Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

F1GPベルギー2011:本選

2011-08-28 10:54:18 | Wblog:お出かけ
日曜日のF1GPベルギー本選の観戦を控え、土曜日の最終練習セッションは家でTVで見て、その後マーストリヒトへ向かい、ホテルで夜を過ごし、日曜の朝早くスパフランコシャンへ出発という計画を立てていました。
土曜の朝起きたら、太ももから上のほうにかけて筋肉痛が出てきていました。だんだん悪化し、TVの練習セッションを見終わる頃にはかなりの痛みになりました。歩くのが辛い状況。でも、ホテルはもう半年も前から予約してあるし、とりあえず出発。マーストリヒト近くの高速そばのレストランで夕食をとりましたが、車の中で同じ姿勢で長くいたので、筋肉が固まってしまって、ほとんど歩くのもままならぬ状態でした。金曜日にサーキットで観覧席にたどり着くまでに、丘を越えて歩いて、階段もかなりあったし、普段使わない筋肉を酷使したからだと思います。
ホテルについて、玄関で下りて、部屋までたどり着くまで、わずかな距離ですが、ああ車椅子が欲しいと思いました。部屋に入ったら、即ベッドへ。熱をはかったら、38.6度もあって、パラセタモルを2錠飲んで寝ました。が、あまりよく眠れませんでした。「明日、熱が下がらなかったり、脚が今日みたいに痛かったら、観戦に行くのは無理」と言っていました。
翌朝6時半、熱は37.5度に下がり、脚の痛みも少しは和らぎ、のろのろとは歩ける状態でした。とりあえず行ってみようということで、7時半出発。マーストリヒトからサーキットまでは通常なら30分くらいなんですが、実際に着いたのは9時頃でした。運良く、公式駐車場へ着く前に、私たちの観覧席GOLD1に近い、見慣れたロータリーを通り、そこで、私だけ車を降りました。駐車場は丘の上なので、そこまで行ってしまうとかなりの距離を歩かなければいけないところでした。私だけゆっくりと、GOLD1のほうへ歩いていき、夫は車を駐車してから追いかけてきました。
ということで、無事GOLD1の席に着くことができ、観戦開始。最初は、GP3のレース、次がGP2のレースです。車が高速で走り抜けていくさまと、エンジンの爆音を楽しむくらいなんですが、ときどき正面の大きなTVにクラッシュの様子などが映ると、私たちの目の前の旗を振るオフィサーが、黄色の旗を振ったり、大急ぎでベンツのオフィシャルカーが走り出したりして、興味深く見ることができました。
この日は、雨は降らなかったのですが、曇り日で、寒い。薄いチュニックにサマーコートだった私は熱もあることもあって、寒くて寒くてしかたなかったです。ホットコーヒーを飲んだり、パラセタモルを服用したり、スカーフを持っていっていたので、巻いたり、たまたま小さなバスタオルを持っていたので、それをコートの下に入れたりしてなんとか耐えましたが、他の人は、セーターを持ってきていたり、アウトドア用の防寒にすぐれた上着を着ていたり、かなりちゃんと装備していました。
ポルシェスーパーカップのレースを見て、12時半からやっとF1グランプリ関連になります。まずは、ドライバーズパレード。まちまちのクラシックカーにそれぞれF1ドライバーが乗ってサーキットを一周します。ベルギーなので、場内の放送は、フランス語、オランダ語、英語で繰り返され、かなり聞きにくいです。マイケル・シューマッハへのインタビューがかなり長く流れていました。
そして、2時にスタート。私のまん前には、小林選手とバトン選手がスタートを待っています。しかし、スタート直前になると観客全員が総立ちになり、体調の良くない私は立つ気がせず、正面の大きなTVを見て観戦。爆音だけ楽しみました。最初の10周回くらいは、先頭の車が来るたびに総立ちになるので、座っている私は生で車を見ることはできませんでした(立てばよかったんでけど、気力がなかった…)。
後半は少し日差しもあって、パラセタモルが効いたのか、ちゃんと見ることができました。途中で、ハミルトン選手が小林選手の車と接触してリタイア、残念。その後、バトン選手が頑張って、前の車を抜き去ると、拍手やガッツポーズが観客席に沸きます。マクラーレンのファンの人がかなり多いという印象を受けました。次にフェラーリ。赤い帽子の人がかなりいました。それから、レッドブルかな。レッドブルのブルゾンを着ている人もちらほらいて、私も欲しいなとちょっと思ったり。
レースは、ベッテルが優勝し、次がウェバー。3位にバトンが入って、うれしかったです。
観戦者は男の人が8割くらい。年齢層はばらばら。若い人から60代くらいの人までさまざまです。
TVでは見れない場面が見れて、生のエンジン音が聞けてというメリットはありますが、家でTVで見るほうが楽で、全体像がよく把握できます。もう少し暖かかったら、もっと気持ちよく観戦できたかもしれません。
帰りは、またゆっくりとゆっくりと歩いて駐車場まで行きました。金曜日とは違った近道を通ったせいか、少しは楽に戻ることができましたが、いろいろグッズを売っている広場を通らなかったのでグッズを買うことはできませんでした…。
駐車場を出るところから渋滞です。渋滞は、高速に入って、ベルギーからオランダの国境近くまで続きました。
そうそう、サーキットでランチ代わりに食べたホットドックが美味しかったです。ソーセージが本格的でした。
体調はこのGP観戦においては散々。でも、何とかサバイブできたというのが本音です。





F1GPベルギー2011:練習日

2011-08-26 11:04:23 | Wblog:お出かけ
待ちに待ったF1グランプリベルギーが始まりました。今年は生でベルギーまで見に出かけます。
私はアイルトン・セナが活躍していた頃、深夜のフジTVの放送を毎回見ていました。その後、セナが事故死してしまい、あまり見なくなり、オランダに来てからは、夫が毎回TV観戦しているので、ボーッと横で見ている程度。一度も生で見たことはありませんでした。夫はかなりのF1ファン。しかし、生で見たことはないとのこと。
一生に一度くらい生で見て、エンジンの爆音を聞いてみてもいいかなと思ったのは、体調が安定し、コンサートなどにも問題なく出かけられるようになった去年の秋頃。体調が悪化すれば行くことはできないなと思いながらも、去年の10月頃にチケットを予約購入しました。当初は、日曜日の本選のみ観戦する予定でしたが、チケットは金曜から日曜までの続きのものでした。駐車場代などもろもろ入れて、二人分で1000ユーロ。かなり値が張るのですね、知らなかったです…。
席はGOLD1という屋根つきの観客席で、表彰式やタイヤ交換などが目の前で見える場所を選びました。私としては、雨が降っても大丈夫だし、いちばん高い料金の席だったので、交通の便も良いだろうと勝手に考えていました。
せっかくだから、金曜日の練習も見に行こうと、ベルギーのスパフランコシャンまで車で朝早くでかけました。マーストリヒト経由でベルギーに入ると高速道路の道の雰囲気も変わり、丘陵地帯で、山あり谷ありのアルデンヌの森独特の景色になります。駐車場のチケットに書いてある高速の降り口で下りるとすぐに、警備員の人がジャスチャーで案内してくれ、そちらの方へ進むと、なんと舗装されていない道へ。案内板に従い、その道を進んでいくと、要所要所に警察の車が止まっており、その指示に沿ってどんどん行くと、フランコシャンの村を抜けて、やっと駐車場に到着です。駐車場は公式駐車場(イエロー)なんですが、舗装されていないただの空き地でした。車をとめて、そこから人の波に付いて、サーキットへ。すでに車のエンジン音が聞こえます。しかし、ここからが長かったです。キャンプサイトのような林の中の別の駐車場を抜けて歩いて行くと、サーキットの建物が見えてきて、観客席も見えてきて、あ、やっとと思ったのですが、それはGOLD2の観客席でした。オランダの平坦な道とは違い、上ったり下ったり、もうへとへとです。雨も降り出し、悲しい気持ちになりながら仕方なく歩き続けましたが、超スローにしか歩けません。フェンスの合間などから、レースカーの姿が見えるのですが、見る心の余裕もなく、ただ歩きます。やっと別の観客席が見えてきたと思ったら、GOLD8。さらに歩いて、やっとGOLD1の観客席にたどり着きました。もう疲れきりました。こんなに遠いとは思わなかったです。一時間くらい歩きました。平坦な道じゃないので、身体に堪えました。
席は、座る部分がプラスチックでできているシートで、背もたれはありません。長時間座っているのはかなり辛いもの。金曜日の練習日に来ている人はあまり多くないので、途中で最後尾の列へ行って、壁を背もたれ代わりにして観戦しました。
F1の第1回練習とGP2の第2回練習とF1の第2回練習を見ました。エンジン音はすさまじく、またローギアの時のギギッという音が爆音です。耳栓を持参してよかった。ウィリアムズの車のエンジンの音が少し高音になる部分があって、独特で良かったです。一台の車が通り過ぎるだけだとまだいいんですけど、3台とかが一緒になってくると、音が重奏になって、震える感じがします。実際にプラスチックの椅子の上に置いたペットボトルは震えていました。
この日は雨模様でしたが、気温は20度くらいで、上着を着ていればさほど寒くなく快適に観戦できました。近くで売っていたポテトフライとワッフルを昼食代わりに食べました。美味しかったです。
F1の第2回練習が終わった3時半頃に帰途につきました。また長い道のりを歩く歩く。しかも、帰りは昇り坂が多い。もう、心臓ばくばくで、足も太ももの辺りが痛く、最後のほうは半泣き状態でした…。他の人は普通に歩いて追い越していくので、いかに自分が体力がないのか、歩きなれていないのかを痛感しました。自分ではかなり健康状態は回復したと思っていたのですが、実際のところはやはり運動に慣れていないのだと思います。確かにこの前の血液検査でHBは6.5だったし…。休み休み、1時間以上かけてやっと車にたどり着き、オランダへ向かってレッツゴー。
途中ドライブインで夕食をとりましたが、食欲もなくスープのみ。家に帰るやいなや、すぐベッドへ。
F1を生で見れた感動よりも、自分の身体の弱さのショックのほうが大きかったような…。

レナリドミド+デキサメタゾン 第19サイクル開始

2011-08-26 09:02:05 | 医療・病気
レナリドミド10mgとデキサメタゾン2mgを週3回服用を3週間、次の1週間はデキサメタゾンのみを週3回服用するというサイクルの19回目が始まりました。
もうこの服用パターンは1年以上続いており、日常的になっています。それにしても4週間はあっという間ですね。オランダはもうこのまま秋に突入ですね。肌寒い日々です。
レナリドミドとデキサメタゾンを服用した日は、夕方ごろから足の裏に軽い痺れというか、違和感を感じます。痛みではなく、運動能力にも問題がないので、あまり気にしていないのですか、ほてりというか、痺れというか、いつもと違う感覚を経験します。レナリドミドのせいかなと思っていたんですが、休薬してデキサメタゾンのみのときにも感じたので、デキサメタゾンのせいなのかなと思います。
最近ちょっと無理をすると、発熱することがあって、気温変化もありますが、気をつけなくてはと思っています。
先日、看護師さんから入手した血液検査のプリントアウトをよく見てみたら、6月4日のフリーライトの検査結果が載っていました。
フリーライト κ(カッパ) 21.9 mg/l  (正常値 19.4 mg/l)
フリーライト λ(ラムダ) 46.6 mg/l  (正常値 26.3 mg/l)
フリーライト 比      0.5
フリーライトのκについてはこれまで一度も話題に上ったことがなく、以前の検査でどんな値だったのか知りません。λのほうは、昨年の12月に47だったので、半年経った6月にもほぼ変化なしという値です。
κは正常値より少し上、λは2倍よりは下という値ですが、λは多いときは200くらいになっていたので、この47前後という値は下どまりで、医師のコメントとしては「安定していて良い」とのことでした。
フリーライトの比をどう見るのか、私にはよくわかりません。私は腎臓も悪いので、血中に軽鎖(フリーライトチェーン)が出やすいという傾向があるかも知れません。
状態は良いという医師の言葉を信じていますし、実際の自分が感じる体調も良好です。ただ、データを見て安心したいというのもありますよね。
次の検査は10月。まだしっかり確認していませんが、この診察日までにレナリドミドが足りなくなるような感じです。私の計算が間違っていたのかな。足りなくなると、血液内科に電話してどうすればいいか聞かなくてはいけません。面倒です…。
体調は良好です。


Cafe: Cafe Americain(アムステルダム)

2011-08-24 10:19:34 | Restaurant/Cafe
先日行ったライブの前に時間つぶしにお茶でもしようと、Café Americainに立ち寄りました。
Café Americainは、ライツェ広場の近くにあるAmerican Hotelの中にあるカフェです。テラス席もありますが、私たちは中のほうがゆっくりできるので、中へ入りました。
1902年創業のこのカフェはとてもゆったりとした時間が流れている雰囲気で、アンティークの調度品やアールデコの装飾、大きな窓とそれを彩るステンドグラスなど、カフェ内を楽しみながら、飲み物を楽しんだり、食事をしたりすることができます。
心地よいボリュームでジャズが流れており、外の喧騒を忘れて、過去へタイムスリップしたような気さえします。
サービスはスローで、あまり早い接客は望まないほうがよいです。時間があるときに訪れるといいですね。
私はカプチーノを注文しましたが、それについてくるAmerican Hotelの名入りのチョコレートがおいしいです。ケーキも数種類あります。
体調は良好です。


Pampus(パンプス):要塞島

2011-08-21 12:24:43 | Wblog:お出かけ
アムステルダムの東、Ijmeer湖にある小さな島で、要塞が立っていることで有名なPampusに行ってきました。ユネスコの世界遺産にも登録されています。
日曜日、天気が良く、気温も25度になりそうだということで、出かけました。
船がMuiden(マウデン)から出ています。朝いちばん早い船が10時半出発だということなので、それに間にあうように行きました。
マウデンから島までは、船で20分くらい。右手にマウデン城を見ながら、気持ちよく風を切って進みます。天気が良いせいか、湖にはヨットがたくさん出ています。このIJmeer湖は、昔は海でした。大堤防が出来て、湖となったのです。
オランダには、敵が攻めてくるのからアムステルダムやユトレヒトなど主要な街を守るために、いざとなったら町の周囲を水浸しにして、敵の侵攻を阻むという大きな作戦に沿って、かなりの数の要塞が作られました。19世紀のことです。このPampusは、アムステルダムを守るための水防塞線の一つで、1870年代に計画され、1887年に建設が始まり、完成したの1895年でした。
Pampusは、以前は島というより、潮の満ち引きで現れる砂地で、よく船が座礁したりした場所でした。その砂地を整形して杭を打って、地盤を固めて、要塞島の形を作りました。
すごくお金もかかった大きなプロジェクトでしたが、水防塞線は飛行機の誕生と共に、有効性を失い、あっという間に第二次世界大戦ではドイツに爆撃され、オランダは降伏し、ドイツに占領されました。この折に、Pampusにあった厚い鉄の扉や大砲など、金属類はすべてドイツ軍により撤去され、ドイツ軍の新たな武器の製造に使われました。
そして、残ったのは、鉄類をすべて取り払われた、赤レンガとコンクリートでできた要塞の残骸でした。
最近になって、4年前くらいですが、かなりの予算がこの島に付いて、要塞の補修や観光に適した展示などが行なわれ、現在では、要塞は屋根で覆われ、社会見学によいような展示が要塞内のスペースで行なわれています。歴史を簡単に説明したフィルムや、子どもが遊びながら学べるゲームのようなものもあります。また、ボランティアのガイドがいて、このガイドについて、回ることもできます。私たちは、ガイドについて回りました。小一時間くらいのツアーでした。現在も補修や、展示スペースの追加が進行中です。
冬には湖は凍り付いてしまうこともあり、Pampusへの観光シーズンへ4月から10月までです。
オランダの歴史や水防塞線に興味があると面白いかもしれませんが、そうでないとちょっと退屈かもしれません。
船から眺めるIjmeer湖の景色は素晴らしく、ボートやヨットで水辺を楽しむ人々の姿を見ると、オランダは水の国だなと思います。この湖、オランダ女王も自分で白い小さな船を運転して楽しむことがよくあるそうで、小さな船なので一見ではわからないのですが、その後ろに、大きな紺色の警察の船がついてくるので、「あっ、女王だ」とわかるそうです。現女王ベアトリクスって、とくに美人ではないですが、自分というものを持っていて、よい女王だと思います。
要塞のほかには特に見る場所もなく、カフェで軽い昼食をとった後、1時出発の船で戻りました。
マウデンの町を少し散策して、おいしいティラミス味のアイスクリームを食べて、帰りました。
半日でしたが、夏の陽光を浴びて、水上の風を浴びて、夏らしい日を楽しむことができました。
体調は良好です。




本『Hypnose』

2011-08-18 08:04:59 | Book
Lars Kepler(ラーシュ・ケプレル)著『Hypnose』を読了。先日読んだ『Contract』と同じシリーズですが、この『Hypnose』が第一作目です。日本では『催眠』という邦題で出版されています。私は、オランダ語版を読みました。
この本の主人公は、刑事のヨーナというよりは、精神科医で催眠術を使って患者のトラウマを告白させる治療を研究していたエリックです。彼は約10年前に「もう催眠術は二度と行なわない」と決めたのですが、ある事件の被害者に催眠術を使うことをヨーナに依頼され、人を助けるためと催眠術を行ないます。その後、彼の息子が誘拐されて、事件に巻き込まれていきます。
アメリカのTVドラマシリーズで最近ずっと見ているのに、「THE MENTALIST」というのがあり、これは、催眠術が得意の捜査コンサルタントが主人公です。その影響もあって、催眠術というものにちょっと興味がありました。
事件が始まるのが12月8日で、スウェーデンのクリスマスシーズンの風景が、この悲惨なドラマの背景描写にうまく描きこまれていて、スリラーでありながら文学的色彩にも富んだ読み物だと思いました。私は北欧には一度も行ったことがないのですが、雪のシーンが数多くあり、フィンランドの場面もあるのですが、一日がずっと暗い様子など、オランダと同じヨーロッパとはいえ、とてもエキゾチックな感じがあって、興味深かったです。こういう点でも、オランダで現在、北欧のミステリーに人気があるのでしょう。
残酷なシーンも多いので、その点は割り引いても、この北欧の風景とともに映画化されたら是非見てみたいなーと思います(ラッセ・ハルストレム監督で2012年秋公開予定で映画化されるようです!)。スティーグ・ラーソンのミレニアムシリーズは、映画版を見ましたが、面白かったです。
最後までなかなか誘拐の犯人がわからず、ぐいぐいとページをめくらずにはいられない訴求力がありました。また『Contract』もそうですが、人の人生を深く描いており、深みを感じました。
そして、この本のテーマは「親子」だと思いますが、『Contract』と全然ちがうテーマと展開で、クオリティの高い物語りを生み出す、その筆力はすごいものです。私は、テーマと一章一章が短くコンパクトな『Contract』のほうが好みですけれど、刑事ヨーナのシリーズを読んでいきたいなら、第一作の『Hypnose』から読むことをおすすめします。それにしても肝心の刑事ヨーナに関する描写が小出しなのが気になります。
第三作はまだ出ていませんが、出たら是非読みたいです。
体調は良好です。

Live: Suicidal Tendencies (Melkweg@アムステルダム)

2011-08-15 08:35:31 | Concert
昨日の日曜日、久しぶりにLiveを見に行きました。出演したバンドの名は「Suicidal Tendencies(スイサイダル・テンデンシーズ)」。すごい名前ですよね。日本ではあまり知っている人はいないのかも。私もオランダに来てから知りました。アメリカのハードコアのバンドで、もう約30年くらい活動しているバンドです。
実は夫がこのバンドのファンで、20年ほど前にライブにいったことがあるそうで、今回アムステルダムのMelkwegでギグをやるということで、私はオランダでも指折りのライブハウスMelkwegに行ってみたかったこともあって、行くことにしました。座席がないホールで立ち見ということなので、体力的に少し不安はあったのですが、後ろの方で見ていて、疲れたら途中でも帰ればいいからと思っていました。
夜8時開場なので、その頃にMelkwegへ行くと、もう入場していました。客層は、黒っぽいTシャツを着た屈強そうな男の人が大半です。中には、針金のように髪をつんつんに固めた人もいて、マンガの中のキャラクターみたいでした。
ライブハウスは東京でかなり経験があるのですが、Melkwegは規模的には中規模のライブハウスだと思います。大きすぎないので、どこからも見ても楽しめると思います。また、音響がかなりよいと感じました。ホール内は禁煙ですが、タバコをすっている人も見かけました。それでも、以前のライブハウスのように煙もうもうではないので、ノドにやさしく、うれしかったです。
さて、後ろで見ようと思っていたのですが、いざとなると近くで見たい気持ちが高まり、前のほうの二階バルコニーへ続く階段の裏の壁際に陣取りました。壁にもたれかかれるのでいいなと思ったのです。この時は、バルコニーへの階段は閉鎖されていました。しかし、9時間際になって、階段の閉鎖が解除され、上へ上れるようになり、人が上っていくので着いていったら、バルコニーの横側の手すりのある場所に位置どることができました。そこからは、ステージが間近に見下ろせて、観客も見れて、とても快適な場所でした。また、手すりに寄りかかることができるので、楽な姿勢で見ることができました。会場はほぼ満員でした。
9時になって、Suicidal Tendenciesが登場。登場とともに、下のホールの前方の観客の集団が、踊るように走り回り、観客同士身体をぶつけあったりして、すごい喧騒状態に。がなるようなボーカル、ヘヴィなドラム、早弾きの儀ギター、もうひとつギター、そして的確に音を刻むベースが一体になって、気持ちの良いグルーヴを奏でています。音の合わせて、気持ちよく身体が揺れてしまいます。
ライブに慣れているバンドで、客もよくわかっているようで、一体感のあるライブでした。ボーカルのマイク・ミューアは、現在48歳で、ぽちゃっとした中年太りのおじさんですが、短パンをはいて、ステージ上を右へ左へと走り回ります。
一曲目から、観客がステージ上によじ登り、観客席へダイビング。一人がすると、次へ次へと続く人たちがいます。危ないなーとおもっていたら、7人目くらいで観客席にダイビングした人が、受けとめる人たちがいないところに着地したようで、周りに居た人たちが、ホール奥にいる係員に向けて、タイムアウトのジェスチャーを送ります。そうしているうちに、身体の大きい人が、倒れた人を担ぎ、ステージ横の緊急出口から出て行きました。緊急出口のグレー色のドアには、どっぺりと血が付いていました。それでも、ライブは中断せずに続きます。
またまた、観客がステージによじ登ります。その男の人は足元がふらふら。係員がステージ奥から出てきて、観客席に戻すのも危ないと思ったのか、ステージ脇から奥へ両脇をかかえて連れて行かれました。
ステージは、1m50cmくらいの高さがあります。よじ登るのもたいへんだと思いますが、他の観客が助けてくれます。また、前方の50人くらいが踊りまくって、互いにぶつかり合って、走り回ってという、すごいエネルギー発散状態なんですが、転んだりすると、必ず他の人が手を差し出して、助けおこし、とてもフレンドリーな雰囲気なのです。
ボーカルの人は曲の間にMCで何か語っているのですが、米語で、ほとんど聞き取れませんでした。古いバンドなので、中年の人もかなり多かったけれど、若い人もそれなりにいました。最近はアルバムを出していないこともあって、演奏した曲は古い曲ばかりだったそうです。
客の盛り上げ方をよく知っているバンドで、あっという間に1時間15分くらいが過ぎ、終了しました。が、すぐアンコールの声が鳴り響きます。皆で「ST」「ST」と連呼。間もなく、再登場し、2、3曲演奏しました。最後の曲では、観客をステージ上に上げ、ステージは観客で埋まりました。みんなで最後の曲を楽しんで、おひらきとなりました。ステージに上った人たちは、バンドのメンバーと写真を撮ったりしていました。
正味1時間半のステージ。身体の疲れなどを感じる間もなく、ライブを楽しんでいました。演奏も音がまとまっていて、ハードコアという私のどちらかという苦手な分野ながら、問題なく聞くことができました。観客の動きの観察ができて、これがまた興味深かったです。
バルコニー席で見れてよかったです。もし、あの喧騒の観客の中に入っていたら、身体もたないと思います…。
体調は良好です。でも、さすがに疲れました…。

Foam(アムステルダム写真美術館)

2011-08-14 08:40:06 | Wblog:お出かけMuseum
日曜日、アムステルダムに行く用事があったので、そのついでにFoam(アムステルダム写真美術館)に行きました。
「Anton Corbijn - inwards and onwards」という展覧会が行なわれており、9月1日までなので、見ておきたいと思ったからです。
Anton Corbijn(アントン・コルバイン)は、オランダ人の写真家で、人物写真を得意としています。また、最近では、ジョージ・クルーニー主演のスタイリッシュな映画「The American」(邦題:ラスト・ターゲット)の監督としても有名です。
今回の写真展は、現代の著名な芸術家の創造の痛みに焦点を当てた白黒ポートレート作品群から成っています。被写体となっているのは、ミック・ジャガー、ケイト・モス、ギルバート&ジョージ、ダミアン・ハーストなど。私が知らない人の写真もかなりありました。
Foamはあまり大きな美術館ではないので、あっという間に見終わりました。いくつか印象的な写真もあったけれど、展覧会の深さという意味ではいまひとつ物足りなかったです。
また、Misha de Ridderというオランダ人写真家の北欧の自然を撮った作品の展示会も行なわれており、こちらは凛とした静けさを感じさせる作品で、自然の美しさと深みを強く表しており、目を奪われました。
行ったのは夕方の5時頃でしたが、かなりの来訪者がいました。ツーリストも多いと思います。
主要な展覧会に興味があれば行くとよいですが、それ以外の展示はなんか付けたしのようで、あまりおすすめの美術館ではないです。建物自体の問題もあるのでしょうけど、見て回るのも順路がわかりにくく、階段も多く、ちょっと難儀します。
体調は良好。

本『NOVA4』

2011-08-12 10:43:36 | Book
大森望責任編集のSFアンソロジー『NOVA4』を読了。
大森望さんのツイートをフォローしており、そこで感想がリツイートされていて、読みたいと思いました。
はっきり言ってSFは苦手な分野です。中学生の頃、星新一を読んだくらいで、実は小松左京氏の本さえも必要に迫られるまでは読んだことがありませんでした(実際にお会いしたことまであるというのに…)。
今回の『NOVA』はコアなSFではないということで、とっつきやすいかなあとも思いました。
9作入っている中で、すでに読んだことのある作家は、京極夏彦だけでした。彼の「京極堂」シリーズを熱中して読んだ時期がありました。
さて、読んでみての感想ですが、短編というのが私はあまり好きではないのかも。いまひとつ、深く惹かれるものがなく、謎の種明かしも、何かトートツというか、いまひとつ「おおっ」という驚きがないものばかり。
読んでいてコミカルで面白いなと思ったのには、北野勇作「社員食堂の恐怖」や森深紅「マッドサイエンティストへの手紙」がありました。暇つぶしに読むには、楽しめると思います。
設定が良いと思ったのは、林譲治「警視庁吸血犯罪捜査班」です。最近、「トワイライト」シリーズの映画を見て、吸血鬼の物語に関心を持ったところだったので、興味深く読むことができました。
竹本健治「瑠璃と紅玉の女王」は、語り口が良く、独特の世界を構成していて、先を読みたいという衝動を強く持ちながら読みました。でも、最後は何かありがちな展開で、すっきりした気分になれませんでした。
物理学の難しいタームがたくさんでてきて、すべて理解することはできなかったけれど、読み応えがあって、すごいなと思ったのは、山田正紀の「バットランド」。宇宙物理学(?)やコウモリについての薀蓄がすごく、物語も壮大で、奥行きのある作品だなと思いました。
いちばん読みにくかった作品は、最果タヒ「宇宙以前」。こういう作品を読むには、自分がもう年をとり過ぎているのだと思います。
個々を見ていくと、それぞれの個性、世界があって、一本一本を楽しめるのかもしれませんが、わざわざ買って読みたいかというと、考えてしまいます。時間が膨大にあって、息抜きとして読むにはよいかも。
最近、『NOVA5』が発売になっています。すでに増刷もかかったそうで、人気が高いようです。この『NOVA5』に入っている、東浩紀「火星のプリンセス」に興味があるのですが、このために『NOVA5』を買うかはちょっと迷うところです。他にもいろいろ読みたいものがあるので…。
体調は良好です。血圧低め。HBも低め。

Bataviastad ショッピング

2011-08-07 07:40:29 | Wblog:お出かけ
Bataviastad(バタヴィアスタット)にショッピングに行ってきました。Bataviastadは、Lelystad(レイリィスタット)にあるアウトレットモールです。お店が集中してあって、日曜日にも開いているので、年に何回か定期的に訪れています。今回は、夫関係でいくつか欲しいものがあったのと、セールだったこともあって、行くことにしました。
朝から曇りで、雨も降りそうな雰囲気。店は軒を連ねていますが、敷地内の道の上には屋根はないので、大雨になるとあまり楽しい買い物にはなりません。天気予報をチェックしたら、午後から晴れそうだったので、思い切って午前中に出発しました。午後になると人手が多くなって、混むので、午前中からショッピングを始めたほうがよいです。
私は特に欲しいものはなく、夏のチュニックのようなものがあればなあと思っていました。結局、最後の最後にほどほどのものを見つけて、安かったので2着ほど買いました。
夫関係では、お目当てのランニング用シャツ、短パン、ベルト、シャツなど。スポーツショップが、NIKE、ASSICS、ADIDASなど、複数入っているので、アムステルダムで個々のショップを回るより、簡単にお目当てのものが手に入ります。といっても、最新モデルは置いていないので、あまりモデルにこだわらない人向けですが…。
昼食はSUBWAYで済ませました。SUBWAYのSUBWAY MELTというサンドイッチが好きなんです。ブレッドは、ハニーオーツを選びます。ハラペーニョの辛さがまたたまりません。
それから、Lindt(リンツ)のショップもあるので、いつものようにチョコレートを買いました。私はチョコレートが大好きで、毎日食べない日はありません。Lindtのチョコ、美味しいです。
2時前には、帰途に着きました。
体調は良好です。歩き回ったので疲れました。また、身体があまり運動に慣れていないので、試着などで、何度も着替えたりするのも、かなり疲れます。