畑を掘り、木を彫り、石を刻り、の自然人!

退職後、自分に気ままな課題をちょっと与えて遊んでいます。

篆刻の殿堂・西泠印社

2016-09-14 20:27:02 | 篆刻



つい最近、G20サミットが中国・杭州市で開催されました。
杭州市と申せば風光明媚な西湖が超有名です。
西湖10景といわれる美しい場所があります。
美しいと申しても、行って見なければ実感はできないのですが・・・

この美しい西湖の畔に篆刻界の殿堂といわれる西冷印社があります。
1904年に開設され、2003年には西冷印社100周年祭が開催され、生憎雨でしたが末席に坐しておりました。
西冷印社は「金石を保存し、印学を研究する」趣旨で設立されました。

金石は以前にもこのブログにアップしていますが約2,200年~3,000年ほど前の青銅器に刻された文字です。
金文といっても約800年の開きがあり、文字の形は大きく変化しているようです。
青銅器は主に祭器などに使用されたようです。
この「金文」はかなり解読が進み、現在では篆刻用文字に結構使用されています。

長い歴史を経て、上海で西冷印社書店が開設されて印譜の出版や、印泥(いんでい)-朱肉のことーを製造するなど
世間に印文化が広まりました。
書道用品店で印泥を購入しますと、「西冷印社製」とされている場合があります。

従って西冷印社は金石の研究と併せて、出版事業や印泥の販売もしていることになります。
1999年には隣接して「印学博物館」が建設され、歴代篆刻家の作品も並べられ(印材も)篆刻の歴史を学ぶ
こともできます。

エピソードですが1921年、日本の彫刻家・朝倉文夫が篆刻家で西冷印社社長だった呉昌碩の銅像を造って贈って
います。
この西冷印社の日本人の名誉社員は河井荃蘆・小林斗盦・梅舒適・今井凌雪・中島藍川・中村淳・尾崎蒼石・
関正人・平田蘭石氏など、かなりの人数が居られます。

そういえば岐阜市は杭州市と姉妹提携しています。

中國へ再び行くことができるなら杭州を希望したいですね。
西湖の湖上遊覧も気分爽快ですし湖の畔を散策することや歴史ある店を覗いてみたいものです。
杭州はシルクやお茶でも有名です。
蘇東坡もかってお役人として居住されています。
中國は一般的には詩情に富む場所は限定されますが西湖はまさに詩情たっぷりです。

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