考えるのが好きだった

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電子辞書の活用法

2010年12月21日 | 教育
 電子辞書には、電子辞書でなければならない機能がある。正直言って、私は、作文、和文英訳でも何でも、授業中でもしょっちゅう電子辞書を引く。「例文検索」やコロケーションの確認は、紙の辞書ではなしえないことも多い。しかし、その機能は十分といえない。それなのに、今どきというか、学校で売ろうとして開発している辞書の機能は、ノートの後追いであることがほとんどだ。紙でこういうことができるから、電子辞書でも、同じようにできると良い、と言う発想で、売り込みの仕方も実にそうである。宣伝文句は「紙でできることが辞書でもできる」だから、もー、ばか、としか言いようがない。話を聞くのはまったくもって無駄だ。(向こうは参考になったみたいだけれど。)電子辞書には、電子辞書にしかない機能があるはずだ。もっとそれを考えたらどうだ。
 作っている人は、いったい何を考えているのか、本当にいぶかしく思う、というか、正直言って、紙の辞書を引いてちゃんと勉強をしたことがないから紙の辞書の後追い機能しか思いつかないのではないか。それで、「確率」から言って、学生時代にちゃんと勉強しなかった人たちが、今現在、電子辞書の開発を行っている可能性は(私のこれまでの経験から推定して)きわめて高い。だから、「紙の辞書ならこういうことができるが電子辞書はできない」と言う電子辞書に対する批判を聞いて、「電子辞書でもできるさ」というノートの後追い機能しか思いつかないのだと思う。「辞書を引く」とい言う行為の本質を理解していないのである。
 こっちは、毎日、電子辞書を使っている。紙の辞書で育ってきた。電子辞書が、もっと、こうだといいのになぁと思うことは多い。紙の辞書と電子辞書両者の特性、双方の利点欠点を知らない人が、人の話だけで作っても、良いものはできないだろう。そういえば、「理系に行く」と言う進路選択は、「=英語が嫌い」であることも多いんだよね。
 子供が英語を体系的に捉えられずして電子辞書を使っても、英語はわかるようにならないし、脳味噌だって良くならない。良い製品を作りたいなら、自分で紙の辞書も使ってみることだ。そうすれば、何が電子辞書に必要な機能かがよくわかるだろう。何ごとも、上っ面で判断すべきものではない。
 電子辞書って、車の運転をしない人が車を作っているようなものか。その昔、女性下着を男性だけ?で作っていたようなものか。なんだかそんな気がしてきた。それは確かに大変だ。

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