大江戸散策徒然噺 Introducing Japanese culture and history

豊かな歴史に彩られた日本の文化と歴史を紹介

大内宿~山間の静かな宿場町~

2013年04月19日 14時32分18秒 | 地方の歴史散策・福島県大内宿
先日旅行会社から送られてきたDMの中に待ちに待った福島への1泊旅行を見つけました。「待ちに待った」というのは2年前の東日本大震災以降、各旅行会社の福島県への「旅」の販売が激減していました。

あれから2年が経った今年、NHK大河ドラマでも会津を舞台にした「八重の桜」が好評のようで、大手旅行会社はこぞって販売に踏み切っているようです。

そんな福島への旅の行程に以前から是非訪れてみたかった「大内宿」が含まれていたので、迷うことなく4月17日から18日の一泊旅行に申し込んだ次第です。

大内宿入口

東北地方へのバス旅ははじめての経験なので期待に胸を膨らませての参加です。東京ではとっくに「桜」の季節は終わってしまったのですが、福島地方は各地で「桜」が満開という時期に重なるということもあり期待はますます膨らみます。

そんなことでバスは東北自動車道を一路、福島へと走り始めました。今回は1泊旅行ということで日程的にも余裕があり、日程表を見る限りそれほど気忙しい内容ではありません。

東京を出発して埼玉、栃木を抜け福島へと進んでいきますが、福島にはいると雪を頂いた山並が間近に迫ってきます。
そして初日の最初の立ち寄り先が「大内宿」なのですが、東北自動車道をおりて一般道路を走り、渓流に沿って一本道を辿り着いたところが山間の里「大内宿」でした。

大内宿

駐車場からは大内宿の茅葺屋根の家並みはまだ見えません。駐車場から舗装道路を横切り、右方向へと緩やかなカーブを曲がっていくと、宿内を一直線に貫いている舗装されていない土の道が目の前に現れます。家並みとともに宿内の景色がスッキリ見えるのは電信柱がまったくないからなのでしょう。

大内宿茅葺の家並み

その道の両脇にはおそらく雪解け水を集めて流れる清らかな水路が備えられています。その昔はこの清流の水が生活用水として使われていたのではと思いを馳せてみました。

大内宿茅葺の家

宿内を貫く大通りは緩やかな勾配で500m先の宿の一番奥まで伸びています。その大通りにそって茅葺屋根の家並みがつづき、それぞれの家ごとに色とりどりの民芸品を軒先に吊るしたり、地の野菜や漬物、餅、饅頭など田舎らしい雰囲気を漂わせた名産品が並んでいます。

大内宿茅葺の家
軒先の民芸品
店先に吊るされた大根の飾り

宿の一番奥の背後は山が控え、その中腹にお堂が一つ立っています。このお堂には「子安観世音」が祀られているようです。石段を上りお堂が立つ高台に立つと茅葺屋根の家並みが整然と並ぶ大内宿を一望に眺めることができます。

子安観世音
お堂から眺める大内宿
お堂から眺める大内宿

こんな山間に開けた大内宿は江戸時代の初期に会津城下と日光今市を結ぶ下野街道32里の区間に会津から2番目の宿として整備されたといいます。会津若松からは5里の距離にあるといいます。そして宿場として本陣や脇本陣まで構え会津藩の参勤交代の際には宿として使われていたようです。

現在、大内宿は国の重要伝統的建造物群保存地区として長野県の妻籠宿そして奈良井宿に続いて3番目に指定されています。初めて訪れた福島県の観光地だったのですが、土地の人々の温かい出迎えと純朴な話し方に心あたたまるホスピタリティを感じながら大内宿をあとにしました。

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