録画していたドラマを見た。
まず、冒頭から少し行ったところで出て来たこのタイトルに感動。
ヤングケアラー・貧困問題を描いた安田夏菜さまの『むこう岸』。
第59回日本児童文学者協会賞を受賞された作品だ。
父が借金を遺して亡くなり、うつ病の母と小さな妹の面倒を見ながら、生活保護を受け暮らす中3女子佐野樹希。
中高一貫有名中学に合格したが勉強について行けず、家から離れた川向こうの公立校に転校した山之内和真。
和真が麦茶と間違えて梅酒を飲み、酔っぱらって橋から飛び降りようとしたところを樹希が助ける。
酩酊状態で有名校をクビになったと内緒にしていたことを口にした和真に、
「内緒にするからアベルに勉強を教えて」と樹希は言う。
生活保護ではバイトもできず、憧れの看護師にもなれないとあきらめていた樹希に、
和真は生活保護のことを調べ、元ケースワーカーの塾講師に教えを請う。
樹希が和真から「バイトもできるし看護師にもなれる」と聞いた時の表情、良かったな。
設定は原作とは少し違っているが、原作の言葉はかなり忠実に再現されていた。
原作ではクラスメイトのエマのおじさんが元ケースワーカーの社会学者だったが、
ドラマではこの役割が塾講師に。
あと、原作ではモラハラ大人として和真の父と酔っ払いの2人が出るが、ドラマでは父だけに。
放火事件もなくなっていた。
この変更、良かったかも。
原作を読んでも泣いちゃったが、ドラマでもやっぱり泣いてしまった。
原作で一番心に残った言葉は、
「哀れんでいるものは、自分の放つ匂いに気づかない。
哀れまれているものだけが、その匂いに気づくのだ」
ラストの「原作・安田夏菜」に、うるっときた。
『むこう岸』を読み返して、ああそうだ、こう書けばいいんだと。
まだまだ先は長いけれどがんばろう。
今日から連日園や学校の内科健診、乳幼児健診が続く。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)