しまちゃんの愛し糸島ブログ

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森のようちえん「まるたんぼう」のこと

2011年12月28日 04時52分01秒 | 今日の天気・夕日・散歩等

きのう鳥取県智頭町の森のようちえん「まるたんぼう」のドキュメントを放送した。森のようちえんはデンマークに始まり、今、スウェーデンやドイツなどにすでに広がっている。森の幼稚園は園舎というような建物をもっていない。森そのものが幼稚園なのだ。

こどもたちは屋根の無いところで、自然と遊ぶ。雨が降れば濡れる。雪も降ってくる。

森のようちえん「まるたんぼう」には上記のお約束しか約束事が無い。とても自由だ。子どもたちは自主的に自分で面白いことを追求・発見していく。

こどもたちはやりたい放題だ。

原則として森の9箇所が「まるたんぼう」の遊ぶフィールドだ。

ときには道の真ん中でご飯を食べることもある。

川や水の中に落ちることもあれば、雨に降られ寒くなったり、遊びがヒートアップしてぶつかったり、はなじがでることだってあるし、けんかをすることもある。しかし、極力先生たち大人は手を貸さないし、あえて、保護しようとしない。子どもたちが自分でなんとかしようという気持ちを引き出し、子どもたちの社会で、子ども流の解決方法を優先させる。見守ることをできるだけ行なっていた。子どもたちは自然と忍耐と逞しさを養う。

「まるたんぼう」は平成21年に開園した。

 

もともとあった幼稚園が合併統合で廃園となっていたため、自主的に自然を満喫できる自由な幼稚園として開園。智頭町から補助金が今年まで出るが、来期からは出るかどうか不明だ。この補助金はほぼ、先生方の給与に消えていくそうだ。園舎が無いことや、調理師がいないこと、運動場が無いことなどが理由で幼稚園の認可がおりないので、保険や国の支援が得られにくいとのこと。

森の幼稚園で長野にあるものは建物を持ち、しっかり補助金を貰っているようだが、「まるたんぼう」ともヨーロッパにある森の幼稚園とも異なる、自然豊富な一般幼稚園のようだった。

普通の幼稚園だよね。

「まるたんぼう」のおとなたちの、自然とこどもたちへのこだわりのレベルや哲学が全く違うように見えた。

子どもたちには子どもの世界があり助け合い励ましあって全身で自然を感じて遊んでいる。

自然を前にすれば忍耐するしかない。そして、時々そのときしか見れない美しい風景やモノを観る。そういうことを学んだ子どもは親も幸せにする。人と人との関係を学び、自己を表現する方法を知っている。

生きることや食べることの大切さや楽しさを知っている。人間の基本だ。昔は当たり前の「外で友だちと遊ぶ」ということを、都市化が進んだ今は、わざわざ環境を作ってやらないと体験できない時代なのだとつくづく思う。

「まるたんぼう」は卒園式もユニークだった。卒園するこの男の子に森の地図を渡し、友だち2人を連れて宝探しにいくのだ。3人で、3つの宝を見つけてきてゴールをするとき、みんなの拍手で迎えられる。まさにロールプレインゲームを現実に行なっていた。きっと忘れられない卒園式の思い出になると思う。こういう忘れられない思い出を大人は子どもにどれだけ体験させることができるだろう。

やっぱり、子どもは外が似合う。人の間に居て人間であることを、改めて実感した。「まるたんぼう」はIQよりEQを大事に育てる幼稚園でした。文部省や教育委員会は人間を画一的にしようしようとするが、自分らしさの原点を見つけるために外の自然の中で友だちと遊ぶことが大事だと再確認させてくれた。日本中に「まるたんぼう」のようなユニークな幼稚園や学校ができることを望む。なぜなら、山で遊んだことの無い子どもは山を護らないし、海で遊んだことの無い子どもは海を護らないからだ。

 

 


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