愛しの座敷わらし荻原 浩朝日新聞出版このアイテムの詳細を見る |
今回は、荻原浩『愛しの座敷わらし』を紹介します。家族個々に問題を抱えている家族が東京から田舎に引越しすることになる。引越し先のの家には、座敷わらしが出るという。初期の頃は、長男の智也と祖母の澄代は、座敷わらしとうまくやっていこうとするのだが、他の人は、幽霊だと思って怖がるのである。後半になって、福の神といわれる座敷わらしを通して、家族が助け合うことになる。今までは個々でばらばらなんだが、お互いがつながりあうようになった。
父の晃一は、遠距離通勤をしていて、なかなか家庭を顧みることが出来ない。母の史子は、そういう父に辟易している。祖母との関係にも苦労している。長女の梓美は、空気を読む性格で、なかなか友達が出来ない。また、父との関係は最悪。長男の智也は、喘息の持病持ち。祖母の澄代は、認知症気味。
ほのぼのする話だなあと思う。多少長いなあというところはあるが、嫌な印象はない。重松清氏が書きそうな家族の復活劇みたいな話なんだろう。
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TBありがとうございました。
始めは父親の行動にイライラしましたけど、最後はちゃんとまとまってよかったですね。
おばあちゃんと息子の座敷わらしとの関わり方がすきでした。
父親は、家族で浮いた存在になっていますね。それでもだんだん座敷わらしを通じてまとまっていくのがよかったですね。
最初の家族個々人の座敷わらしのとらえ方が面白かったですね。次男の智也の見方は素直ですね。
これからもよろしくお願いします。