大きな壷を挽くようになってから気になっていることがある。自分の姿勢だ。眼が良くない所為もあって、挽いているうちに顔が自然に手元に近づいていく。つまり猫背になっていく。しかも、自分の場合、轆轤を時計回りに回転させて手は7時の位置にあるので、挽いているときの姿勢が妙な歪みかたをしているはずだ。姿勢の歪みは視線の位置に原因があると考えた。手元に眼を近づけるのは、見えないからではなく、挽くことに対する不安からであろうと自分なりに考えた。そこで、先日は視線の位置に意識を置いて挽いてみた。やはり、姿勢がまっすぐなほうが上手く挽くことができる。
おそらく、視線と姿勢の関係は様々なことに敷衍できるだろう。対象物との距離を適切に保つことによって、良好な関係を創り上げることができる、のだ。たぶん。