2018冬は記録的な寒さが到来
今年は寒波によって亜熱帯植物の越冬は厳しい年となりました。これによって越冬植物の選抜をはじめ、いくつかの点を見直す事にした。
私の住んでいる地でも、日最低気温が-6.4℃を記録しました(気象庁より)。
これは、北関東と同様の寒さであった。クライメートゾーン9a(-3.9~-6.7℃)なので、あと-0.3℃低ければクライメートゾーン8b(-6.7~-9.4℃)にせまる数値でありました。
クライメートゾーン9bの地域では、様々な種類が越冬できますが、ごく一部の地域に限られるます。しかし、温帯に位置する日本では(沖縄など除く)冬期の最低気温が氷点下をした回る植物がほとんど。その為、今後は越冬植物の選抜をして寒冷地(クライメートゾーン9a)でも越冬可能性のある種類を見つけていきたらなと思います。
東京都 2018.1.7
まだ、剪定後試しに、放置したアロエは凍っていません。
2018.1.6
自宅のシュロ
2018.1.6
ここで寒波前と後の温室の植物の様子を見ていこうと思います。
<寒波前の植物達>
温室内(2月積雪や寒波で特に寒い日には、凍結防止用としてヒータがつく。
本来、小型温室用のヒーターなので2℃程上がるくらい。
ハイビスカス・サマーブリーズシリーズ
2018.1.6
1つめの鉢
2018.1.6
2つ目の鉢
2018.1.6
ハイビスカス・レッドスター
2018.1.6
2018.1.6
ハイビスカス赤の大鉢(在来系)
2018.1.6
南伊豆で露地越冬したハイビスカス(在来系)
2018.1.6
ペインテッドレデイー
2018.1.6
2018.1.6
ブーゲンビリア・サンデリアナ
2018.1.6
パキラ
2018.1.6
2018.1.6
インドゴム
2018.1.6
ウンベラータ
よく都内で屋外に置かれていると聞き、越冬させてみた。
枝先や幹に痛みがでた。
2018.1.6
<寒波後の植物達>
越冬後半 1.25の大寒波の後・・・。
ハイビスカス・サマーブリーズ
2018.2.17
ハイビスカス・レッドスター
2018.2.17
ハイビスカス赤の大鉢(在来系)
2018.2.17
南伊豆で露地越冬したハイビスカス(在来系)
2018.2.17
ペインテッドレデイー
2018.2.17
ブーゲンビリア・サンデリアナ 1/6より若干落葉した。
2018.2.17
パキラ 枝に凍傷が見られる。
2018.2.17
2018.2.17
インドゴムノキ 天井部のみ葉がダメージ。
2018.2.17
2018.2.17
●種類別越冬報告:2月17日現在
越冬成功植物◎(温室内)
インドゴムノキ、シェフレラ、ブーゲンビリア・サンデリアナ、セローム、クワズイモ、ヒメクワズイモ、テーブルヤシ、
タマシダ、ネフロレピス・ツデー、ネフロレピス・ハッピーマーブル、アジアンタム、リュウビンタイ、アスプレニウム
越冬不可だった植物△(温室内)
ハイビスカス赤(レツドスター、ブリリアントレッド、ペインテッドレデイー)、パキラ、※ウンベラータ
※ウンベラータは1月6日には枝全体が凍傷となり、その後枯死。ハイビスカス、パキラは、枝葉が凍傷となり、根際の太い幹や枝のみ生存している様(表皮をめくると緑)だが、春からの復活や開花までは困難と思われる為越冬不可と記した。
・結果考察 2月24日現在
シェフレラやキダチアロエなどは、比較的多くの地で露地栽培を見かける。しかし、ハイビスカスやブーゲンビリア、パキラ、インドゴムは、本土の中では特に温暖な地域の宮崎(日南市)や静岡(熱海)などで見られのみである。また、屋外越冬している株を2017の視察時に見かけた際、大きく生育した様子を確認した。今回2018に耐寒性の調査の一環として、越冬を試みた。結果ではブーゲンビリア・サンデリアナ、インドゴムは越冬成功したが、ハイビスカスやパキラは2018.2.17時点で、枝葉全体が凍傷とななり、春からの生育や開花が困難な状態となった。
※ブーゲンビリア・サンデリアナは葉が寒さの影響を受け若干落葉した。インドゴムノキは、温室天井部の外気の影響が受けやすい部分の葉が茶色く変になった。
今回、ブーゲンサンデリアナとインドゴムノキが越冬成功したのに対し、ハイビスカスは枝葉全体が凍傷なり、春からの復活や開花が困難な状況になった。その為、パキラ、ハイビスカスは露地越冬例のある亜熱帯植物の中でも寒さに弱い分類に位置する事が分かった。また、ブーゲンビリアが越冬可能な地域でもハイビスカスが越冬不可の場合もある可能性があると思われる。
今後越冬させる予定の植物。
サンセベリアの緑葉の種類・・・・・キリンドリカなどを検討中。断水下は0℃に耐えると聞く。
オキナワキョウチクトウ ・・・・・耐寒性があり、プルメリア(特に原種)に姿が似ている。
夏期に白花がさく。
這団扇(ウチワサボテン)・・・・・冬にしわしわになり、水分を凝縮させる特殊な耐寒能力がある。