「ハリー・ポッター」シリーズなどで可憐な演技をみせたエマ・ワトソン主演が主演し、
恋人を救い出すために危険な賭けに出るヒロインの活躍を描いたサバイバルドラマ
です。
1973年にチリ独裁政権下で起こった実話を、史実を基に語られる、歴史の暗部に焦
点を絞った衝撃の物語に戦りつします。主人公の二人が反体制勢力として捕らわれ
た「コロニア・ディグニダ」は、慈善団体施設を隠れみのに、「教皇」と呼ばれる元ナチ
ス党員パウル・シェーファーが暴力で住人たちを支配する脱出不可能な場所だったの
です。
監督はドイツのフロリアン・ガレンベルガーで、主人公レナ役をエマ・ワトソン、恋人の
ダニエル役を「ラッシュ プライドと友情」のダニエル・ブリュール、教皇パウル役を「ミ
レニアム」シリーズのミカエル・ニクビストが演じています。
実際にあったことの映画化ですから、色々と制約があったと思いますが、もっと割り
切って脚本に手を加えると分厚く面白い作品になったでしょう。だからと言って娯楽
作品に衣替えしなくとも、ハラハラドキドキする作品に仕上げられたと残念です。
根本的には俳優からして地味だし、興行的な配慮があまりなされない本作品は、真
面目に取り組んでいることは認めますが、あまりにも地味すぎます。