植物越冬メモ

散歩中に見つけた熱帯植物を紹介していきます。。

那須高原・ヤナギ編

2020年10月08日 | シルバー葉・高山

寒冷地の那須地域。山からの吹きおろしの風がとても冷たく、とにかく寒い12月頃。ここまで標高が高いとモミやマツとの間に、タケカンバも街路樹にしてもと思うがだうだろうか・・・。



 周囲は、亜高山帯~高山帯の境目あたりで(那須山・標高1.200あたり)タケカンバの紅葉も美しく山道や峠の木々も早く色づきはじめている様子が分かる。今後も周囲の野生生物の変化・野鳥では中国原産のの野生化が認められ、亜高山帯でのシラカバの衰退および暖地性のササ・低木の進出が顕著となっていく様子が目で見てわかる様子。(2019/11頃~)


 シルバーリーフの柳は、那須特産種だろうか。オリーブのように葉裏が白で観賞価値および栽培管理も楽であり、避暑地にマッチした草姿で見ごたえも樹高7mと桜に次ぐ観賞価値のある植物種となっている。ある程度暑さにも強く関東中部~海岸域の湿った場所なら風通しがよく今後はどのように栽培管理すべきかについても考察・結果を含め考察していきたい。


 那須どうぶつ王国ウェットランドは、避暑地ながらもリーゾート・テーマパーク式の動物園であり、亜寒帯ながらも亜熱帯植物も見る事もできる。ガジュマルはワオキツネザルに多くやられてしまっているものの、木本体は丈夫な為(鹿児島・沖縄方面より)3年以上たった今も生育し続けている。


正直涼しいより寒い日々が多い。近年の温暖化で様々な植物種(カラマツの枯死・アカマツの若干ながらの北上・高温による避暑)の変化が微量ながらに見られる為、今後も観察を続けていきたい。


ようやく春の陽気が見られる、レンギョウや八重桜が見頃の5月下旬が、最も年間を通して、紅葉に次いで草木が美しい時期でもある。この2種が若干ながら寒風に弱いが環境適応性が高い為、多くの避暑地・火山土壌・アルカリ地帯でも栽培されている様子である。




那須どうぶつ王国アジアの森


標高1.200m付近に自生している。


標高1.200m以上の崖地に自生する、天然物のツガやモミ。北海道ではないので、シラビソやトドマツはさすがに見られない様子。どれも成木な様で、近年の温暖化の影響なのか幼木はあまり見なかった。アカマツは標高600m程でそれ以上だと強風による枝折れが多くなり、急激に個体数が減る傾向にある。


ブナ帯の中で、時折関東北部~以西の山間部の涼しい場所で見られるヤナギ。


ブナが近くにある水もちのよい土壌を好む。写真のはイヌブナで幹肌が黒っぽい印象を受ける。ミズナラ林の間に点在するように生えていて、時折ウダイカンバやモミジ・カエデ類が低木状に自生しており、ここ周辺では紅葉のコントレストも美しい場所でもある。(アカマツもあるので)


このように半・枝垂れ状に、生育していく印象がオリーブに似ている。自生株は、ごく稀な印象を受ける。繁殖はとても容易で、梅雨時期に3節残して、用土挿し木するとよく増える。樹液は時折、樹幹から出る程度で、ミヤマクワガタやアカアシクワガタは特にみられなかった。



挿し木も行った。夏期の高温を避け、半日陰下で管理していった。1株挿し木苗を自宅に持ち帰り、実験的に栽培を行った。よく、川辺の適湿地に生育するので乾燥が心配であったがよく根が回るほど生育すると鉢植えでも生育できる事が、定植前の生育のみの試験で明らかとなった。今後はよりヤナギの耐乾性についても調査していきたい。


カタクリの開花後


また、同じく北関東の北茨城も、亜熱帯作物が育ちつつある様子。全て軒下に植栽されているが、アロエ・チョウセンアサガオとともに元気に生育している。いわき最低-5℃の地域で同様にアロエやインドゴムノキ、シェフレラは軒下で防寒対策を施せば生育可能になって、いくのかも調べていきたい。


那須では一時的に落葉するが、室内では植栽オッケな様子である。しかし、まめに剪定が必要な為、下枝を残して、繰り返し剪定するとよりトピアリー式に、コンモリと生育するので今度自宅で、鉢植えにゲッケイジュに見立て、弱めに剪定していきたい。


黒磯では、軒下や家側の寒風対策を施せば、栽培可能である。しかし、場所によって風むき次第(強・弱)の有無でも生育状況・新芽のダメージ(軽)等が変わるので、関東以北ではよしずなど簡易的な防寒対策が、(日光・みなかみ・那須の高山帯)では必要になっていくだろう。(予想だが、那須の北限)は、蓄熱環境・蒸発を考慮して・黒磯温泉街が北限・700m。



シュロは那須高原では標高1.200が北限だと思われる。最低気温-20℃圏内まで一応大丈夫な様なので。亜高山帯標高600mで最低-14℃な為。※那須のみ・他の群馬・信州アルプスは緯度や風向き・日本海側積雪等で若干ことなる為注意!!


春先でも痛みなし。おそらく、最も寒い火山の山岳地域に植栽されたシュロだろう。今後もよりシュロの生育状況を調査しながら、北海道の北限についても調べていきたい。現在の北限は、青森の八戸だが

今後の温暖化でより生育状況が変わるのかまた、他のヤシも北上が可能に(ソテツ)なるのかについても調べていきたい。



低地でよく見られるオノエヤナギなどは別種