な監督フランシス・フォード・コッポラに拍手を送りたいと思います。

お薦め度:★★★★★★★★★★


ゴッドファーザー

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン

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ブレイブハート

2005-04-21 01:04:05 | ★★★★★★★★★★
監督 メル・ギブソン
キャスト メル・ギブソン、ソフィー・マルソー、パトリック・マクグーハン
1995年 アメリカ
ジャンル:戦争、歴史、実話

【あらすじ】
13世紀末のスコットランド。イングランド国王エドワード一世の侵略で家族を殺害され、1人異郷に逃れたウィリアム。成人して故郷に戻った彼は、そこで幼なじみのミューロンと恋に落ちる。永遠の愛を誓い結婚した2人だが、彼女はイングランド兵の手にかかり殺されてしまう。残虐な王の悪政に苦しむ民衆を率いて、自由と解放のために戦った実在の人物ウィリアム・ウォレスを描いた作品

【感想】
学生の頃、授業をサボって映画館に見に行いった作品です。

時間つぶしが目的の軽い気持ちだったのですが、完全に引き込まれてしまい、ラストシーンはあまりの迫力で開いた口が塞がりませんでした。メル・ギブソンの映画は、なぜかすごく好きか受け付けられない程嫌いかに分かれてしまうのですが、本作は前者です。

この映画の魅力は誰が何と言おうが「迫力」に尽きると思います。本当に映画館で観れてよかったと感謝しています。家でテレビで見ていたのでは評価が変わっていたかもしれません。「フリーダム!」の叫びに圧倒されました。

このような突如現れた英雄が革命を起こそうとする歴史ものは必ず内部に裏切り者が出て、最終的には敗れ去り殺されてしまうものがほとんどです。厳しいですが、これが現実なのだと思い知らせてくれます。個人的に少し残念だったのは、事前にスコットランドの歴史やウィリアム・ウォレスに関する最低限の前知識を予習していけばよかったことですね。

成人したメル・ギブソンがやけにおっさんだったりする所がご愛嬌なのですが、細かいことは気にせず、この迫力に免じて10点を献上させていただきます。


お薦め度:★★★★★★★★★★ 


ブレイブハート

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン

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