Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「モルフェウスの領域」

2014-03-12 10:19:58 | Book
海堂尊著「モルフェウスの領域」を読了。
今回は、いつもの海堂作品よりはちょっと読みにくく感じました。
内容は、治療薬を待つために患者をコールドスリープ(冷凍睡眠状態)にするというSF的要素のあるお話です。時限立法の「人体特殊凍眠法」の解釈についてなど、法的な話が絡んでいて、そこが難しく感じ、読みづらかったのかも知れません。
この本の中では、米国やヨーロッパで使っている薬が厚生労働省の認可が遅くて使えないというドラッグラグの問題の指摘もあり、また国や政府がいかに患者という個人をないがしろにしているかということについての指摘も読み取れます。
海堂作品に常連の登場人物、高階院長や田口医師なども脇に登場し、また「ナイチンゲールの沈黙」に登場した子どもの患者佐々木アツシがコールドスリープします。ずっと海堂作品を読み続けている人には、あちらこちらに他の作品とのリンクを感じさせる部分があり、それを楽しむことができます。
ときどき読んでいて意味がわからない言葉に出くわすことがあるのですが、今回は「アタラクシア」でした。早速調べてみたら、心の平静不動なる状態のことだそうです。
体調は良好です。


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