映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「駆込み女と駆出し男」

2015年05月30日 | 日記

   

     井上ひさしの時代小説「東慶寺花だより」を原案に、「わが母の記」の原田眞人
     監督が初めて手がけた人情時代劇です。

     舞台は江戸時代の鎌倉。驚いたことに現代の倍の離婚率だったそうで、幕府公
     認の駆込み寺・東慶寺には、事情があって離縁を求める女たちがやってきます
     が、寺に駆け込む前に、御用宿・柏屋で聞き取り調査が行われます。
     柏屋の居候で見習い医者なのに戯作者に憧れる信次郎は、柏屋の主・源兵衛
     らとともに、ワケあり女たちの手助けすることになりますが、女たちの人生再出
     発と共に自分も成長して行くことに・・・。

     信次郎役に大泉洋、駆込み女に戸田恵梨香、満島ひかり。樹木希林、堤真一、
     山崎努らの芸達者が脇を固めています。
     テーマは面白いし、役者も演技派揃いですし、カメラも中々いいし、これは面白
     くなりそうだと思いながら見ていると、段々と展開が平板になり退屈になってき
     ました。

     シーンがプツンプツンと絞られるし、切れる割には冗長だし、台詞は聞き取り難
     い、演出にめりはりがないなどなど、気になり出したら落ち着いて見る気がしな
     くなりました。
     脚色が悪いのか、編集が駄目なのか、初の時代劇演出で戸惑いがあったのか、
     折角の上手い演技陣を抱えながら、結局はいま一つ面白くない仕上がりだった
     と思います。
     もう一つ、上手いが大泉洋はミスキャスト。ですから私の総合点は残念作です。



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芸能界二つの訃報

2015年05月29日 | 日記

 

     今井雅之さんと今いくよさんの相次ぐ訃報に、芸能界は哀悼の言葉が満ちてい
     ます。
     今井さんは存じ上げませんが、私は大映時代にも、そして大映後も吉本に居ら
     れた木村政雄常務と親しくお付き合いしていたことから、タレントの皆さんにも知
     り合いが多くいます。

     今いくよ・くるよさんには、大映後に在籍した会社のイベントに来てもらい、色々
     とお話をする機会があったし、三人でうどんを食べに行ったこともありました。
     舞台での姿とは全く異なるお二人でしたが、特に相方と違って、いくよさんの心
     遣いや優しさに驚きながらお付き合いをした記憶があります。

     今井雅之さんは54歳でまだまだこれからの人だったし、今いくよさんも67歳です
     からまだまだ活躍出来る人だったのに残念でたまりません。
     心よりお悔み申し上げます。  (写真はイベント時に私が撮ったのものです)

     




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楽しかった旅の一コマ (71) 外国で人物を撮る時・・・。

2015年05月28日 | 日記



    

  
 
     何日か前のことですが、富士フイルムの連中と雑談した時の話です。海外で
     人物を撮る時のことが話題になりました。
     前もってお願いし、スムースに撮れればいいのですが、相手にこちらの行動
     や気持ちが誤解されて大きな問題になることが多いと言うのです。勿論日本
     でも同じことだと思いますが。

     海外は風景もいいのですが、私的にはどうしても対象が人物になります。行
     った国の言葉がスラスラ出ればいいのすが、私の場合はカタコトの英語と、精
     いっぱい相手に困惑されないように自分の表情に気をつけ、全身を使ってジ
     ェスチャーをしています。
     そんな態度がある程度通じるのでしょうか、今まで何十回と海外で人物撮影
     をしましたが一度もトラブったことはありません。撮らしてもらった上に、一緒
     に撮りましょうよと言われることも多く、本当にラッキーです。

     この前、パリの夕刻のカフェで、楽しんでいる女性の皆さんを撮らしてもらっ
     た時には、「モデル代は5ユーロよ!」と笑いながら言われましたが、まあい
     つもそんな調子です。それでも油断してはいけませんので、これからも神経
     をフルに使い、スムースに楽しく写真を撮らせてもらう努力をしたいと思って
     います。

    

  

   

  

  


          ↑「5ユーロよ!」とおばちゃんが笑ながら叫んでいます。



 
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映画 「シグナル」

2015年05月27日 | 日記

   

     これが長編監督2作目となるウィリアム・ユーバンク監督が、ある事から謎の
     能力を持ってしまった若者がたどる運命を描いた、謎が謎を呼ぶSFスリラー
     というふれ込みの作品です。

     マサチューセッツ工科大学に通うニック(ブレントン・スウェイツ)は、校内のパ
     ソコンに不法侵入してきたハッカーの居場所を突き止めるため、友人のジョナ
     ス(ボー・ナップ)や恋人のヘイリー(オリヴィア・クック)とともにネバダに向かい
     ます。

     しかし、そこで何者かに突然拉致され、気が付くと政府の隔離施設に監禁さ
     れていたのです。施設研究員の男(ローレンス・フィッシュバーン)の説明によ
     れば「何か」に接触して感染したため隔離されているとのこと。どうにかして施
     設を脱出しようと試みたニックに思いがけない力が備わっていたのでした・・・。

     現代はやりのハッキングをテーマにした異色ストーリーで、どちらかというと
     極めて簡単な話を、より複雑に判り難くして作ったようにしか見えない所が難
     点ですし、全体的に欲張り過ぎて纏まりを悪くした感じがします。
     ただし俊英監督らしく、至るところに素晴らしい映像が散らばっているのだけ
     は評価してやりたいと思います。



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映画 「パプーシャの黒い瞳」

2015年05月26日 | 日記

     

     昨年の12月に亡くなった、ポーランド映画を代表するクシシュトフ・クラウゼ監督
     の遺作となった作品です。珍しくモノクロで撮影された映像ですが、見る前から興
     味深々でした。

     文字を持たないジプシーの一族に生まれながら、少女期から言葉や文字に強い
     関心を持って成長するブロニスワヴァ・バイス(愛称パプーシャ)が主人公です。
     彼女はわずか15歳で年の離れたジプシー演奏家との結婚して流転の生活をしま
     すが、彼女に詩の才能を発見した詩人イェジ・フィツォフスキとの出会いと別れ、
     詩を作ったことが掟破りとしてジプシー社会からの追放など、激動のポーランドを
     背景に、実在した女性詩人の生涯を描いて行きます・・・。

     前に述べましたようにモノクロで、ロングショットの素晴らしさなど見ごたえが
     あります。
     シシュトフ・クラウゼ監督の遺作ですから、あまり言いたくないのですが、ドラマ
     も描く時代が前後する所などが上手く纏まっていないし、ラストの画面は美しい
     限りですが、これで終わっていいのかが気になったまま終わりました。勝手な事
     を書きましたが、個人的な好き嫌いの分野かも知れません。

       (お詫び)
         当初この作品の画像を「マミー」と混同して、1×1画面と書いてしまい、
         後刻書き直しましたが、書き手としてお恥ずかしい限りで、お詫びします。



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