職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

いいことがあった。不明になっていた、2003年に関するデータの一部がでてきた。

2009-06-24 11:08:28 | Weblog

★根城城趾の道。切り株に白い花びらが落ちているので、見上げると……。

◆いいことがあった。

 不明になっていた、2003年に関するデータの一部がでてきた。
 2003年に関するデータというのは、粗く、次の3つだ。
(1)ディスプレイ原稿用紙
(2)WEB・DIARY元データ
(3)仕事データ(含「論文」「通信」)
 ずっと不明になっていたのは(1)と(2)で、このうち(1)が、今、発見されたのだ。

 「(1)ディスプレイ原稿用紙」というのは、1日単位で、たとえば次のような内容が記されている。
 ①公私メールや公私BBS等のコピーと、その返信内容。
 ②ブレスト。
 ③(ブレストの結果として)一塊になった思い。
 ④興味関心をもった記事のコピー
 ⑤興味関心をもったURL
 ⑥手紙&葉書の下書き等々……。
 これが日ごとに区分されている。


◆見つかった「2003ディスプレイ原稿」は、字数にして約600000字~700000字。
 発見は、まったく予想外の場所だった。
 MOフロッピーのひとつに「ホームページ素材」というのがある。
 ホームページを作成するときに使用する画像や、自作のバナー、ボタン、アイコン等を集めたものだ。
 このMOの最後に、(ほんとうに不自然……という格好で)ひとつだけ文書ファイルがくっついていて、「念のために」という題がつけられている。
 題の意味は、おそらく「既にちゃんとした場所に記録されているのだから、なにも心配はないけれども、ま、世の中、一寸先は闇、なにが起こるかわからないのだから、念には念を入れて、ここ(MO)にもコピーして残しておこう」ということだろう。

 2003データは、きっとあると思っていた。
 しかし、永遠に見つからないかもしれない……とも思っていた。
 だから、もう大感激だ。
 まだ、(2)WEB・DIARY元データが見つかっていないが、ま、これもきっといつか見つかるだろうし、(2)は(1)を蒸留させたものだから、あるにこしたことはないが、なくてもどうということはない。


◆発見記念に、「ディスプレイ原稿用紙2003」から、その冒頭付近の、ある日の文字データの一部をコピーする。
 おなじみの、乱氏に宛てたメールである。
 2/20に、「21世紀のわが国の青少年健全育成はどうあるべきか?(←たぶんo(T(●●)T)oオオオン)」というシンポジウムを企画をしていて、それに向けて、出場者の1人である乱氏と打ち合わせをしている内容だ。

 さて、2/20の件で、金曜日に岩○氏と面談しました。
 まず冒頭に〈シンポジウムの基本方針〉を確認しました。
 ①流れ→(A)現状と課題の認識 (B)今後の方策と他領域への要望
 ②現状と課題に関する主張にあてる時間は最小限にして、今後の方策に重点を置くが、課題認識の仕方について相互に確認する時間は確保する。
 ③一つでもいいから、「では、これはやろう」という具体的な提言に辿り着けるシンポジウムにする。
 その際、学校・家庭・地域社会全体で教育を充実していくための、具体的な組織やシステムの在り方をさぐるという視点を見失わないようにする。

 子ども会については、岩○氏に対して、失礼かとは思ったが、話を深めるために、先にわたしのほうから一般的な課題あるいは問題点をいくつか提示しました。

〈子ども会の課題〉
 ①少子化の影響で、子ども会によっては会員が数人しかいなくて、本来の子ども会活動が展開できない。
 ②学校部活動や塾通いの影響で、活動回数が極端に少ない。また長期休業中に限定される傾向にある。
 ③指導者の減少と高齢化。1年間当番制という義務的に引き受けている世話人が多く、長期に渡って計画的に活動を支援・援助する指導者が少ない。
 ④活動内容がマンネリ化している。全国子ども会連合会(=以下「全子連」と略す)の方針が〈子ども主体の活動〉〈話し合い活動重視〉であるが、世話人個人の視点で計画されるケースも目立ち、全子連の方針からかけ離れた活動になっている。
 ⑤ジュニアリーダーやシリアリーダーの輪(連携した活動)が拡がっていない。特に中学生の加入率が低い。
 ⑥拠点となる活動場所がない。
 ⑦関係機関・団体との連携が弱い。孤立している。(わたしから提示した問題点 以上)

 岩○氏が、ボーイスカウトやガールスカウトなど他の青少年育成団体も含む形で主張するか、子ども会に限定するかについては、話し合いの結果、子ども会に限定してもらうことにしました。
 他の青少年育成団体については、コーディネーターの全子連会長にカバーしていただくよう、これからお願いするつもりです。

 岩○氏が述べる〈現状と課題〉のポイントは次の通りです。
①(わたしも指摘した)世話人・指導者等の資質に関する問題
②学校に関する諸活動(生徒会活動・部活動・宿題等)が、子どもの「時間」に占める割合が大きすぎ、子どもを圧迫している問題。(これについては、県教委主催のフォーラムで使った資料を提示するそうです。)
③ジュニアリーダー研修の意義と困難点。

 次に岩○氏が述べる〈今後の具体策〉のポイントは次の通りです。
①公民館職員など、青少年育成にかかわるスタッフの資質向上策を具体化する。
②学校部活動を休む「部活動をやらない日」を市内全小中学校で統一する。
③各地区の青少協の機能を、調整機能、行事企画機能など、全面的に見直す。

 以上、おおざっぱなものですが、これから、乱氏の主張の骨格と絡めて細部を検討していくつもりです。


 次に、念のために、学校部活動全般について記述してみます。

 学校部活動およびそれから派生する諸問題に関して、誤解を恐れずに、結論だけを述べるなら、諸悪の根源は、学校及び教員にあると考えています。(ここで、大正→昭和・戦前→昭和・戦後の教育課程外活動の歴史的変遷を述べるべきだと思いますが、時間と紙幅と自分のエネルギー不足の関係で省略します。)
 乱様の〈ことば〉を借りるならば、教員が部活動を〈かけがえのない生き甲斐〉と感じたり、あるいは本意ではないにしても〈「部活やりてえ」〉教員の声に負けて〈いやいやながらも妥協し〉、結果的に支援する側にまわり、〈授業で生き生きさせる〉教員の本務遂行の努力を見失ったり、それを怠ったってきた責任は大きいと思います。(家庭教育、地域教育への悪影響は当然のことですから、ここでは触れません)。

 もっとも手間がかからない学校部活動改善策は、安い特別手当で生徒の技術指導から引率までをボランティア精神で請け負ってきた教員が「なんのための5日制ですか? わたしたちはもう部活はやりません」「部活はわたしたちの仕事ではありません」と教職員の権利を主張して、平日の勤務時間外や土日の部活動を担う体制を崩壊させてくれることです。

 したがって、わたしは従来から、次のような主張は、〈部活動をかけがえのない生き甲斐〉と感じる教員や〈部活やりてえ〉教員の側の改善策、今の諸悪の根源体制を延命する策として、「原則的に」(←こんなふうに限定するのはちょっとズルイけど)否定しています。
 以下、さまざまな「主張」については、乱様のHPから引用させてもらい、そのあとに「 → (小高の意見)」というカタチで。


(1)部活動の位置づけを明確にすること。→(位置づけるとすれば「学校教育外活動」)
(2)部活動に関する諸問題を検討するため、教職員組合等が参加する「部活動問題検討委員会」を設置すること。→(実はこの「×××**」こそが諸悪の根源体制を延命させてきた張本人であるという歴史的経緯を見逃すことはできない。)
(3)部活動にかかわる実質的な時間を調査し、生徒・教職員にとって、過大な負担にならないよう学校を指導すること。→(これは学校が部活動をやることを前提にしたものの考え方なので、根元から同意できない。)
(4)特殊業務手当を増額すること。また平日の勤務時間外の部活動指導にも手当を支給すること。→(これも論外。これが一般保護者等に大きな誤解を招いている。そういうものはいらない。やるとすれば、手弁当の無報酬ボランティアとしてやるか、生涯学習活動として自分も会費を出してやる。)
(5)週休日等休日の部活動に関しては実質的な休日が確保できる方策を講ずるとともに、その部活動指導に関する回復措置を講ずること。なお近県の状況を調べ、代休制度を設けること。→(まったく論外)
(6)週休日等休日の部活動引率旅費を支給すること。→(これも、当然、まったく論外)
(7)部活動および必修クラブの指導に必要な用具、被服等を実態に即して支給すること。→(これも論外)
(8)週休日等休日の部活動引率にやむを得ず自家用車を使用する場合には、これを公用車扱いにすること。→(これも論外)
(9)勤務時間内における部活動について、顧問が技術指導ができない場合、希望に応じて、外部指導者を依頼できるようにすること。→(論外、本末転倒!)

 で、これからが真の改善策というわけですが、なかなか、いろいろ、内にも外にも障害物がありますね。
 たとえば、これも乱様のことばを使用して述べるならば、〈部活動がしっかり指導できない学校は荒れる〉という認識から、〈授業がしっかり指導できないと学校は荒れる←これが正しい〉という認識に、一日にして切り替わるとは思えません。
 今の体制が、多くの問題を抱えているということは多くの人が認めています。
 しかし、認めながらも、それに代わる活動形態や、その形態と自分たちとのかかわり方が見えないために、旧態依然とした形態を20年、30年ととり、さらに続けようとしています。
 また、仮に切り替わったとしても、経験的に言えば、〈授業がしっかり指導でき〉る学校に容易に転換できるとは思えません。
 このことは乱様がいちばんご存知のはずです。
 さらにいえば、教育改革関係の諸答申に、学校の中核であるべき「授業論」が含まれていないことからもわかります。(ちょっと横道に逸れますが、わたしは、「授業改善論」を中核にしていない学校教育改革論は認めません。)
 また、子どもの部活動に熱心な親の問題をどうするか?
 熱心な親のエネルギー(←大きく分けて2種類のエネルギーがあるが……)をどういう方向に向けて、どう活躍していただくか?
 いつも申しますように、親の力は大きいと思います。
 真の教育改革は、PTAから……です。

 これらを踏まえて、理念実現に向けて、現実的なストラテジーを提示しつつ、一歩一歩(←当然、この一歩と一歩はつながっていなければいけない)改善し、乱様のいう新〈システム〉を構築していく必要があります。
 ①一歩 ②一歩 ③一歩……、あたりまえのことをいうようですが、③段目の一歩に飛びつかず、それを見据えつつ、①段目の一歩を大切にしたいと思います。(今度のシンポジウムは、そういう一歩を提示する場にしたいと考えます。
 今の日本は、まだこういうレベルです

 今、世間や教育界には、〈これまでの学校部活動の取り組みに対する敬意ある評価をしつつ、日本社会独自のスポーツクラブ観を形成し、「人生を豊かに送っていくためのスポーツ環境」を創出するのための、今、産みの苦しみ〉なのだと言う人がいます。
 〈日本社会独自のスポーツクラブ〉や〈今、産みの苦しみ〉は、同感ですが、〈敬意ある評価〉という発想は、きわめて不遜で、危険で、不用意だと思います。

 で、ここからが、いよいよ、シンポジウムにおける乱様の〈現状と課題〉と〈今後の具体策と他領域への要望〉となります。
 これまで述べたことは、乱様にとっては当たり前のことだと思いますが、わざわざ書いたのは、わたしとどこが同じでどこが違うのかを明確にした上で、次に進みたいと考えたからです。


 頭が疲れて、構成力が極端に劣化していますので、アトランダムに箇条書きにさせてもらいます。

(1)2/17 午後1時にコーディネーター役の全子連会長がおいでになります。
 そこで、岩○氏と乱氏の主張の骨子を照合し、組み合わせ、おおよそのストーリーを作成します。
 そこで、お願いですが、乱様の〈現状と課題〉を5、6点、〈今後の具体策と他領域への要望〉を5、6点、日曜日の夕刻までにご提示ください。
 場所は、貴HPのBBSがよいかと思います。

(2)今もも述べましたように、高い理念を見据えつつ、そこに向けて、ほんの1歩でも、たった1つでもいいから、会場の方々が「よし、やろう、これならできる」という現実的方向と方策を共有するシンポジウムしたいと思います。
 ですから、乱様も現実主義者を演ずる覚悟が必要かもしれませんね(*^_^*)。

(3)教育委員会内でも部活動の今後の改善策の在り方について、ひとつ方向を共有しているわけではありません。
 ま、徐々に近づきつつあるものの、それぞれ、やはり理念の持ち方のレベルが異なります。

(4わたしは常に、自分の根底に据えている「部活やりてェ教員=諸悪の根源」説や「土日の部活動を担う体制崩壊間近」説を前面に出して失敗しています。
 乱様には、なにとぞ、なにとぞ、くれぐれもくれぐれもブレーキをかけ、何度でも何度でも(これまでの学校部活動に対する)「敬意ある評価」から入っていただきたいと存じます。
 この点、くれぐれも、よろしく、よろしくお願いします。(しかし、「特殊業務手当を増額」のたぐいは、絶対に譲らないでください。これだけはアキマセン。道を誤ります。)

⑤ブレーキブレーキとはいいながらも、しかし、しかし、「教育課程で勝負」するプロ教師魂、「〈授業で生き生きさせる、授業で非行もいじめも不登校もクリアーする〉教員の本務遂行の努力」という点は、K氏やフロアの人を「目からウロコ」状態に陥れてほしいと思います。
 テクニックがいるのだと思います。
 わたしにはできません。
 乱様のテクニックに期待します。日本の子どもとセンセを助けてください。(←めちゃくちゃな期待でんなァ)

⑥しかし、この点では、コーディネーターの全子連会長が、乱様と同じ立場ですから、呼び水的、誘い水的な問いかけをしてくる可能性があります。

 2/20の前に、どうしても仕上げなければならない仕事があり、今夜も、ボロボロになりながら人生の激流を遡上する鮭のような気持ちで、バックが閉まらないくらいの書類を背負って帰ってきましたヾ(●ε●)ノ”ぶーぶー。
 重苦しく、ヘビーな圧迫感を伴う、憂鬱な、憂鬱な土・日になりそうです。
 なんか、大事なことを、忘れているような気もしますけど……、ま、今のところ、これで。
 思いだしたら、またメールします。

◆2003年某日のデータを……
 ①この引用が某日の記述のすべてではないのだがら、ま、結構なパワーだなぁ~
 ②このあと、乱様から、膨大な量の「〈現状と課題〉5、6点、ならびに〈今後の具体策と他領域への要望〉5、6点」が提示され、またそれについて縷々延々と記述しあうわけだから、ま、結構な執念だなぁ~と思いながらコピーした。

 とにかく、教育委員会勤務とみなみ勤務を接続する重要なデータ「2003ディスプレイ原稿」が見つかって、ほんとうにうれしい。


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