お寺さんぽ Ver.03

現在は更新をお休みしています。

岩面大佛 (岩手・達谷窟毘沙門堂)

2008年10月26日 | 仏像
のんびり気軽にさんぽがてら。
本日は岩手県の大仏さん、「達谷窟毘沙門堂」の「岩面大佛」です。

さてはて、平安時代に征夷大将軍「坂上田村麻呂(さかのうえ・たむらまろ)」さまによって創建されたという「達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわや・びしゃもんどう)」
こちらには、見てびっくり、聞いてびっくりな大仏があったのです。
…いや、これが本当。

「達谷窟毘沙門堂」が創建されたのは、延暦二十年(801)のこと。
その後、「後三年の役」が終わったのは寛治元年(1087)なんですが、戦勝祈願に訪れていた八幡太郎こと「源義家」が敵味方の霊を供養するために彫ったとされているのが「岩面大佛」です。

そうなんです、こちらは全国武士の憧れ「源義家」さま作なのですよ!
…信じるならば(笑)
しかも、さすがは武士の棟梁と言われた方。
彫り方だってそこらの仏師とは一味どころか二味以上違うのです。

「義家さま」はなんと、馬上より弓矢をもって約十六メートルほど上の岩面に顔を彫ったというのでした!

こりゃースゴイ!!

なんでわざわざ馬上なのか(笑)
しかも弓矢ですよ。
誰もが同じことを思うでしょうけれど…………うっそだぁ。



※これが弓矢で彫ったという仏像さま。

さて、冗談そんなんはさておき、こちらの「岩面大佛」
前述したように、高さ約十六メートル。
顔の長さは約四メートル。
現在は顔だけではありますが、全国でも五指に入るという磨崖仏は「北限の磨崖仏」として有名です。
(※胸から下は、残念ながら地震などで崩落しているとか)

江戸時代の記録(元禄九年(1696))では、「岩大日」「岩大佛」などと記されております。
そんな事柄から、彫られているのは「大日如来」という考えもありますが、昔からは「阿弥陀如来」と呼ばれており、実際に付近の石碑にはその凡児が刻まれているなど、「阿弥陀如来」が正解であるようでした。


[住所]
 岩手県西磐井郡平泉町平泉字北澤16 達谷窟毘沙門堂

[関連記事] 【石仏っていいよねー】
⇒ 仏像の種類 (お父さんのための仏像講座) [前編] [後編]
⇒ 石仏っていいね (石仏・入門編)
⇒ 石仏の種類について (石仏・基本編)
⇒ 長安寺・五百羅漢像 (石仏・応用編1)
⇒ 箱根石仏群① (石仏・応用編2)
⇒ 箱根石仏群② (石仏・応用編3)
⇒ 徳明地蔵尊 (石仏・応用編4)
⇒ 箱根石仏群・記念館 (箱根)
⇒ 阿弥陀如来 (真正極楽寺)
⇒ 五智如来石像 (葛飾区・真勝院)
⇒ 地蔵菩薩・半跏坐像 清涼寺(京都)
⇒ 地蔵菩薩半跏像 (京都・石像寺)
⇒ 双体道祖神 (京都:道祖神社)



 ★宜しければ応援クリックお願いします。  ⇒ 【人気blogランキング】


石仏を歩く JTBキャンブックス
庚申懇話会
JTB

このアイテムの詳細を見る

※とりあえず、こういった本が入門としてオススメです。
 石仏の世界にひたりましょう。


最新の画像もっと見る