職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

ぽっぽやめくけど(いや『異人たちとの夏』めくけど)ああ、彼女はあちら側のこちら側ギリギリのところから

2010-07-30 04:04:17 | Weblog

10.07.30 ぽっぽやめくけど(いや『異人たちとの夏』めくけど)




 ああ、彼女はあちら側のこちら側ギリギリのところから

◆昨夜から本日未明の話。

 まず、昨夜の話から。
 昨夕、パートナーから聞いた話。
 窓をあけると、ジャリを敷きつめた裏の貸駐車場におじいさんが1人、しゃがんでいる。
 いつまでも、ひとつところにずっと石像みたいにしゃがんでいる。
 なにをしているのかな?……と、しばらくみていると、草取りをしていることに気づいた。
 1ミリの草も見落とさない……という感じで、感動した(パートナーは、この「感動」という語を何度も使った)……と。

 オンザロックで少し酔い、ぼんやりしかかった、わたしの頭の中で「貸駐車場」の長方形が、400字詰の原稿用紙になった。
 そして、おじいさんが摘む「1ミリの草」が、1つ1つのマス目に。
 こういう仕事の仕方に、わたしは、あこがれている。
 前回、ブログのどこかで、「『時代屋の女房』のような、田舎の大工さん風の(←田舎の大工さんm(_ _)m)文体が、(ま、自分では書きたいと思わないし、また書けもしないが)結構、好きだ」と書いた。
 おじいさんの草取りは、この『時代屋の女房』の文体に似ている。
 自分では書きたいと思わないし、また書けもしないが……と、半分、強がっているが、ほとんうは書きたくとも書けないのだ。
 書けないから、仕方なく、ま、燃えよ剣・疾風怒濤編、毎日、毎日、憑依の状態でうわ言のように、次から次に書きまくりたいと思うのだ。

◆次、本日未明の話。

 鉄道員(ぽっぽや)の乙松のもとに現れる少女めくけれども、江藤淳忌(7/21自刃)が過ぎ、異人(幽霊)に近づくと、それだけ自分の体は衰弱し、死に近づく……という文脈の「衰弱」感覚に近い状態のわたしの、メール受信箱に、教え子からメールが届いた。

 会社で企画書を書く以外なんにも書けなかったわたしが、病後、なぜかすごいスピードで物語が浮かんできます。
 1週間程度で原稿用紙200枚とか平気で書けるのです。
 奇妙な現象です。……

 これは、冒頭から読み進んで、3段落目あたりの記述だ。
 長めのメールで、これまでにわたしがもらったメールの中では2番目に長いメールだったが、彼女がいうところの「200枚」に至る勢いを感じた。

 メール末尾。

 わたしは、昔から、時々日常の中で、自分は既に死んでいるのではないか……と思ったりすることがあります。
 もしかしたら、死んでいることに気づかず、こうして仕事場に向かって急いで歩いているのかもしれない。
 そんなふうに感じることがあります。
 日常の(または社会的な)自分から遊離した自分がここいる……と。
 先生、先生は、生きながら冥界に下降していかないでくださいね。……

 受信時刻、午前2時51分。
 ぽっぽやめくけど、(いや『異人たちとの夏』めくけど)ああ、彼女は(こちら側に対する)あちら側の、こちら側ギリギリのところから、わたしに、「先生は、生きながら……」を言うためにやってきたのかと思うと、世の不思議さと、ありがたさと、そして、これまで切れ目なくつづいた、わたしの「しゃべる」あるいは「書く」仕事の延長線上のわたしとは別種の「わたし」を感じた。


画像=南部縦貫鉄道・レールとおそぼう2010。

 南部縦貫鉄道は昭和37年開業以来、平成9年に休止するまで35年間、雨の日も、雪の日も走りつづけた。
 経営的には、おそらく千辛万苦の35年間だったことだろう。

 その千辛万苦のなかの「喜び」が、パチリととらえることができれば……と思って、シャッターを切った。RICOH・CX3。


にほんブログ村 教育ブログ 教育論・教育問題へ
にほんブログ村
にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ



最新の画像もっと見る

コメントを投稿