延長11回に秋山が歓喜打「もう最高にうれしい」 誠也も大喜び!?
◇セ・リーグ クライマックスシリーズ ファーストS第1戦 広島3-2DeNA(2023年10月14日 マツダ) 広島が、DeNAを本拠地に迎えたクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)が14日に開幕。5年ぶりCS進出で、下克上での日本一を目指す広島が、延長11回、秋山のサヨナラ打による劇的勝利を収めた。CSのサヨナラ打は22年パCSのファイナルS第4戦でオリックス・中川圭以来となる。 先発は床田だった。新井監督が「レギュラーシーズンで一番安定したピッチングを見せてくれたから。そこで決めた」と信頼して送り込んだ。序盤は初回、2回と得点圏に走者を背負う苦しい展開だったが、それでも粘りの投球で5回まで無失点。DeNAの2冠投手・東との投げ合いで一歩も引かなかった。 だが6回、1死一塁で、宮崎に先制2ランを浴びるなどして、5回1/3を8安打2失点で降板。2番手・大道にマウンドを託した。 打線は6回に西川の犠飛で1点を返すが、リードを許す展開。それでも僅差で追いかける展開のため、7回には矢崎、8回には島内と、勝ちパターンの継投でしのいだ。 すると8回にチャンスをものにする。先頭のデビッドソンが四球を選んで、代走・羽月に交代。犠打で1死二塁とすると、続く菊池の打席で、羽月が相手のスキを突き、三盗に成功した。そして菊池がセーフティースクイズ。投手の正面に転がる打球だったが、羽月が快足を飛ばしてホームインと、鮮やかに2点目を奪い同点とした。 さらに9回を栗林がしのぎ、延長10回には九里、11回2死からはターリーが登板する総力戦。無失点でつなぐと、11回裏だった。先頭・堂林の二塁打から2死一、三塁の好機をつくると、最後は秋山がウェンデルケンから中堅を超すサヨナラ打を放って決着。本拠地は大歓声に包まれた。この日は2021年まで広島に在籍したカブス・鈴木誠也も観戦に訪れ、古巣のサヨナラ勝ちを見守った。 試合後、秋山はお立ち台で「もう最高にうれしいです。最高の場面で回ってきて、よかったです」とほおを緩めた。 近年、2位チームの敗退が続くセCS。広島には嫌なジンクスだが払しょくできるか。