★出先から、はなむけ号(折りたたみ自転車)で学校に帰ったら、玄関付近の見晴らしのいい場所で、3年生が記念撮影をしている。 ああ、ここは、ずっと以前、勤めていた中学校だ……と僕はつぶやいている。 海の近くの高台。 海抜54.2メートル。 港から出漁するイカ釣り船のエンジン音が響いてくる。 夕陽がきれいだった。(僕の人生では夕陽の美しさ№1=天王寺七坂・源聖寺坂から眺める夕陽、そして№2が、ここだ。) 玄関にはなむけ号を止めようとしたら、大島写真館の松館さんに「写真に入ってしまいますので」と注意され、急いで折りたたみ、抱え、玄関の中に入れる。 と、玄関で待ちかまえていた乱氏がへばりついてきた。 教師の発声がなっていない……何を指示しているのか、何を発問しているのかが、よくわからない……これでは教育効果があがるわけがない……急いで対策を立てるように……と言われる。 僕が、職員朝会のときに短い時間でいいから「発声練習」をセットしようと提案すると、「発声練習というのは、たいてい自己満足で終わってしまうものだ。『語り』の向上にはつながらない」と却下……。 では「音読練習」をセットしてみようと提案すると「発声練習も音読練習も同じようなものだ。どちらも『語り』につながらない。もっと実践的な案はないか?」と、へばりついてくる。 うん? 乱氏はこんなに粘着質だったかなぁ~……と横目で乱氏を見ながら、僕はつぶやいている。 「場面設定シナリオ式発声&音読練習案」を提示して、ようやく乱氏のクリンチを振りきり、事務室に行くと、アキラ主任が「こういう方がお待ちですよ」と名刺を差し出す。 ○○☆子。 おお、学校を出て、初めて担任した学級の生徒じゃないか! 会いたい! 会いたい! 会いに行こうとネクタイの結び目を直していたら、職員室内で待ちかまえていた生徒たちが押しかけ、悩みとか勉強の仕方とか、もういろいろと、次から次に質問してくる。 早く会いたいのだけれども……とあせりつつ、ひとつひとつ質問に答えているところで目が覚める。 ★前回の記述の復習――僕だけのための覚書^^;。 「夕方、静かになった職員室で、液晶プロジェクターを使って、乱氏とプレゼンテーション用のスライドを点検していたら、スクリーンに夕日の赤色が差しこみ、壮絶な色合いになる」――この世界の内側に限定して、(別の言い方をすれば)教育に関する学校・家庭・地域という舞台、あるいは情景の枠の中で、一種の憑依状態で、うわ言のように「教育」を語りつづける。 これが今年の僕の、いや、僕の人生、最後の生き方だ。 ★ただ、ここでひとつ問題がある。 この「舞台の枠の中」と限定することと、ブログで再三くりかえしている、「今年の僕のテーマ=茫漠の時空間疾駆」との関係をどうとらえるか?という問題だ。 念のために「僕のテーマ」をくりかえす。 ――今年の僕のテーマ=「僕のアイデンティティの横軸(=空間軸=人々との交流)と縦軸(=時間軸=僕の過去・現在・未来)を取り払った「茫漠の時空間」を疾駆する。 ★この問題に対して、前回は次のような結論に至っている。 「疾駆」は、「夕日の赤色が職員室のスクリーンに差しこみ、壮絶な色合いになる――世界」(「舞台の枠」)の内側に限定する。 「茫漠の時空間」といっても、決して宇宙、無限の時空間ではない。 「茫漠の時空間」の「時空間」は、「夕日の赤色が職員室のスクリーンに差しこみ、壮絶な色合いになる――世界」の内側である。 「茫漠の時空間を疾駆する」と威勢のいいことをいっていたのだけれど、 なんだか「お釈迦様の手の上の孫悟空」に、ちょっと似ている状況。 ★この結論でいいのかどうか? 昨年末から新年にかけての僕の思考と整合性があるのかどうか? 連休中、チェックしてみた。 2010/11/30に次のような記述がある。 ――空間軸上の茫漠、時間軸上の茫漠の中に存在している。 これは、新しい心境というより、小さな企みを積み重ねてきた結果。 ただ、このままでは、ほとんど身動きできない。 「百尺上の竿頭、なお一歩を……」の覚悟に近いところの、あと2、3ミリの「企み」が必要だ。 ★「あと2、3ミリの企み」。 粗くふりかえれば、ここ2ヵ月の思考は、この「2、3ミリの企み」をめぐって、一つは「方向」、一つは「技術」に関するものだったといえる。 「方向」の結論が、「茫漠の時空間」の「時空間」は、「夕日の赤色が職員室のスクリーンに差しこみ、壮絶な色合いになる――世界」の内側。 「技術」の結論が、その時点時点の僕の情景&心情を一即座にアウトプットする「装置の開発」と、疾駆のエネルギーである「エキサイト・プルースト現象の訓練」。(何のことかわからないと思うが、何のことかわからないように――自分だけにわかるように書いている。スンマヘン。) ★画像は、僕のカラダを被投的投企のイメージ 上=『命を賭したヒトの遊び』(酒井健)から・下=『東京・堕天使』(田中秀典)から ★関連記事 ・松屋町筋、真言坂、源聖寺坂。期間を1月、2月、3月の3ヵ月間に限定して「茫漠時空間」を疾駆してみる ・教え子への怒濤の激励メール。真言坂・源聖寺坂・口縄坂・愛染坂・清水坂・天神坂・逢坂から見る朱色に震え ・源聖寺坂を通して眺める、大阪の果てに沈む、朱色に揺れる夕陽は、最高だ ・チビチビと発泡酒を飲みながらキーボードをカタカタやっていたら、少し酔ってきて、なんだか「時穴」に ★公式ホームページへ ★WEB無人駅線ページへ |
最新の画像[もっと見る]
- ★紙垂が美しい!! 9ヶ月前
- ★紙垂が美しい!! 9ヶ月前
- ★紙垂が美しい!! 9ヶ月前
- ★紙垂が美しい!! 9ヶ月前
- ★紙垂が美しい!! 9ヶ月前
- ★紙垂が美しい!! 9ヶ月前
- ★書架が乱れているなぁ~(ノ_・。) 2年前
- ★オーバーヒート、停止をくりかえしよくがんばった!僕にはもうシュレッダーで粉砕するものもなくなったよ 6年前
- ★オーバーヒート、停止をくりかえしよくがんばった!僕にはもうシュレッダーで粉砕するものもなくなったよ 6年前
- ★書架中段にあった『素顔』(三浦哲郎)が目に止まった。「酒場まで」を読む。「うまい」と思った! 6年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます