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犬筥

二人の孫娘の初節句を祝うのに何かいいものはないだろうかという妻に従って、市内のおもだか屋に行ってみた。お雛様はそれぞれに用意がしてあるので、ちょっと気の利いた物を探すつもりだったら、見事にどんぴしゃりな物が売られていた。それが「犬筥(いぬばこ)」 。
お店の人の許しを得て写真に撮った。



謂れは次のようだ。

『犬筥の「犬」の起源は狛犬ともいわれ、狛犬は天皇など大切な方の邪気を祓い、お護りをするものとしてたいせつにされていました。
「犬筥」の起源は平安時代、宮中で幼子の健やかな成長への願いを込めて子の枕元に置くお守りのひとつでした。
その後、室町時代になると犬のお産が軽いことや多産なことにも由来して犬筥は産室に置かれるようになり、江戸時代には婚礼道具となりました。右(雄)の犬筥にはお守りを、左(雌)の犬筥にはお歯黒などの化粧道具を入れたとされています。
この頃から、雛飾りでお内裏様の両脇を犬筥が護るようになりました。誕生の時には「白い犬筥」、お嫁入りの時は「金の犬筥」とされ、誕生時に誂えた犬筥を、塗り直してお嫁入り道具としてもたせたといわれています。
犬筥にはいつの時代も変わらない親の愛情が込められています。』

妻は一目で気に入ったようで、すぐに二人分を購入した。ただし、邪魔にならないよう小振りなものを。

喜んでくれるといいが。
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