諸葛菜草叢記

 "窓前の草を除かず“ 草深き(草叢)中で過ごす日々の記

淡々として春の雪

2012-02-29 18:51:13 | 日記・エッセイ・コラム

 二月尽く日を象徴かのように、本日未明より雪となった。なにんの予定もなく、ただ漫然と過ごす。ー ー 午後1時過ぎに、雪はやむ。積雪は、7cmとか。天気予報の女子アナが、雪の上の歩き方を、とくとくとしゃべっていた。ー豪雪地帯の方々からすれば、いささか漫画っぽい、ことーー

 午後4時は、愛犬モモタロウの散歩の定刻である。畑中の道は、なんの踏み後もなく、土堤まで白く長く続いていた。

 寄り添いて 埋(うも)る野仏 春の雪 ー夢蔡ー

  

20120229_023 ▲ 老犬の引かれるようにして、新雪の上を歩くながらひらめいた。【 野仏や 雪に埋もれて 二月尽 】 けれども、「季がさなり」ダメーーに気ずきました。

  土手に上がり、しばらく歩くと・・、雪の中に、けなげに菜の花が、茎立っておりました。

20120229_028 ▲写真①

  福寿草は、季語としては、新年に入っている。黄金色の花がいかにも目出度さを感じさせます。本邦、自生の美しい花に敬意を!

20120229_018 ▲写真

 *写真①、②につきましては、短歌・俳句は出来ておりません。マア、出来次第に、ということでーー

  めずらしく、雪の中に咲く花が、うまく(?)撮りましたので、掲載しておきます。


春浅しを歩くーvol.3

2012-02-25 22:25:49 | 日記・エッセイ・コラム

 快晴の日の川面は和らぐ。瀬音が、何故か、急に高鳴って聞こえて来る。そして、閉塞の冬から、開放の春への入り口が開き始める。

 煌めきて 瀬音たかなる 川の春 育(はぐく)む季(とき)の 色満ちはじむ   ー夢蔡ー

20120221_036 小川の流れ込む、この落合を、『赤沼』と呼んでいる。春本番ともなれば、鯉・鮒・オイカワなどが、産卵で集まる。

ーー出発してから、キローーー

 川沿いを歩き続けると、ニセアカシアの疎林につきあたる。其処から先、篠藪が繁茂して、路が塞がれたいる。少し迂回する。と、枝を乱雑に繁茂させている、梅の古木に出会う。篠藪が、風除けになって、陽だまりを作っているせいか、花を付け初めていた。

  行き止る路のはずれや梅一輪  ー夢蔡ー

20120221_043 ▲「桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿」 あまり、枝が茂りすぎると、梅の実は、殆んどが落ちてしまう。

 野辺の道を、気分も良く、進んだ。少し疲れを覚える。日は翳りつつある。帰りは、また同じ距離を歩かなければならない。ーー ご苦労様~#

 喉も渇いた。水分補給も適当にしなくては・・ーー

 西の端にゆるりゆるりと陽は入りぬ 「また一日が終わりましたね。」  ー夢蔡ー

20111221_020


春浅し日を歩くーvol,2

2012-02-23 18:16:25 | 日記・エッセイ・コラム

  例年より、厳しい寒さである。国境の向うの信越地方は、豪雪、その激しさは、ここ関東平野の北遇では想像できない。ただ、空っ風が二日間、冷たく、吹きまくり、ヤット治まった。

 土堤沿いに500mほど続く、アブラナ(菜の花の株)の群落は、ほとんどが地に伏したままである。しかし、一株だけが、花を付けて頑張っていた。状況の変化を見守る役割を背負っているのだろうか。どの世界にも"先がけ"はいる。

 如月の霜解け光る道の先 菜花一茎 春を待ちいる ー夢蔡ー

20120208_015 ▲ アブラナ【油菜】 野菜としての歴史は古い。西アジアの雑草→中国で農耕野菜→日本へは弥生時代。ヨーロッパ・アブラナもあるので、農耕文化の歴史の産物。(撮影日 2 / 5)

 * 『かき菜』ーmemo--

  上つ毛野 佐野の茎立′折りはやし 我れは待たむゑ来(こ)とし来ずとも  (万葉 巻14-3406)

  『 かみつけの佐野の青菜の茎、その茎立を折っていっそう茂るよう祈っています。あの方がしばしばおいでになるように。いまちっとも来なくてもネー

  "「茎立」→青菜が、「かき菜」とされております。《佐野は高崎市佐野〉、「かき菜」は、アブラナの変種で、昔から、この辺りでは、春の野菜として、当たり前のように食卓にのぼっていた。地域性が強いと思っていたが、万葉の時代からだったとは・・すると、1300年も前から・・・・

 ▼ マア~、人間、便利さを求めていろいろモノを発明開発して来たけれども、【食い物】に関しては、以外に【保守】そのものだね。ーー

 ーーー

  菜の花が地に伏す川沿いの道を、2キロほど歩くと公園に着く。そこの椎の木、樫の間の小路をぬけると、空が抜けた一画があり、二株の蝋梅が植えられている。今年は、花が遅かった。

  今日の陽の光に、ようようその固い蕾を開き始めた。

  蝋梅や光かさねの細工せし -夢蔡ー

   ピアス光らせ 女ジョギング ー散閑人ー

20120221_031 ▲ ロウイ 【 蝋 梅 】漢名 「蝋梅」の音読み。中国原産、1611~29年の頃に、朝鮮半島経由で渡来。2~4mの落葉低木。開花1月=2月。芳香つよし。(牧野植物図鑑)

 ▼ 川沿いの道、沼周回の道、公園の付近を歩く人は多い。平均年齢は高い。けれど、休日の午後などに、冬田の直線的農免道を走り抜ける、女性ランナーとすれちがったりすると、そのしなやかさに、思わず見とれたり・・--

  前を見て、しっかり歩きましょう。よそ見していると、側溝に落ちますョ。

 歩く予定のまだ半分しか来ておりません。---

 

 


春浅し日を歩くーvol.1

2012-02-21 21:41:14 | 日記・エッセイ・コラム

 暦の上の立春から、2週間過ぎた。まだ、寒さは、厳しい。しかし、日も次第に長くなって、春の気配が感じられるようになった。動植物の待機の季節が、終わりつつある。

 本日は、晴天である。雲ひとつなく、国境の雪の山並みが、遥かに望める。それを、目指すように、枯れ草の土堤を歩く。

 移動性 高気圧いま わが頭上 青透(とお)る空   点景の鳶  ー夢蔡ー

20120221_034 ▲ と び  【鳶 鴟 鵄】 わしたか科の鳥。都市近郊・海辺に生息する。粕川沿い約2Kの間に、2~3羽棲み付いている。機械化農法が本来の餌の小動物を殆んど消滅させた。近郊の生ゴミを狙って、“天空を駆ける”のは、少々淋しい。

大気は、まだ、冷たいが柔らかであった。 東から微風が吹いてくる。 東 風(こち)である。頭上で、小さく、短く、金属音のような鳴き声がする。二羽のメジロが、楓の赤い小枝の間を、敏捷に動き回っている。

20120208_063 ▲ め じ ろ 【目 白】 スズメ目 メジロ科 低地の林などに棲む。食物は小昆虫、木の実、花の蜜。(*動きにカメラ追いつかず。ピントが合ったのは、これ1枚だけ。手前の小枝無ければナ~)

  めじろ来て 春告鳥の 露払い ー夢蔡ー  

  春の夢見て 小さく鳴き交う  ー青山脈ー

 時速5~6キロの速さで歩かないと、減量効果はないとか。万歩計は、2000、しか進んでいません。予定の半分以下ーー