12月2日に見た夢の話「#962 バス停の夢(6)」の続きです…
* * *
バスに乗り込んできたお客さんが突然声をあげました。
女「あ~! あんた、紅葉じゃない!?」
紅葉「え? よしこ!? なぜこんなところに?」
よしこ「そりゃ、こっちのセリフよ。わたしはもともと仙台だし」
紅葉「あ、そうか!」
よしこ「相変わらずのボケっぷりね。会うのは5年ぶりくらいかな?」
紅葉「そうね、ちーちゃんの結婚式で会ったのが最後ね」
よしこ「そういや、まだあんたの結婚式に呼ばれてないんだけど」
紅葉「ええと、それは…」
――中略――
よしこ「―で、こちらの方は会社の人?」
紅葉「バス停で一緒になっただけで、ぜんぜん知らない人」
よしこ「ええ! あんなに人見知りするあんたが、知らない人と酒飲んでるなんて信じられない!」
男「すみません、ぼくがお誘いしたんです。寒さで震えていたから」
よしこ「ふ~ん、怪しいわね…。行きずりの人に酒飲ますなんて、何か下心でもあるのかしら?」
男「ぼくはそんなつもりじゃあ…。ぼくはこういうものです(名刺を出す)、森山大樹、35歳独身。決して怪しい者ではありません」
よしこ「あら、お若いのね~」
紅葉「よしこは学生時代の友だちなの」
森山「はあ…」
よしこ「それじゃあ、わたしもお酒をごちそうになるかしら」
森山「え?」
よしこ「紅葉におごって、わたしにおごれない訳でもあるの?」
森山「いいえ…ないです…」
よしこ「芋焼酎ストレートをおねがい!」
――中略――
森山「紅葉さんは、ずいぶんお飲みになっている割には変わりませんね」
紅葉「ええ、まあ…」
よしこ「紅葉はいつもエンジンのかかりが悪いからね~。日本酒なら一升くらいは多めに用意しとかないと」
森山「ええっ?!」
紅葉「大丈夫よ、よしこ。この人、たくさんおごってくれるって言ってたし」
よしこ「ほ~、それじゃあ、遠慮はいらないね~、じゃんじゃん飲んじゃえ!」
森山「そんなことは言ってないような…」
紅葉「でも、『一杯ごちそうしますよ』って言ってましたよ?」
森山「あ~! あの『一杯』ってたくさんという意味では…」
よしこ「今更なにごちゃごちゃ言ってるの。そんなことより、酒は楽しく飲まなくちゃね~!」
紅葉「ね~!」
森山「……」
つづく…
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