オランダ人は背が高い？ 旅で見つける風景 ５

　　外国へ行ったとき、気になるのは背の高さや、太った人の多さです。北欧の人は背が高いとの話が多いのですが、何度かスウェーデン、ノルウェーに行って見ると、それほどの感じはしませんでした。イタリアへ行ったときは、私でも身長で劣等感を感じなかったし、映画などで見るほど太った女性も多くは見かけませんでした。
　ところが、オランダでは何度かびっくりする経験がありました。アムステルダムでバスに乗っていたとき、窓の外をヘビメタの男性群が同じ目線で歩いて来ました。あの格好の人を、近くで見たことはありません。直線距離で50cm位の所を、トサカの頭の人が通るのだから思わずどきっとしました。おそらく身長は2m以上だったでしょう。

　1988年のアムステルダムで、パレードに出会いました。２月なのにショートパンツのバトンガールいるのに感激しましたが、見物人の後ろからウォッチしているお巡りさんにも驚きました。写真のように、監視？するには適しています。ロンドンの警官は、約180cm以上の身長が採用の条件とのことです。この警官の身長は、2mをかなり越しています。よく制服があるな？とも思いましたが、日本なら190cm位の人の感じかも知れません。

　2004年10月24日の毎日新聞が、平均身長の一番高い国はオランダで、男が179.8cm、女性が168cmと報じています。アムステルダムの経験もなるほどとうなずけます。ただ、背の高い理由に、いくつかの奇説が紹介されていました。「チーズや牛乳を多くとる」、「プロテスタントが多く、子供が少ないので大切に育てられる」から、「海面下の国土が多く、温暖化で洪水になったとき、生き残れるように」などですが、珍説、奇説ですね。

　オランダが、ベルギーやデンマークなど隣接する国と何が違うのでしょうか。身長の分布がわからないと、統計上の有意差もわかりません。順位だけが一人歩きすることもあるが、理由を考えるのもおもしろいでしょう。