植物越冬メモ

散歩中に見つけた熱帯植物を紹介していきます。。

ブナ科 亜熱帯~温帯

2019年07月21日 | 関東植物


 日本に広く分布するブナ科の植物。暖温帯の海沿い(千葉県以西~伊豆、和歌山、四国南部、鹿児島、沖縄・南西諸島)では、年間平均気温 ℃で降水量 と雨量の多い気候となっている。その為、冬でも葉を落とさない常緑種のマテバシイ スダジイが優勢となる照葉樹林帯となり下草としてヘゴ、オオタニワタリが自生する植生環境となっている。しかし、日本は、南北に長い地形であり、亜寒帯~温帯ではブナ・ミズナラの冷温帯と代表する落葉広葉樹林が優勢となる森林が広がっている。下草は、オシダ、オオバギボウシ、クマサザなどが挙げられる。


2019.5.19?

カシワ

2019.9.17


9.17


2019.9.17



2019.9.17



2019.9.17


2019.5.25?



2019.5.25




クヌギ
 クヌギは、コナラと同様にシイタケ栽培の木材として利用される。南限は屋久島まで、自生しており環境適応力が高い。樹液は、多くの昆虫を呼び寄せる事でも有名であり、周囲の生態系維持には重要な樹木の一つである。萌芽力が強く、切り株更新も容易である。また、幹が太くなった、台場クヌギが稲作地域中心に存在する。



2019.4.22

また、日本では北海道南部までが自生できる(適応範囲内)となっており、よって北海道黒松内町が北限となっている。耐寒性は、(-15~20℃)つまり、-20℃以下は無理。ブナ(落葉広葉樹)よりも適したシラビソ・トドマツまたはシラカバ・タケカンバになる。また、カシワがブナ科の中では厳しい環境でも、生育できる樹種である。離層を形成しない為に冬季も枯れた葉が落葉しないので防雨林としての役割を果たす(北海道西南部・海沿い)


2019.9.24


2019.9.24

ブナ

ブナは、昔は材が柔らかい為にあまり好まれて利用されていなかった。しかし、保水力の高さや周囲の生態系に重要な樹木どという事が近年分かって以降、盛んに利用される事が増えた。初夏からの新緑・紅葉ともに美しく今後は公園や敷地に植栽され事もでてくるのだろうか。

2019.9.24


9.24


2019.9.24


2019.12.4

イヌブナ
ブナの近縁種であり、幹によこ縞模様が入る種類。ブナには、地衣類が着生し独特な雰囲気がでる幹色だがイヌブナは、灰褐色で那須高原には多数自生している。水辺を好み、湧き水の近くに多く自生している。

イヌブナです。

2019.5.16?


5.16?


2019.5.16?


5.16

ミズナラ

冷涼地に多く自生し、関東では山沿いや山間部の標高8,000~1,000m付近に自生している。ミズナラもブナ同様に森林の需要な構成種となっている。ミヤマクワガタやコルリクワガタなど涼しい気候を好むクワガタにとって重要な樹木となっている。

2019.5.16?


2019.5.16


2019.9.17


2019.9.17

幹が曲がったミズナラ

 那須高原は、気候が厳しく冬は20m/hを超えるような季節風が吹き付けいる。その為、北海道でも自生可能なシャクナゲ、ナンテン、アオキなども乾燥した風で落葉してしまう。この写真の木は、幾度もの雪害や強風に耐えたため、S地に曲がりながら生育している。


2019.5.6


2019.5.6


2019.5.6




冷涼な気候を好むコゴミが、広く那須高原では自生している。2019.5.6?


冷涼な気候を好む ミヤマクワガタ 2019.8.17


春に雪 2019.4.9


クリ

2019.5.22

耐寒性は、やはり落葉種の方が(-20℃)までと比較的高い(クヌギ、コナラ、カシワ、ブナ、ミズナラ)
が、常緑樹でもシラカシ、アラカシは比較的耐寒性が強く特にシラカシがその中でも最も強い。その為、冷温帯に位置するような(那須・秩父・奥多摩・みなかみ)の寒冷地でも葉は多少は落葉するが枝枯れは起こさずに越冬する例もある。那須高原では、秋口に植栽したが翌年春には葉が展葉した。その後も梅雨までには、葉が茂り問題なく生育できている。標高も高く(空中湿度・日照)によって上手く生育できない樹木もある高原地帯だったが、越冬できた。また、その後もしっかり生育する本種の環境適用力に驚いた。


2019.5.22?

アカマツ、ミズナラ林

2018.12.25 ?

シラカシ(-10℃)

シカラカシは、ブナ科では寒さに強い常緑種である。幹は、まっすぐに伸びる特徴がある。氷点下10℃を下回る地域では越冬をするが葉の多くが落葉してしまう。那須の冷たい季節風でも耐えられるようで枝の枯れ込みは見られなかった。



2019.3.10

スダジイ
スダジイは、東北南部~関東以西・沖縄に自生する常緑広葉樹である。ブナ科の植物は環境適応力が強いので、スダジイ、マテバシイ、ウバメガシを中心に(北は、宮城・仙台付近・日本海では山形・新潟~沖縄・南西諸島など温帯~亜熱帯まで植栽する事ができる。しかし、マテバシイはその中でも雪害に弱い樹木なので、植栽は、(福島いわき・茨木ひたちなか~関東以西・九州南部沖縄)が良い。

2019.3.22