ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

スズキ @岐阜県大垣市 (※閉店)

2019年02月23日 | 岐阜県(西濃)

大垣市街を自転車で散策。普段車やバイクでは入っていかないような路地を自転車で縫うように周ってみた。ある路地を走っていたら何とも気になる店が。廓町の「スズキ」。大垣共立銀行本店の裏手の路地で、多分以前は建物が密集していただろう場所なのだが、周囲の建物が無くなってポツンと残ったような感じ。一度は通り過ぎて、すぐ近くにあるもう1軒の焼きそば屋へ向かったのだが、そちらは焼きそばを焼く音と香りはすれど表が閉まっていたので、引き返して店の前で入ろうかどうしようかしばし迷う。というのも、店構えといい、中から聞こえてくる声(かなり近い)といい、一見で入るにはさすがに小さな勇気が要ったのだ。ま、でもしっかり回転灯も回っているし、暖簾も掛かっているしと思い切って戸を引いてみた。

中に入ると目の前は狭いカウンター(というか縁)付きの鉄板。それ以外に壁際に小さな小上がり席もあるにはあるが、荷物などがあって実質上がるのは無理。焼いているのはご高齢のお母さんで、先客は2名。大きくない鉄板前はいっぱい。とりあえず小上がりの座布団に半分だけお尻をのっけて壁の品書きを眺める。すると常連らしき先客が「焼きそば無いって言わないと…。」とお母さんに進言。「あぁ、そうだった。そば注文するの忘れちゃってね、焼きそばは今日無いの。」とのこと。焼きそばとお好み焼の店でそばを注文し忘れるって(笑)。他には大判(お好み焼の?)、モダン焼があるようだったが、それではと肉玉子入りの「お好み焼」をお願いした。

鉄板の上でお母さんの調理が始まる。混ぜ焼きではなく重ね焼き。ひっくり返した生地はしっかりとコテでギュッギュと押さえる。ソースをたらして「はい、どうぞ。」と呼ばれた。お母さん側の鉄板の短辺に丸椅子が、そしてコテと氷水が用意されたのでそちらへ移動して相席。3人で鉄板前は満席だ。箸は用意されず、コテのみを使って食べる。何しろ鉄板の上なので熱々なのをコテで切り分け口に運ぶ。アチチ…。旨い。しっかりとした大きさのある”折らない”平形のお好み焼にたっぷりめに塗られたとろみのあるソースは甘め。焼き方といい、ソースといい、ベクトルはどちらかというと広島向きなのが面白い(麺は入っていない)。氷水で口を冷やしながら熱いのを平らげた。次はぜひ「焼きそば」を。それにすぐ近くの焼きそば屋にも足を運んでみたいナ。(勘定は¥500)

※令和元年7月に再訪したところ、廃業されたようで店舗が無くなって住宅部分だけになっていました。

 


 

↓ 大垣駅の北東、林町の風情ある町屋の並び(建築詳細不明)。いくつかの建物はまだ商売も現役だ。明治天皇行幸の際に板輿(みこしのような乗物)に乗り換えた場所(たぶん)だという石碑と案内板があった。

 

↓ 同じ林町の「美濃錦」を醸す「渡辺酒造醸」(創業明治35年・1902)の黒壁の蔵(建築詳細不明)

 


 

 

やきそば・お好み焼 スズキ

岐阜県大垣市廓町3-51

 

( 大垣 おおがき 鈴木 お好み焼き おこのみやき モダン焼き やきそば 焼そば 焼きそば 近代建築 町屋 商店 酒蔵 みのにしき )

コメント
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