numerical analysis
数値解析
(ニュー・メリカル=数の、数学で表した)
data analysis
データ分析
データ解析
risk analysis
リスク分析
(数学的な方法を使うかどうかによらず)
scene analysis
シーン解析
(画像処理などを数学的手段を使って)
(スィーン=場面、場、景色、風景、眺め、現場)
requirements analysis
要求分析
(システム開発の最初のフェーズであり、システムに顧客がやらせたいことを把握するが、数字的手段はほとんど使わない。)
morpheme analysis
形態素解析
(・モアフィーム、・モーフィーム=|言語において意味を持つ最小の単位;teacherにおけるteachと-erなど)
数値解析(すうちかいせき、英: numerical analysis)は、計算機代数(英語版)とは対照的に、数値計算によって解析学の問題を近似的に解く数学の一分野である。 (狭義には「数値解析」とは「数値計算方法」の数学的な解析・分析(mathematical analysis of numerical methods)のことであり,広義の意味=数値を使って問題の解析・分析を行う(Analysis by numerical methods)・式でなく数値で計算を行う「数値計算」(numerical computation, numerical calculation)全般とは区別される。しかし世間一般には両者はあまり区別されていない。理学工学等の分野の応用として計算を行う場合には普通は広義の意味で「数値解析」と称している。このWikipediaでも区別がなされていない。本来この頁のタイトルは「数値解析」ではなくて「数値計算」とする方が正しい。その場合の「数値計算」とは問題を解くための計算を数式を使って行うのではなくてもっぱら数値を使って行うのだという意味合いがある。)
数値解析は自然科学および工学のあらゆる分野に応用がある。計算言語学[1]や社会統計学[2]のように、人文科学や社会科学でも重要である。
現在知られている人類史における最初期の数学的記述の一つとして、バビロニアの粘土板 YBC 7289 を挙げることができる。YBC 7289 は正方形の対角線の長さを近似したものと考えられ、結果として の(六十進法による)近似値を含んでいる[3]。
電子計算機(コンピュータ)の発明以前、数値計算には数表や補助的な計算機も用いられたものの、アルゴリズムの適用は人の手によるところが大きかった。 コンピュータの発明により、汎用的なプログラミングが可能になり、また人の手より速くより多くの計算を実行できるようになった。種々のアルゴリズムのプログラムが実装され、またコンピュータ自身の特性に合わせてアルゴリズムが考案されるようになった[4]。
数値解析の目標は、難しい問題への近似解を与える技法の設計と解析である。この考え方を具体化するため、次のような問題と手法を挙げる。
- 気象予報には、高度な数値計算手法が不可欠である。
- ロケットの軌道を計算するためには、常微分方程式の高精度な数値解が必要となる。
- 自動車会社は自動車事故での安全性を向上させるため、衝突のコンピュータシミュレーションを行っている。そのようなシミュレーションには、偏微分方程式の数値計算が不可欠である。
- ヘッジファンドは様々な数値解析ツールを駆使し、他の市場参加者よりも正確に株やデリバティブの価値を計算しようとする。
- 航空会社は、チケット価格設定、航空機や乗務員のスケジュール設定、燃料補給のスケジュール設定などに洗練された最適化アルゴリズムを利用する。この分野はオペレーションズ・リサーチとも呼ばれる。
- 保険会社はアクチュアリー分析に数値解析プログラムを利用する。
数値的手段による解析のための計算は、コンピュータの発明以前から多くの国々で行われていた。線型補間は2000年以上前から行われている。ニュートン法、ラグランジュ補間、ガウスの消去法、オイラー法などの名称からも分かるように、歴史上の偉大な数学者の多くが数値的手段による解析にも注力した[4]。
計算を能率化しまた計算の誤りをなるべく減らすために、公式や数表を掲載した印刷物である数表が作られた。例えば関数値を小数点以下16桁まで与える数表を使って、必要に応じて補間を行うことで、関数の精度の良い近似値を得ることができた。この分野での典型的な業績の例として、アブラモビッツ(英語版)とステガン(英語版)の編集したNISTの書籍などが挙げられる(通称“Abramowitz and Stegun”。これは1000ページを超えるもので、典型的な公式、計算式、近似式や関数の数表やグラフなどを多数集めている。コンピュータが利用可能になった後には数表そのものは(関数値のルーチンを作る作業者が計算値の検証に使う場合を除いて)あまり役に立つ機会がなくなったが、公式、計算式、近似式が多く集められており、今日でも数値計算分野にとっては有用性がある)。
機械式計算機やリレー式のデジタル計算機も計算のツールとして開発された。そのような計算機が1940年代に電子式のコンピュータへと進化した。デジタル式のコンピュータは数値の計算以外にも使える機材であるが、例えばENIACの開発目標は、高速な数値計算を行うための機械の実現であった。その後はさらに複雑な計算がより高速に行えるようになっている。(計算機械にはデジタル式以外にもアナログ方式のものがある。例えば計算尺は一種のアナログ式の計算デバイスであるし、機械式や電気式、電子的のアナログ方式のコンピュータもデジタル方式のコンピュータが低価格となりごく当たり前になる以前には良く用いられていた。アナログ方式の弱点は、素子の物理的な特性から決まる誤差やノイズによりある程度以上の高精度な計算を行うことが困難であることや、動作を決めるためのプログラミングは機構や回路そのもので実現するので、ストアドプログラミング方式が実現容易なデジタル方式と違って変更が素早くできないので、用途が専用機械になりがちなことである。)