博覧こうき

信頼のK&S行政書士受験教室

中東の笛には勝ったが…。

2008-01-31 01:20:40 | Weblog


ハンドボール。悪名高き「中東の笛」には負けないで、日韓との間で再予選。

中東の笛には負けなかったが、「東洋の笛」には負けてしまいました。日韓の女子戦。惜敗っていうよりも惨敗。みじめじゃ~。大差をつけられての敗北。

あれだけミスったら勝てる試合も勝てませんね。「ミス」が命取りっていうのは、なにもスポーツばっかりじゃありませんが。

試験だってそうです。だいたい「択一式」っていうのは真面目な几帳面な人ほど失敗しやすいんです。だって、正解を出すことに拘りますからね。

5肢択一。必ずその中に「正解の肢」があるわけですから、「正解らしい」ものにマークすればいいんです。

「正解を探そうとしない」。これが一つのコツです。かつて司法試験には「ゼロ解答」なるものがあって。「正しいものはどれか」という問題で、正しい答えがないわけなんです。もちろん、マークシート欄の「0」にマークするんですが。

かなりの実力者だといううわさの人。ある年からゼロ解答がないのにゼロ回答があるものと勘違いしたらしく失敗。そんなうわさがあちこちで。私なんか生意気盛りの研究生でしたから、そんなの実力があるって言えないじゃん…なんて言ってしまいました。あちこちで。その結果……。

そのハンドボール。29日の女子に続いて30日は男子。またもや韓国に敗北。これは僅差でしたね。たしか4点差だったかと…。これは悔しいでしょうね。

泣いている選手もいましたね。でもでも…。負けて悔し泣きしないために練習をしてきたんじゃないですかね。最後のツメが甘かったのかも知れません。

  ♪友達と恋人の 境を決めた以上 もう泣くのも平気 よろしく哀愁♪

試験もスポーツも同じこと。悔し泣きしないためにも努力しなきゃいけない。そのためにも「自分を甘やかさない」。自分を律することが必要ですね。

3月に開催されるという「世界最終予選」。これに勝たないとオリンピックには出場できない。この敗北の悔しさをバネにして女子は32年ぶりの・男子は20年ぶりのオリンピック出場を目指してほしいですね。

  ♪泣くも笑うも 決断ひとつ。勝って驕るな 敗れて泣くな 男 涙は見せぬもの♪

運がいいとか悪いとか…

2008-01-30 09:46:26 | Weblog


一夜明けた29日。試験センターから成績の通知が届いたようです。

試験…。やっぱり運・不運もあるのかなあと…。もしも勝利の女神が風邪をひいてしまっていたら…っていう人。チラッとてせも勝利の女神がこちらを向いてくれたらなあ…という人。

昨日、思った。光と影の違いを…。光の場所にありたいと願うなら、また再出発するしかないですね。

受験するかどうか迷っているなら、ともかく勉強すべきです。だって、いつだってリタイアできますからね。3月4月になってからヤル気になるのでは遅れをとってしまいますから…。

その得点発表。たしかに運・不運はあるんですが。170点台で落ちようが、100点に達しなくて落ちようが…。同じことなんですよ。結果に違いがあるはずはありません。

その得点を今年の試験に充当することなんてできませんから。あと2点足りなかった…って方も少なくないようですが。

たしかに悔しいでしょう。でも、今年あと「2点」とればいいわけじゃないんです。当たり前のことですが。

「知識の貯金」もタイヘンな努力が必要です。努力しないと確実に目減りしますね。みなさんの手元に届けられた「得点」は昨年の「11月11日」の成績ですからね。もう2か月以上も経っていますよ。

昨年、受験された方は「昨年の成績を維持」するところからはじまります。昨年と同じようなことをやっていたんでは、せいぜい「昨年と同じ」なんです。

学習方法を180度転換せよっなんて言うつもりはありません。何が足りなかったのかを分析して…。その足りなかった部分を意識的に補っていけばいいんです。

記述式ドリルを拝見する限り、まだまだ条文を読んでいないですね。そんな人が少なくないです。それと「問題文」をよく読んでいないって人。こんな人も少なくない。

今年の試験。どういう問題が出題されようとも、法令科目は条文が出発点ですからね。昨年の「六法」を使ってもいいですが(書き込みとかラインなど引いてあってむメリハリがついているはずです)。

新しい六法に書き込みしたりラインを引いたりして、読んでいくのもいいですね。気分転換にもなります。予断もなくなりますからね。


♪運がいいとか悪いとか。人はときどき口にするけど。 そういうことって たしかにあると あなたを見ててそう思う♪

仮面に隠した……のこころ

2008-01-29 01:27:39 | Weblog


28日。19年度行政書士試験の合格発表。

どんな試験でもそうなんですが、まさに合否の発表は悲喜こもごも…。合格率8.64%。予想通り高い合格率でしたね。このあたりの分析・今年の傾向などについては2月3日の「合格への早道・近道」で紹介します。

合格者数5.631人。受験者数が65.157人だというのですから、およそ6万人近い方が涙を呑んでいるわけですね。

仮面の下には…どんな心が隠されているのでしょうか。

合格された方は素直に喜んでください。合格してしまうと…驕ってしまうかのような人もなきにしもあらず。「あんまり勉強しなかった」なんてね(ほとんどがウソでしはょうね。それほど力があるんなら、他の試験にチャレンジすればよかったのに)。

不運にも目的を達成できなかった人がいるわけですから、そういう人のことを慮って…。仮面に隠した「喜び」のこころ。

それよりも大切なことは、悔しいと思う気持ちですね。そういう気持ちをバネにして今年また頑張れるんですから。仮面に隠した「悲しみ」のこころ。

悔しいと思う気持ちがなければダメですね。合格のために精一杯勉強してきたはずですから…。

長い人生。1年くらいの遅れはたいした遅れではありません。一度や二度の挫折は人生では当たり前でしょうね。それをどうやって乗り越えたかに価値があるわけです。

そういう悔しい気持ちが薄れてしまった…っていうなら試験勉強などやるもんじゃないですね。人生…楽しいことはいっぱいありますから。

受験勉強をするということは、なにか一つや二つ、犠牲にしなければならないものがあります。これも…あれも…犠牲にはしたくないって。なかなか思うようにはいきません。

そう考えると…。もう落ち込んでいる時間などないはずです。試験が終わってから落ち込んで…。発表があってから落ち込んで…。1年の間に2回も落ち込む必要なんてないです。

谷底に落ちたら、後は這い上がるだけ。今年の試験に合格するという強い意欲があるなら、勉強するのが一番。

合格率8%超っていっても生半可な勉強じゃ合格できない試験になっていますね。それは受験された皆さんが一番認識されているはずです。

「仮面に隠した正義のこころ」。ヤッターマンが復活。スパイダーマンやジョーズ。有名映画のパロディーがあちこちに。

今じゃ、あまりおもしろくもないって…。年をとりすぎたのかも…。

そんなことよりも今年の試験で「ヤッター」と叫べるように…がんばりましょうね。

君だけの Wonderful days

2008-01-28 00:26:41 | Weblog

テーマソングをバックグラウンドに走る福士選手は悲壮感が漂って…。

「君だけの Wonderful days」。アルフィの曲。序盤からぶっちぎりの快走を魅せた福士選手も30キロ過ぎからバテてしまって…。

それでもなお、初マラソンだというのに果敢に先頭を走っていく、その意気込みは感動を与えました。

特に、2位集団がお互いを警戒するあまりスローな展開だったのに比べると。2位の選手はもっと早く飛び出せば良かったなどと…。いつもいつもトップになれなかった日本人選手の弁解。

これに比べれば…途中でペースダウンしてもその積極的な姿勢は評価できますね。たしかに、勝負だから勝たなきゃいけないわけですが。

ゴールまで4度も転んで。転んでも起き上がるガッツ。泣けましたね。1位はそれなりに価値があるんですが、やっぱり、福士選手。「君だけの Wonderful days」。

29日の日韓のハンドボールはどうなるのかかわかりませんが。積極的に勝ちにいってほしい…。それで敗れたって…。心も爽やかになれるのに…。

サッカーの岡田ジャパンもそうだったのかも…。私は観ていなかったんでなんともいいようがありませんが。ドローなんて…。

要は気持ちの問題。意気込みの問題だと思うのですが…。

意気込みといえば、横綱決戦の大相撲。日本国民の期待を背負っての白鵬。やってくれましたね。力は互角。…だとすれば、決め手はやっぱり「意気込み」でしょうね。決まり手は「上手投げ」でしたが。

ここで朝青龍が優勝してしまったら…。白鵬の面目がたちませんね。故郷でサッカーなどしないで、稽古していたんですから。故郷に帰って休んでいたわけじゃなく、稽古していたんですから。

やっぱり、白鵬。「君だけの Wonderful days」。

相撲といえば、内館横審委員の著作『お帰りなさい! 朝青龍』とか…。よく日本に帰って来たと…。もうモンゴルに帰りなさいと…。二つの意味をかけたとか…。これをバネに朝ヤンも頑張ればいい。主治医のキューピッド役などやらないで…。

もう一つ。大阪府知事選。橋下氏が初当選。57年ぶりに30歳代の知事の誕生とか…。これからが真価を問われるでしょうね。いろいろな発言で物議をかもした人ですから。

だから、橋下クン。君だけの「Wonderful days」じゃない。


流されて…流れながれ

2008-01-27 04:48:30 | Weblog


風が速い…。すべてのものを吹き流してしまうかのように。それはそれでいいのかも。

にごらない私は牛歩の歩み。できるだけすべての論点を拾っていくように…。講義のことです。26日。論点講座とローラー演習憲法2回終了。

我妻先生の『民法講義シリーズ』。今となっては、もはや「古典」の部類入るかも。未完に終わってしまった「債権各論下巻Ⅰ」は昭和47年刊ですからね。

星野先生などは「あちこち崩れ落ちかかっても、まだ「屋台骨」がしっかりしているって話されていましたがね。もっとも、これも昭和50年代のこと。

その我妻先生の民法講義。今でも「古臭さ」を感じさせないですね。なんでも書いてある…。現在問題になっていることでも手がかりはあるんですね。そんな講義が目標ですね。浅学菲才の私でも。大それた望みですが。

ところで、「流される」のはなにも風によるばかりじゃありません。川の流れに「棹さす」のも…。時流に乗っていくのも悪いことじゃありません。

情報だってそうですね。世はまさに「情報化社会」。いろんな情報が飛び交っているわけです。

受験に関していえば、本試験の傾向やら…、学習の方法論やら…。それをそのまま収集していったんでは収拾がつかない。

情報化社会のメリットは、誰でもが簡単に情報を手に入れることなんですが、デメリットは、情報の波に流されてしまうこと。

散在情報なんてほとんど利用価値のないのと同じでしょうね。役にたつものとそうでないものとを見極める眼力も必要ですね。とくに情報の発信者によって「加工」されたものなどは。

その点、「受験の情報」などは加工されているわけですら、要するに発信者の主観も入っているわけですから、我田引水的な情報も少なくないわけですから、注意が必要なんです。

一つの判断基準は、「発信者への信頼」ですよ。もっとも、これとて危なっかしいものも…。だって、誰も「いい加減な情報ですが…」とか「未確認情報なんですが…」なんて言いませんからね。

「講釈師、見てきたようなウソを言い」ってなわけで。

K&SのHPの私のブログ「博覧こうき」、このミクシーの日記。よく見てくださる同業者の方も少なくないのですが。

「情報窃盗」はドロボーじゃない…ってばかりにパクッてしまわれる方も。まあ、流している以上、やむを得ないことではありますが。「一言、挨拶せえよ」なんて言うつもりもありません。

ホラ、民主主義は寛容の精神が必要なんですから…。

「持ってけドロボー」ってわけで。……なんなら私の尻尾を振ってご覧にいれましょうか(笑)。


♪流されて 流れながれ 今はもう見えないけど ただ一つ胸の奥に枯れない花がある♪

釣りはフナにはじまって…

2008-01-26 11:09:37 | Weblog


「釣りはフナにはじまってフナに終わる」っていわれます。何事も基本的なことが難しいというわけですね。

「基本講義」。憲法が開講されて3回目終了。通信の方にはどこまで届きましたか。今年も「記述式ドリル」と「問題にチャレンジ」を配布しています。

ライブの方の提出は…。一週間ごとの提出なんですが、まあ、いろいろ事情もあるでしょうから。もうしばらくのモラトリアム期間をあげましょうかね。

その「基本講義」。なかには「基礎講義」と…。そんな問合せをされる方も少なくないですね。念のためですが、「基礎」だけじゃないです。「合格に必要な基本となる講義を提供する」っていうのがネーミングの由来。

もちろん私の講義ですから、「基礎から応用まで」かなり広範囲に網羅しています。レベル的にもハイレベルでしょうね。

…ということもあって、今年は昨年以上に丁寧に講義しています。これについて来ていただければ実力は格段にあがるし、「法的センス」もアップするはずです。

…ということもあって、今年は「逆質問メール」をはじめてみました。マイミクに参加されている方には、このメッセージ欄を利用して、それ以外の方にはメールで。

通信の方。週報(これとて任意でOK)を提出していただければ、進度がわかりますから「逆質問メール」を発信します。

ところが送信したその日に。回答を返信されてきた人は1名。まあ、毎日、メールとかミクシーのメッセージをチェックされない方もいますからね。そう性善説的に。今、流行の。

通信の方からの「記述式ドリル」の添削依頼もはいってきました。

問題1の1問目。法的感情論をめいっぱい展開してください。結論はどっちに転んでもいいんですが、それ相当の根拠が必要です。法的根拠がね。

2問目。解答に「など・等」はやめましよう。そんな言葉を使わなくても十分書けるはずです。全部。もちろん、「等」などを使ったほうがいい場合もありますが。その見極めも実力のうちです。回数を重ねればマスターできます。

ということは、「等・など」と書かなければ40字程度にならないっていうのは余分な記述があるわけです。条文・判例のまとめ方。要約の仕方…。

添削ごとに個別に指摘しますので、参考にしてください。

これって、実は「基礎の「基礎」なんです。こういうところまでなかなか指導していないですね。よそ様は。気がつかないのかも知れません。これも性善説的に…。

木枯らし0号…淋しすぎるね

2008-01-25 04:46:26 | Weblog

24日。みぞれまじりの雨の翌日。北風が吹きぬける寒い1日。冬一番の木枯らしが1号なら…それよりもずーっと寒いから0号(なんかわけわかりませんが)

そんな日は夕焼けもきれいですね。空が澄んでいますから。そこはかとなく淋しげではありますが。

  ♪夕焼けの空を 君は見てるか 夕焼けの空は 君たちの血の色♪

「血」っていえば…。血の通った法律学を。

法律学の問題には「正解はない」ってよくいわれますが。それはそのとおりですが。法律は論理の学問ですから、論理が通っていて、結論が妥当であれば…そんなもんでいいわけです。人を説得できれば。

感情論では人を説得できない…これまたよくいわれることですが。どういう結論をとるかっていうとき、感情が入ってもいいんじゃないですかね。その結論に条文上の根拠づけができれば…。血の通った法律学ってわけです。

「それではAに気の毒である…」なんていう発想…これがそもそもの「利益考量論」でした。

人間の権利の問題でもそうですよね。たとえば、死者。死人に口なし。死人に人権なし。それはそれで理屈は通りますが、それではあまりにも淋しすぎませんか。さっきまで生きていたのに…死んじゃったらもうダメだなんて。

これとパラレルなのが胎児。人として生まれてくるっていうのに…。「生まれるまでダメよ」ってばかりに切り捨ててしまうか…。

概念法学的な結論もあながち良くないってわけじゃありませんが。かの国のホームズ判事が言っていたように、まず「直感的に結論」を。その後で条文による根拠づけ。

…だから、死者にも人権を。胎児にも人権を。(もっともすべての人権を認めるべきだというわけじゃなくて、一定の人権に制限されますが。)

要するに、生きている人じゃないと人権は認められないっていうのは、あまりにも概念法学的で淋しすぎないかっていうことなんです。

だって、法律は人間の存在とは切っても切り離せない存在なんですから。

みぞれまじりの春(?)のひとひ

2008-01-24 02:03:39 | Weblog
♪みぞれまじりの 春の宵。ふたりコタツにくるまって♪

23日。早朝からの雪。東京地方とか横浜地方では…。ウチの近辺ではほんのチョット挨拶代わりに降ったっていうような…。もうしわけ程度に。ほとんどみぞれ状態。

かの昔。「冬はつとめて。雪の頃はさらなり」なんて書いていた人がいましたね。冬は「早朝」に趣があるっていうわけで。「温くゆるびもて行く」のは、いとすさまじってばかりに。

こうも寒いと「いとをかし」ってばかりも言っていられません。チッチは早々と押入れの布団の中に。入りそびれたミミは…(写真を)。私は子どもの頃から大のコタツ嫌いで…。コタツなんて買ったことがないんです。

♪触れ合う素足が 火照りほてり。誘いかけよか 待ってよか♪

そんなロマンチックな状況は経験が…。そんなことよりも、最近冷え性になったらしく。向う脛が冷えるんです。手は暖か。なにしろ心が冷たいですからね。おかげさまで。両手はぽっかぽっか…。

…というわけで、とうとう「レッグウォーマー」を買っちゃいました。女子高生がはいているようなあんな可愛いものじゃありませんが。ちゃんとメンズ用があるんですね。

まあまあ暖かいですね。少し薄いような気もしますが。厚いモノがあるのかどうかはわかりません。ともかく「脛」を隠さないと…。

だって、「脛に疵持つ身」なんですから…(笑)。疵があるからかどうかわかりませんが、ウチの2匹の扶養家族にもまだかじられたことがない。

そんなこんなで…向う脛をさすりながらの仕事っていうわけで。記述式ドリルの添削も開始。あいかわらず問題文を読んでいないって人…少なくないですね。これは昨年から。まったく理解不能です。

問題文をよ~く読んだら、次には「条文」を探します。お目当ての条文があったら、「言葉どおりに理解する」とどういう意味なのか。わからないっていうなら、「どこがわからないのか」。言葉なのか。文章の意味なのか…。ここをはっきりさせることが必要なんですね。

次に「条文を意訳する」。できるだけ短い文章で。そして最後には「一言で表現する」っていう順序で。なにも難しいことを要求しているわけじゃありません。この方法は「基本講義」でお話しましょうね。

だって、あなたの前には「条文」があるんですから。いろいろな手がかりを教えてくれていますよ。その手がかりについては、「合格のためのGO! Roppou」でもお話しました。ただ読むだけだったら、高校生だって読めますよ。


♪さてさて トランプ占いは ならぬ悲恋と出てきたよ♪

人生いろいろ…建前もいろいろ

2008-01-23 06:30:43 | Weblog

「建前」にもいろいろあるようで。

「建前のお知らせ」っていうチラシがポストに。今どき、律儀な人もいるんですね。この「建前」は、ご存知「上棟式」のことです。建物を建てるときに近隣の人に迷惑をかけた…。だが、おかげで棟上まで完成…。そのお礼に「建前」をやるとのご案内。

田舎などではよく見かける行事。お餅やお菓子を棟の上から四方に投げるんです。お金も投げますね。50円硬貨であったり、10円であったりするのですが。

私の母の実家。ここは「成田新法」の舞台でもあるんですが、10数年ほど前に「建前」をやったんです(成田空港の滑走路が伸びるんで、影響を受ける住宅の移転)。私もお祝いを持って参加。

近所の建前。25日金曜日午後4時頃からだとか…。時間のある方、おいでになりませんか。もちろん、私も食料と資金の調達に…。

「建前」。最高裁の判例にも出てくる言葉。法令用語ではありませんが。民法「加工」(246条)の判例(最判昭54.1.25民集33・1・26)。

建物建築の請負契約の場面。請負人が下請の報酬を支払わなかったために、問題の物件は屋根瓦も葺かず、荒壁も塗らないで工事が中止され、放置された。その後、注文者は請負契約を合意解除し、他の者と請負契約を結んで建物を完成させた。その建物の所有権者は誰か。っていう事件。

その「判決文」の一部。「建物の建築工事請負人が建築途上において未だ独立の不動産に至らない建前を築造したままの状態で放置していたのに……」。ここでも「建前」。でも、「棟上げ」の意味じゃないですね。

因みに、「屋根を葺き、荒壁を付ければ」建物として登記できるっていう古い判例があります(大判昭10.10.1民集14・1671)。「床及天井ノ如キハ未ダ之ヲ具ヘザルモ可ナリ」って…。「蓋此等ハ本件ニ於ケルガ如キ住宅用建物ノ完成ニ役立ツモノニ外ナラザレバナリ」っていうわけで。

「建前と本音」。ここでいう建前は「表向きの方針」。かつての本試験問題の文章理解にも登場(1995年問題5)。

「…以上の例で、( B )は道徳的に( D )だが( C )は
( E )であると云いたいのではない。また、( C )は本当だが( B )は口実にすぎないと云いたいのでもない。…」って。( )には「建前」、「本音」、「善」、「悪」のいずれかが入るんですが。

ついでにいうと、あのフーテンの寅さんの物売りの口上。これまた「建前」っていうようで。

いやあ、なかなか勉強させてくれますねぇ。ご近所の施主さんも。


アドバイス…助け舟とドロ舟

2008-01-22 01:27:26 | Weblog
「忠言は耳に逆らえども、行いに利あり」なんて昔から言われています。唐土の国では…。

助言がなくても…ウサギにだまされて「ドロ舟」に乗ってしまったドジなタヌキ。あのかちかち鳥が鳴いていた「かちかち山」の寓話。

助言もときには助け舟ではなくてドロ舟ってことも。社会保険庁の「助言禁止マニュアル」。制度目的は納得できますね。本人への成りすまし防止っていうんですから。世の中には悪いことを考える輩が跳梁跋扈していますからね。お金にかかわる世界は魑魅魍魎の世界…。

それでもさすがに官庁。ドロ舟に乗せるようなことはないようで。

そのドロ舟。旧司法試験の口述試験。試験委員も人の子・人の親。受験生が答えに窮していると助け舟を出してくれるっていう…。それでも中には「ドロ舟」があるっていうウワサもあって…。そんな受験生同士の情報(これ自体そもそも危なっかしい情報なんですが)。

ドロ舟を警戒するあまり、助け舟を助け舟とも気がつかないで…。意地を張り通して落ちちゃったっていう話も聞きましたね。もっとも、助け舟だとばかりに乗って行ったらドロ舟だった…無残にも沈んじゃったっていう話も。

その社会保険庁の「助言禁止マニュアル」にヒントを得て、K&Sの記述式ドリル。今年は「助言しないマニュアル」を作成しようかな…と。

[その一例]
(1)失念していても条文・判例を特定する部分は一切告げない。
(2)最初の一文字を告げて「権から始まりませんか」などの誘導をしない。
(3)○○条~○○条を読みましたか、など条文が特定できる誘導はしない。
(4)○○条か△△条のどちらかではなかったですか、など二つに一つの誘導はしない。
(5)「あ行の制度名」という助言はしない。

それも酷な面もあるから、たまにはドロ舟に乗っていただこうかな…と。