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電子工作やパズルのブログです。主にLEDを使った電子工作をやっています。

Voxelab Aquilaについて

2021年02月27日 08時58分29秒 | 3Dプリンタ
Aquilaはアマゾンで1万8千円と安いのですが、中国製なのでひょっとしてAliExpressの方が安いのではと調べてみると、なんと3万円超え。


本家のサイトに行ってみると$179なので、アマゾンは適正価格なんですね。
https://www.voxelab3dp.com/product/aquila-diy-fdm-3d-printer


最初に言っておきますがこのプリンタはPLA専用と考えてください。
私も後で知ったのですが、他のプリンタも同様ですが箱型になっていないオープンフレームの3Dプリンタでは、ゆっくり冷やす必要のあるABSのプリントは難しいです。サポートに聞いても囲いが必要だと言っていました。
ノズル温度などの条件を変えればなんとかなるかも知れませんが、ベッドへの定着が悪かったり途中から形が崩れたりで、私もまだ模索中です。
ABSのプリントがメインの場合は箱型のプリンタをお勧めします。

ただ、PLAに関しては温度条件などデフォルトのままでも以前使っていたUP mini2よりも美しい仕上がりを見せてくれます。
とにかくステッピングモータの静かな事(ファンはうるさいです)、ヘッドの滑らかな動きから美しい造形が生まれます。
さらに、ベッドの行き着く先は平坦なガラスなので、これが最初から付いているのもポイントです。

では、組み立てができたら、最後のベッドの高さ調整を念入りにやっておきましょう。
ビルドプレート(ベッド)の下の4つのハンドルを上から見て左回転(ネジを締める方向)して少し重みを感じるまで回転します。
こうしてあらかじめベッドを下げておきます。

次にAuto homeを選ぶとヘッドが左下に移動します。
そしてその上のDisable stepperでヘッドやベッドを手で動かせる様にします。

この状態でノズルの下に紙を置いてハンドルを右回転してベッドを上げていき、紙を動かしながらノズルとベッドの隙間を紙が少し擦れるくらいに調整します。
これを四隅と中央を数回繰り返してどこも同じくらいになるようにします。
完璧にできなくてもまあまあ大丈夫です。

PLAフィラメントがサンプルで付いているので、フィラメントホルダに引っ掛けてレバーを指で挟んでフィラメントをチューブの中ほどまで挿入し、Automatic loadを選択するとノズルの温度が上がっていき200℃になるとフィラメントが吸い込まれていきます。しばらくしてノズルの先からニュルニュルとフィラメントが溶けて出てきたらOKです。

次にPreheat PLAを選んでノズルとベッドを温めます。

これで、プリントの準備ができました。

とりあえずマイクロSDカードに入っているAquila Testmodelをプリントしてみましょう。

すると、ヘッドが中央まで移動してプリントを始めます。
このままプリントが完了するまで待ちましょう。90分くらい。
でも完了したからと言ってすぐにベッドから剥がそうと思ってはダメです。
さらに放置してベッドが冷めるまで待ちましょう。ここがポイント!
ベッドが熱いうちは剥がしにくいのですが冷めると、触るまでもなく勝手に剥がれています。

ベッドが黒くザラザラしているのは溶けたフィラメントをザラザラの隙間に浸透させて剥がれにくくしているのです。冷めると溶けたフィラメントが固まり縮んで勝手に剥がれます。
もし、勝手に剥がれていなくてくっ付いたままであってもスクレイパーでこそぎ落とそうとしてはダメです。
端っこを持ち上げて全体をパカっと外す感じです。
その時役に立つのがダイソーの先が曲がったスクレイパーです。
テコの原理で端っこを持ち上げやすいのです。

スクレイパーでベッドをガリガリやるとザラザラがなくなってツルツルになってしまいます。そうなるとプリントしたものが定着しなくなって途中で剥がれてしまいプリントを失敗してしまいます。
プリントを繰り返すと徐々にツルツルになってきますが、多少ツルツルになってもまだ大丈夫です。
もし私の様にガリガリやって完全にツルツルになって定着しなくなってしまった場合は、CREALITYのガラスのベッドが売っています。w

こんな広い面積の場合でも冷めると勝手に剥がれます。


逆にこんなに小さな面積でもベッドが熱いうちは剥がれません。


と言うわけで、自分で形を作ったものをプリントする手順としては以下のようになります。
1.Fusion360などの3D CADソフトでSTLファイルを作ります。
2.付属のVoxelMakerまたはcuraと言うスライスソフトでgcodeファイルに変換します。温度などはデフォルトのままで良いと思いますが、形によってサポートのありなしを選びます。
3.gcodeファイルをマイクロSDカードに保存します。
4.マイクロSDカードをAquilaに挿しプリントします。
 この時、あらかじめ予熱(preheat)しておくとすぐにプリントを開始します。

Voxelab Aquila の組み立て

2021年02月26日 09時24分30秒 | 3Dプリンタ
3Dプリンタ Aquilaはキットなので、自分で組み立てる必要がありますが、初心者だと戸惑うことも有ると思い、組み立て方の留意点などを書いておこうと思いました。




と言うのも私は3Dプリンタは3台目(今までは完成品)なのでキットでもきっと大丈夫だろうと思っていましたが、組み立てに2時間くらいかかってしまったからです。

説明書は非常に丁寧で詳しいイラストと個別に袋詰めされた部品に名称が書かれているのでイラストだけ見ていっても簡単に組み立てられます。




ただ説明書に書かれている部品が見つからなくて探しまくったことがありました。
実は同梱されているマイクロSDカードの中に最新の説明書が入っていて、これを見ていれば部品が修正されていて探しまくることもなかったと思います。

名前は同じみたいなのですが形がイラストと違ってました。

マイクロSDカード内のマニュアルのイラストは修正されています。


さらに、組み立てのコツなどを書いておこうと思ったのですが、こんなビデオが有るのをFBのコミュニティで見つけました。
先にこれを見ておけば何度も手戻りすることもなかったと思います。

と言うことで結局、ポイントは
1. 取説はマイクロSDカード内のマニュアルを見る。
2. 組み立てビデオを先に見ておく。
と言う事になりました。



CMOSとTTLによる3進カウンタ 出力ショート

2021年02月23日 11時28分12秒 | 電子工作
昔、新人がCMOSで動いていた回路をTTLに替えたら動かないと言っていた。
見たらFFの空き出力をGNDにつないでいた。
CMOSはバッファ出力だから内部動作に影響ないけど、TTLはダメだ!
空きピンは処理しろと言ったけど、入力だけだ!

と言うツイートしたら、こんなリプが来ました。


はて?LS以降バッファされたなんて聞いたことがありません。
ちょっと調べてみましょう。
そう言う時役に立つのが規格表ですね。



FF(フリップフロップ)と言えば D-FFとかJK-FFですが、CMOSのJK-FF 4027を見てみましょう。

しっかりバッファ(赤矢印)がありますね。



ではTTLのJK-FF 7473を見てみましょう。

バッファは有りません。もちろんLS73にも有りません。

当時、どんな回路を作ったのか、もう記憶に無いのですが、FFを使った回路として実際に3進カウンタを作ってみましょう。
と言うのもJK-FFを使うと余分なゲート回路無しで3進カウンタが作れるからです。

詳細はMAZE12を見てください。

こちらが4027の3進カウンタです。


そして74LS73を使った3進カウンタです。


クロック発振回路は555を使いました。
RA,RBを100KΩ、Cを4.7μFにすると約1Hzのパルスになります。
これも詳しくはMAZE付録を見てください。

そして作ったのがこれです。


では、動かしてみましょう。


ちゃんと動きました。
CMOSとTTLでクロックのアクティブエッジが違うので注意してください。

では、前段のFFの空き出力のQバーをGNDにつないでみましょう。

CMOSの方は動作に支障がありませんが(いやいや、出力から電流が…)、LS-TTLの方は前段は停止してしまって後段しか動いていません。


D-FFとNORゲートでも3進カウンタが作れます。

こちらも前段のFFの空き出力のQバーをGNDにつないでみましょう。

やはりCMOSは動きますがLS-TTLの方は停止してしまいます。


と言うことで、LS-TTLに出力バッファは有りません。もちろんそれ以外のTTLにもバッファなんてありません。

そもそも、CMOSは高速化するために微細化して電流が小さくなって出力ピンが駆動できなくなったので、バッファを付けた訳で、もともと駆動能力のあるバイポーラにバッファなんて必要なかった訳です。
バッファなんて付けたら遅くなるだけですし。

実は、この話、最初から分かっていました。
昔の話と言ってもCMOSが一般に出回り出した1980年代前半の話です。この頃には既にTTLはLS-TTLに置き換わっていました。
動かないと言っていたTTLはLS-TTLだったのですから。

結論:確証のないツイートは控えた方が良いと言う話でした。w

デジット

2021年02月22日 23時49分18秒 | 電子工作
今日は引っ越しのための閉店セールをしているデジットに行ってきました。

閉店セールは1月からやっていますが、いつまで?いつ引っ越し?

どうやら、実際の引っ越しは5月ごろだそうです。
引っ越し先がまだ決まっていないので、引っ越し先が決まれば引っ越しも前倒しするとのこと。
なんだか悠長な話ですね。w

いろいろ安いのですが、こんなものが有りました。
なんとリモコンが20円です。

試しに適当に1個買ってきました。

外観は非常にきれいです。
あれ?ボタンの構成が見本とちょっと違ってました。
何種類かあるのかも知れません。
電池は単3が2本です。

ひょっとして、と思って調べてみたら…

ビンゴ!
NECフォーマットでした。


Kaikaノズルを買ってみた

2021年02月21日 13時28分01秒 | 3Dプリンタ
ツイッターでKaikaと言うノズルが良いとツイートがあったので、ポチってみました。
ちなみに、ノズルにこだわると3Dプリンタ沼の4層目だとか。


AquilaのノズルはMK8なので、対応するKaika804とKaika801です。
まずは0.4mm穴でパラメータの変更不要なKaika804を使ってみます。

フィラメントが固着しているのでノズルを外すときにはちょっと温度を上げないとダメですね。

とりあえず船をプリントしてみました。

左がAquila付属のノズル、右がKaika804です。
うーーん、よーーく見ないと分からないレベルですが、確かにKaika804の方がきれいです。


もっと細かい造形モデルでないと違いがわからないかも知れません。
逆に、そもそもAquilaには、なかなか良いノズルが付いていると言う事ですね。