Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本『Contract』

2011-07-31 13:24:45 | Book
Lars Kepler著『Contract』を読了。近年、北欧のミステリーが流行しています。スティーグ・ラーソンの「ミレニアム」シリーズを筆頭に、スウェーデンではこのLars Kepler(ラーシュ・ケプレル)、ノルウェーではJo Nesbo(ヨ・ネスボ)など。
たまたま家にあって、読みやすそうだったので、『Contract』(邦訳:『契約』)を読みはじめました。オランダ語版で、520ページありました。章が細かく分かれていて、少しずつ無理なく、どんどん読める感じでした。最初の4分の1くらいは、ベストセラーになるくらい、そんなに面白いってわけじゃないし、特別な感じもしないし…と思っていましたが、途中から、先を読みたくなる欲求が強くなりました。おそらく、登場人物に魅力があるからだと思います。主人公の刑事Joona Linnaと国家保安警察(Sapo)の女刑事Saga Bauer、そして興味深い人物Axel Riessen。
物語は、平和活動家と軍事企業と政府高官とアフリカのスーダンへの武器輸出が絡み、ゴルゴ13のような殺し屋も出現します。また、音楽の使いかたが効果的で、バイオリン好きの人にはこの本はより楽しめると思います。この本の中に、Tokyo String Quartetが重要な鍵として出てくるのですが、架空の楽団だと思いきや、ネットで調べてみたら、実在するようです。本の中には楽団のメンバーの名前も出てくるのですが、それもきちんと一致しています。4人中2人が日本人です。クラシックだけでなく、ボウイの曲も効果的に出現します。
作者のLars Keplerは、アレクサンデル・アンドリルとアレクサンドラ・コエーリョ・アンドリルという夫婦の共同ペンネームです。
この『Contract』という作品は、この作者の2作目で、1作目は『Hypnose』(邦題:『催眠』)です。是非、次には、この『Hypnose』を読んでみようと思います。
北欧の本を読んでいて、ときどき混乱するのは名前です。名前から、瞬間的に男か女かがわからない場合があります。主人公のJoona(ヨーナ)なんて女の名前のような響きですしね。
体調は土曜日から日曜にかけて発熱(38.1度)。現在は良好。

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