畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

篆刻作家「河井荃廬(せんろ)」先生

2015-07-18 08:17:14 | 篆刻


河井荃廬(1871-1945)は日本の篆刻界にあって、その作風は洗練さと格調の高さで著名な方です。
作風はひとそれぞれ好みがありますが、小生は篆刻に手を染め始めてから現在に至るまで好きな篆刻家のひとりです。

奇をてらわず堂々としており、品格と洗練さを併せ持ち、拝見していて気分もよくなります。
明治33年、30歳のとき中國の呉昌碩を尋ねて学び作風は一層発展、しかし独自の作風を築き師の真似をされていません。
残念ながら太平洋戦争中に空襲で万巻の書籍や貴重な書画と一緒に運命を共にされました。

篆刻は「文字」という枠からはみ出すことはできません。
公募展の歴史は主に戦後であり、公募展のなかった時代と現代では発表の形態は変わってきています。
公募展のなかった時代は作品が目にふれることは希少であり、公募展時代になってからは数多くの目にふれます。
現在の日展などの公募展では作品の独自性など尊重され,河井荃廬先生の如き作風の作品を見かけることはめったに無いです。

篆刻作品の鑑賞方法についてよく質問を受けますが、ひとことでは説明できず、過去の名印を数多く見て戴くのが最適と思います。
小生は未だ初学生であり、作品の前に立ちながら理解するのに難渋することもしばしばです。


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