訪れたのは、真夏。
皇居お堀端の二重橋前に、ここが日本だということを忘れそうなギリシア神殿風列柱が並ぶ建物があります。柱の数は10本。微妙な視覚矯正のためのふくらみを持った(エンタシス)柱は、上に行くほど細くなって さらに高く空に向かっているように見えます。古典主義建築の最高峰と言われています。
見上げると、動物の顔がついていたり、彫刻が施されていて細部にわたり建物へのこだわりを感じます。堂々たる姿に、しばらく見とれてしまいました。
建物後方に見えるタワーは、明治安田生命ビル。
正面入り口扉の装飾。
正面に向かって右側外壁に、一面花をあしらった扉がありました。多分、正面扉も閉じるとこんな感じなんでしょうね。
壊れた外壁や、破損したライオンやアカンサスの葉などを再製作し
膨大な費用をかけて、2004年に美しい姿がよみがえりました。
図面にない、微妙な石の角度や割付寸法など、破損した場所の修復は大変困難を極めたそうです。
左の写真は、新館タワーとの接続部分。
写真の整理が手付かずだった明治生命館。その理由は、また後で。
◇明治生命館◇
竣工 1934年■設計 岡田信一郎
所在 東京都千代田区丸の内2-1-1
2008.7.5 /7.6