「正論」とは分かるけども・・・

2017年10月24日 | 消費税
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「言ってることが正しいのは分かりますよ。でもそこまで手間をかけれる時間や余裕はないですよ。」

「確かにそのとおりです。でもそんなにキッチリやったら良くない影響も出てきますよ。」

「正論」とは分かるけども、あえて厳格にしない方がいい、そういうことありますよね。

税法にも厳しすぎるがゆえに、そう言いたくなるものがあります。




例えば消費税法の帳簿の記載要件。

これは、年月日・相手方の氏名・内容・金額を記載しなければなりません。

なので摘要に書いてあるのが「電気料」の場合、これは厳密にはアウトです。

正解は「電気料 北陸電力」と書かなければなりません。

電気料と言えば北陸電力に決まってますよね。

しかし、これは税法上アウトなんです。


例えば、借地権課税。

個人の土地の上に、会社名義の建物を建てて、会社が個人に地代を払いました。

経理上は地代のやりとりだけ。他の手続きは一切していません。

これはアウトです。

会社は借地権をただでもらったとして、受贈益を計上しなければなりません。

2000万円の土地で借地権割合が50%なら、1000万円を利益計上しなければなりません。

(一定の手続きをすれば大丈夫です。ご相談ください。)


どちらも、ついつい、やってしまうことです。

税務署が「正論」を盾に、厳格に言ってきたら、どうすることもできません。

実際には、事情を考慮し、緩やかに指導をしているケースが見られるようです。


「正論」を知っておかないと、とんでもないことになる可能性があります。

しかし「正論」だけでは、生身の人間の気持ちまでは動かせません。

難しいですね。


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